EPA(経済連携協定)日本語予備教育事業
─ 派遣経験者インタビュー ─

インタビュー動画

「派遣経験者インタビュー(インドネシア派遣経験者)」(1分55秒)をYouTubeでご覧いただくことができます。
「派遣経験者座談会(フィリピン派遣経験者)」(5分32秒)をYouTubeでご覧いただくことができます。

派遣経験者インタビューの画像

こんなにも自分が役に立てる日本語教育というものがあるとは!とても楽しく、やりがいがありました。彼らの生き生きと輝いている目と笑顔に励まされます。

インドネシア派遣経験者

基金のEPA日本語講師として、2011年から2016年まで5期に渡りインドネシアに赴任。ベトナムの大学で日本語教師をしていたので、チームティーチングの経験もあり、特に違和感はなかった。帰国後も日本語教師を続けている。

*「候補者」:将来日本で看護師・介護福祉士として就労することを目指し、EPA訪日前研修に参加している学習者。

Qなぜ、日本語教師のキャリアとしてEPA日本語講師を選んだのですか?

A

2010年にベトナムの大学で教えていた時に、怪我をして入院しました。その時にベトナム人の看護師さんの介護がとても素晴らしく、ホスピタリティ精神に溢れていて感動しました。アジアの方々は親切で、心から介護します。いつか、アジアで医療関係の日本語教育をやってみたいと思いました。退院後すぐに EPA訪日前研修の講師募集を見て、これだ!と応募しました。

Q行く前に不安だったことは?行ってみたら?

A

インドネシアには旅行でも行ったことがなかったので、ちょっと危ない国なのかなという不安はありました。でも、行ってみたら言われているほどでもなかったので、まあ、自己管理かなと、はい。いい国です。
皆が笑顔で明るくて、街では子供が裸足で遊んでいたり、研修所では猫が教室でいっしょに授業を聞いていたり、平和で人間らしい生活をしていると感じました。

QEPA日本語講師での経験は、今の仕事や生活にどのように活かされていますか?

A

候補者にはいろいろな人がいるので、優秀な人にもそうでない人にも、それぞれどうすれば良いか。様々なやり方や道しるべ、接し方があると学びました。インドネシア滞在中に母が入院しましたが、入院先にはインドネシア人の看護師候補者たちがいて、私の教え子もいました。彼らの優しい対応に両親ともに大変喜んでいました。私との写真をまとめて、母に見せるために勤務時間外にお見舞いに来てくれた人もいたそうです。彼らを通じて、自分の仕事の成果を病床の母に見てもらえて良かったです。母の遺品から見つかった手帳に、彼らの名前が記されていました。この仕事をやっていて良かったと思います。「あいうえお」から教えた候補者が母としゃべっている!ということにも大変感動しました。

EPA日本語講師を一言で表現すると?

責任

彼らを日本に迎えるために、講師自身も自覚と責任感をもって頑張れます。責任感があるからこそ、楽しい仕事でもあります。

EPA日本語講師派遣経験者の座談会(派遣先:フィリピン)

派遣経験者座談会の画像
左から、あやこさん(A)、あきさん(K)、まなみさん(M)

日本語教育というものを、また勉強したいと思うようになったのはEPA研修に参加してから。(あやこ)

候補者(*)たちの姿が自分の励みになって、フィリピンの人たちの強さからも学んだ。(あき)

EPA研修で知り合った講師が全国で頑張っているから、私も頑張れるという気持ちがある。(まなみ)

あやこ:
2013年度、2014年度に参加。クラス授業のきちんとした経験を積むには最適な環境・期間だと思い参加した。
あき :
2013年度に参加。前職を活かし、医療や介護に関する日本語教育に関心があり、国際交流基金のプログラムで経験したかった。
まなみ:
2013年度、2014年度、2015年度に、日本語教師として海外での経験を積むために参加。国際交流基金での募集だったので安心。

