ブラジル(2016年度)

日本語教育 国・地域別情報

2015年度日本語教育機関調査結果

機関数 教師数 学習者数
初等教育 中等教育 高等教育 その他
教育機関
合計
352 1,140 2,912 3,985 1,065 15,031 22,993
12.7% 17.3% 4.6% 65.4% 100.0%

2015年度日本語教育機関調査結果 学習者数グラフ
2015年度日本語教育機関調査結果の学習者数に関する帯グラフ。初等教育は2,912名で全体の12.7%、中等教育は3,985名で全体の17.3%、高等教育は1,065名で全体の4.6%、学校教育以外は15,031名で全体の65.4%。

(注) 2015年度日本語教育機関調査は、2015年5月~2016年4月に国際交流基金が実施した調査です。また、調査対象となった機関の中から、回答のあった機関の結果を取りまとめたものです。そのため、当ページの文中の数値とは異なる場合があります。

日本語教育の実施状況

全体的状況

沿革

 ブラジルの日本語教育は、1908年の移民開始による日系人子弟への継承語(国語)教育をその源流としている。その流れを受け継いだ機関が、外国語としての日本語教育を実施する機関に移行したり、児童・生徒の塾代わりになる形で発展したりして、今日に至っている。
 高等教育では、1963年にサンパウロ大学で日本語・日本文学講座(専攻課程)が開講され、その後リオデジャネイロ、ブラジリアなど主要都市の大学が続き現在ではブラジル全土で専攻課程を持つ大学は8か所存在する。
 初等・中等教育では、1989年にサンパウロ州、パラナ州の州立学校の言語センターで日本語教育が開始された。全伯の公立・私立合わせて約60校で日本語教育が行われている。

背景

 ブラジル全体で150万人~190万人いると言われる日系社会を背景にブラジル人の対日感情は良好である。1990年以降、ポップカルチャーへの関心から日本語学習を始める非日系の学習者も増えてきた。教育の国際化はブラジル政府にとっても課題だが、外国語教育政策は英語とスペイン語が中心である。

特徴

 日系人の7割が住むといわれる2つの州(サンパウロ州とパラナ州)だけで学習者全体の6割近くを占める。また、学習者の約7割が学校教育以外の機関で学んでおり、現在でも、日系人学習者がかなりの割合を占める。学校教育以外の学習者は減少傾向にあるものの、代わって、初等・中等教育の学習者が増加している。日本語は、移民が使用するコミュニティ言語であった時代から、外国語へ地位を変えつつあると言える。

最新動向

 2016年2月よりアマゾナス州の州立校Djalma da Cunha Batista校にて、全日制のポルトガル語・日本語のバイリンガルコースが開始された。6年生から9年生が「日本語」の科目の他、数学、理科をポルトガル語・日本語の二言語で学ぶ。(2016年は6年生のみ実施)
 ブラジル政府のイニシアチブにより開始された、理系学生の海外留学を推進する「国境なき科学」プログラムの言語面での支援を行う「国境なき言語」プログラムの枠組みで、2016年5月にブラジル教育省と国際交流基金との間で連邦大学における日本語講座開設等日本語教育支援に関する合意書が締結された。すでにそれ以前にパイロット講座という位置づけでブラジルの五つの連邦大学で日本への留学に関心を持つ理系学生向けの日本語講座が開講されていたが、合意書締結に基づき、2016年10月より、「国境なき言語」プログラムによる日本語教育が開始された。これにより英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語と同様、日本語も「国境なき言語」プログラムを構成する言語のひとつとして正式に提供されるようになった。
 これまで、ブラジリア連邦区の言語センター(CIL)では、試験的に日本語が導入されていたが、2017年度より、日本語コースも正式に提供されることが決まった。

教育段階別の状況

 「基礎課程(1、2)」と「中等課程」の9-3制となっている。
 「基礎課程1」は1-5年生の5年間で、【初等教育】に相当する。「基礎課程2」は6-9年生の4年間で、【中等教育】(中学校)に相当する。「中等課程」は1-3年生の3年間で【中等教育】(高校)に相当する

初等教育

 公立の学校では、2016年現在、日本語教育は、パラナ州クリチバ市の2校の市立学校でパラナ州連邦大学日本語コース(学部)の教育実習の一環として提供されているコース以外、日本語コースは実施されていない。私立の場合、就学前の段階から「基礎課程1、2」までの10年近く日本語教育を行う学校が、全国に10数校存在する。もとは日系移民のための学校であったところが、バイリンガル校として再スタートした場合が多い。選択科目もしくは課外活動という位置づけがほとんどである。

中等教育

 公立の学校では、「基礎課程2」の6年生から第1外国語(英語、スペイン語)が導入されている。日本語教育は、サンパウロ州、パラナ州、ブラジリア連邦区の教育局が運営する言語センターで課外活動として行われている。2016年現在、ブラジル全体で30数校ある。第2外国語は、公立の学校では、「中等課程」の1年生から導入される。スペイン語が大半であるが、フランス語を選択できるところもある。私立の学校では、【初等教育】で述べたとおり、「基礎課程2」の9年生まで日本語を継続して学習できるが、「中等課程」まで続ける学校はほとんどない。

高等教育

 日本語教育の位置づけとしては、専攻課程、卒業単位として認定される正規の選択科目、そして公開講座がある。
 専攻課程は8校あり、サンパウロ大学(州立)、リオデジャネイロ連邦大学、ブラジリア連邦大学、パウリスタ大学アシス校(州立)、リオグランデドスル連邦大学、リオデジャネイロ州立大学、パラナ州連邦大学、アマゾナス連邦大学である。
 サンパウロ大学は日本語・日本文学、特に古典文学を中心とした研究者養成、リオグランデドスル連邦大学は近現代日本文学を中心に翻訳者養成、そのほかの6校は教員養成に重点を置いている。大学院課程としては、唯一サンパウロ大学に修士課程があるものの博士課程はない。ブラジルの大学では、日本研究や日本語教育研究は専門研究分野として地位が十分確立されていない。正規の選択科目があるのは、ブラジリア連邦大学、カンピーナス大学(州立)、リオグランデドスル・カトリック大学(私立)の3校である。その他教育機関に区分される、公開講座を持つ大学はブラジル全土に15校ほど存在する。
 2016年10月より、五つの連邦大学(リオデジャネイロ連邦大学、ブラジリア連邦大学、リオグランデドスル連邦大学、パラナ州連邦大学、アマゾナス連邦大学)にて、主に日本留学希望の理系学生を対象とした「国境なき言語」プログラムにて日本語教育が開始された。

その他教育機関

 その他教育機関としては、日系団体経営の日本語学校、民間の外国語学校、前述した大学における公開講座などがある。学習者は20~30代の学生や社会人が多いが、児童・生徒も少なくない。地方都市では、学習者数は4~5人から20~30人規模で、土曜日しか開講しないところが多い。地方都市でも中心となる機関や公開講座の場合は、100人程度の学習者がいる。サンパウロ市にある日伯文化連盟アリアンサとブラジル全土に展開する公文式日本語教室は1,000~2,000人規模の学習者を擁する。

教育制度と外国語教育

教育制度

 9-3制
 2005年までは8-3制であったが、2006年には日本と同様の9-3制になった。義務教育段階は前半の9年間。スクールカレンダーは、一般に2~6月が第1学期、8~1月が第2学期、7月が冬休み、1月が夏休み期間である。
 「基礎課程1、2」は、午前・午後の2部制、「中等課程」と大学は午前・午後・夜間の3部制をとっている。政府には2部制から全日制に移行する計画はあるものの、一部でしか実施されていない。働きながら学校・大学・大学院に通うことはごく普通のこととされ、就職に際しても3部制による差別はない。