*「候補者」:将来日本で看護師・介護福祉士として就労することを目指し、 EPA訪日前研修に参加している学習者。

Q候補者たちの印象

A

まなみさんの写真
  1. A:とにかく明るい。人の話、よく聞いてくれる。
  2. M:そう!みんなが(こちらを)見てくれる。
  3. K:褒め上手ね。
  4. M:(候補者達の)目的意識がはっきりしているから、みんなが、その目標に向かってやろう!っていうので授業を聞いてくれる。ほんとに大うけする芸人くらい(笑)
  5. A:ねぇ。勘違いしちゃうよね(笑)
  6. K:あんなに教えやすい人たちはいない。
  7. M:あと、ボディ・パーツとか覚えるのに、即興で歌とかダンスに出来る。それ、すごい。
  8. A:やるねぇ。絶対見ないよね、こっち(日本)では。
  9. M:そう、見ない。出来ない。恥ずかしくて。でも(候補者たちに)「20分位で作って」って言ったら、自分たちで作って、次の時間に発表!とかね、出来る。レベルが高い高い(笑)
  10. A:(候補者たちは)ホスピタリティだよね。あれはすごいね。
  11. M:いつも。荷物を持って教室を出ようとしたら、誰かが手伝ってくれる。
  12. A:「持ちましょうか。」
  13. K:「先生、持ちます。」
  14. A:習ったばかりの文型使ってね。
  15. M・K:そうそう。
  16. M:ちょっと初めは、うまく言われへんねんけど、だんだん言えるようになってくんのね。
  17. K:懐かしい。会いたくなってきちゃった。

Q辛かったこと乗り越えたこと

A

あやこさんの写真
  1. M:大変だった時期ってあったかな?
  2. K:あった。
  3. M:どんな時?
  4. K:候補者に、なかなかやる気を出して貰えなかった時とか、毎日一人ひとりと対話して、頑張っているつもりでも、やっぱり、人の心を動かすのは難しいなぁ、と思って。それが長く続くと、ちょっと、ね、しんどくなった。
  5. M:候補者も頑張っているんだけどね。
  6. K:そう、お互いね。
  7. M:でも、うまくいかないこともあって。
  8. K:そんな時は、チームの人が同じ候補者を見ているから、語り合って、お互いに意見を言い合って。一人じゃなくて、二人とか三人、みんなで一緒に取り組むことで、だいぶ変わったかなぁ。気持ちも楽になるし。それはチームティーチングのいいところかなぁ。
  9. A:私が辛かったのは、あれだな、送迎バス。
  10. Y・M:あー。
  11. A:あれは、すごく便利だった反面、ずーっと(一緒だから)。
  12. M:プライベートもずっと、住むところも一緒やし、研修所でも一緒やし、行き帰りもずっと一緒なんで、私は、近畿日本人会っていうコミュニティに入って、異業種の人たちと、いろいろ話をしたり、他にも、友達と外に出て行ったりすることで、わりと発散していたかな。
  13. A:あと、旅行だね。
  14. Y・M:旅行!
  15. 全員(笑)

Q今の自分に活かされていること

A

あきさんの写真
  1. A:試験作成もそうだし、授業展開もそうだし、学習者への「自律」、学習の指導だったりとか、立体的に考えられるようになったのは、やっぱり、(EPA訪日前研修に)行ってからの、「学び」かな。
  2. M:私も、「自律」っていうのを初めて知った。
  3. K:今まで、あんまりね。
  4. M:日本語(の授業)で取り入れてなくて、これを日本でもっとやっていれば、全然変わったかなっていうのは、あった。
  5. A:もっと日本語教育について勉強したいっていう気持ちと、した方がいいっていう気持ちと。日本語教師としてのモチベーションになっているかな。
  6. M:EPA講師向けの)現地の勉強会で、勉強していく中で、候補者に自分たちで考える力をつけるのと(同時に)、私たちにも、そういう力がついたような気がする。
  7. A・K:うん。
  8. M:今やっている授業の中でも、答えはなるべく言わないようにして、どうやったら答えを、学生から導き出せるか、っていうのを考えるような、授業をするようになった。
  9. A:なったねぇ。
  10. M:答えをぱっと言った方が早いし、簡単やけど、それをしないで、やる。(それを)しないで授業を組み立てることが、出来るようになったんが、大きいことかな、って思う。
  11. K:忍耐力とかもね。待つ忍耐力が付いたというか。
  12. M:候補者からのメッセージで、「先生は気が長いです」って書かれていたことがある。
  13. 全員(笑)
座談会中に3人が談笑している風景の写真

[お問い合わせ]

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
日本語事業部 事業第1チーム
〒160-0004 東京都新宿区四谷4-4-1
Tel:03-5369-6067

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