教育行政

 公立学校は、大学を含め無料である。教育局(市及び州)、教育省(連邦政府)が管轄する。

言語事情

 公用語・国語はポルトガル語であり、全土にわたってポルトガル語が通用する。移民が多い国であることから方言などの地域的特徴が残る。今も移民言語(日本語、ドイツ語)が、日常的に使われている地域もある。

外国語教育

 前述したように、「基礎課程2」の6年生から第1外国語が、「中等課程」の1年生から第2外国語が導入されている。外国語の選択権は各学校にあるが、大学入試などの影響で第1外国語はほとんど英語が、第2外国語はほとんどスペイン語が選ばれている。

外国語の中での日本語の人気

 英語、スペイン語を学ぶ人が多いが、ほかには、フランス語、ドイツ語、イタリア語など人気がある。東洋言語としては日本語の人気が一番高いが、近年中国語や韓国語を教える学校も増えてきた。課外活動として外国語を教えるサンパウロ州教育局の言語センター(CEL)では、スペイン語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、中国語の順に学習者が多い。
 外国語教育に熱心に取り組んでいるパラナ州の場合、教育局の言語センター(CELEM)では、スペイン語、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、日本語、ウクライナ語、ポーランド語、中国語の順にコース数が多い。
 ブラジリア連邦区の言語センター(CIL)では、英語、スペイン語、フランス語が正式な科目として導入され、ドイツ語は1校のみ、日本語は全8校のうち3校で試験的に導入されていたが、2017年度より、日本語コースも正式に提供されるようになる。そのため、日本語教師の採用試験も実施され、教師のステータスも安定する。さらに、日本語コースはCIL8校すべての学校で提供されるようになり、学習者数の増加も考えられる。
 中等教育段階の公立校で日本語が導入されているのは以上の3州のみである。

大学入試での日本語の扱い

 大学入試で日本語は扱われていない。

学習環境

教材

 児童・生徒を対象にした継承語教育を中心に第二次世界大戦以前から教材開発が行われ、1990年代以降は外国語教育への移行を目指した教材も開発された。現在もそれらを使っているところもあれば、日本で発行された教材を使っているところもある。

初等教育

 絵カードや文字カードやぬりえ、歌、踊りを中心に遊びながら日本語に慣れる指導が行われている。
 『きそにほんご』橿元洋子(ラボ・日本語)や、『1・2・3日本語で話しましょう』日本語普及センター教科書編集委員会(日本語普及センター)などブラジルで開発された教材のほか、『JAPANESE FOR YOUNG PEOPLE』国際日本語普及協会(講談社USA)や、『こどものにほんご』ひょうご日本語教師連絡会議 子どもの日本語研究会(スリーエーネットワーク)など日本で開発された教材も使われている。これらをもとにした自作プリントも使われている。

中等教育

 サンパウロ州教育局の言語センター(CEL)では、教育局の要請により国際交流基金サンパウロ日本文化センターが協力して制作した教科書『ことばな』が、そのほかの公立の学校では、『文化初級日本語』文化外国語専門学校(文化外国語専門学校)や『みんなの日本語』スリーエーネットワーク(スリーエーネットワーク)が使われている。私立の学校の場合、前述した教材に加え、自作プリントを作成し使用している。日系人子弟を中心とする学校では、『新しい国語』(東京書籍)も使用されている。

高等教育

 公開講座も含めて半数以上で、『みんなの日本語』(前出)が使用されている。そのほか、『大地』山﨑佳子ほか(スリーエーネットワーク)など、日本で開発されたさまざまな教材が使われている。

その他教育機関

 ブラジルで開発された『きそにほんご』(前出)、『1・2・3日本語で話しましょう』(前出)のほか、日本で開発された、『新しい国語(前出)』、『みんなの日本語』(前出)、『大地』(前出)、『にほんごドレミ』及び『にほんごジャンプ』海外日系人協会(国際協力機構)、『JAPANESE FOR YOUNG PEOPLE』(前出)、『こどものにほんご』(前出)、『にほんご1・2・3』寺内久仁子他(アルク)などが使用されている。 近年、『まるごと』(国際交流基金)への関心が高まり、採用する機関も増加している。

マルチメディア・コンピューター

 都市部を中心にネットワーク環境の整備が進んでいるが、地方圏ではネット接続が難しい地域もある。
 2011年にWEB版「エリンが挑戦!にほんごできます。」ポルトガル語版が完成し、ポルトガル語によってインターネットを通じた学習ができる環境ができた。

教師

資格要件

初等教育

 ブラジル国籍を有し、原則としてブラジルの大学で外国語(言語・文学)を専攻し、教員資格を有していることが必要である。教育学部でも教員資格が取得できる。

中等教育

 上記【初等教育】に同じ。

高等教育

 ブラジル国籍が必須ではないこと以外は、上記【初等教育】に同じ。また、博士号取得が原則であるが、それに次ぐ資格でも許容されている。日本語科目の場合ブラジル国内に博士課程が存在しないため、今なお修士号取得者の教員も少なくないが、関連領域(言語学や文学)での博士号取得者が増えてきている。

その他教育機関

 特に資格が問われず、日本語が話せれば教師になれることが多い。長年日系人の職業と見なされてきたが、1990年代後半から非日系人の教師も増えてきた。近年、親の移動に伴い母語が日本語となって帰国した日系人で教師をする者も出てきている。

日本語教師養成機関(プログラム)

 4年制の教員養成課程を持つ大学として、リオデジャネイロ連邦大学、ブラジリア連邦大学、パウリスタ大学アシス校(州立)、リオデジャネイロ州立大学、パラナ連邦大学、アマゾナス連邦大学があり、教育実習も行われている。
 ブラジリア連邦大学とパウリスタ大学アシス校(州立)の卒業生の中には、公立・私立の初等・中等教育機関で教える教師も出てきている。
 教員資格に次ぐ「日本語専門家」の資格を取得するための専門講座を、サンパウロ大学が実施し、2012年12月に1期生13名が修了した。2期生の募集は行われていない。
 そのほか、公認の資格ではないが、ブラジル日本語センターが毎年6ヶ月間の日本語教師養成講座を有料で開講している。

日本語のネイティブ教師(日本人教師)の雇用状況とその役割

 結婚等による永住予定の日本人教師と、国際協力機構(以下、JICA)や日本の地方自治体を通じての短期の派遣者が存在する。ネイティブ教師は、会話指導や日本文化の最新情報の提供を期待されている。そのほか、日本語が母語となって帰国した日系人の児童・生徒の日本語力の維持などを担当している場合もある。

初等教育

 ブラジル国籍と、ブラジルの教員資格が必要なため、日本人教師の雇用は確認されていない。 ただ、有資格者と共にアシスタントとして教室に入ることはある。

中等教育

 上記【初等教育】に同じ。

高等教育

 日本でポルトガル語やブラジル研究を専攻した人、JICA等の派遣を終了したあと永住した人などが、若干名雇用されている。

その他教育機関

 ネイティブ教師のほとんどがその他教育機関で雇用されている。

教師研修

現職教師研修プログラム(一覧)

 初等・中等教育の教師を対象とした研修は、国際交流基金サンパウロ日本文化センターがサンパウロのセンターに招聘して、1年に1~2回実施している。その他教育機関に区分される日系の日本語学校の場合は、地域ブロックごとに定期研修会を行っているほか、ブラジル日本語センター(CBLJ)が実施しJICAが支援する全伯日本語教師合同研修会や、近隣諸国からも参加がある汎米日本語教師合同研修会にも参加できる。高等教育の教師を対象とした研修会はないが、地域の研修会に個人的に参加する教師もいる。

教師会

日本語教育関係のネットワークの状況

 2002年4月に大学の日本語・日本研究の研究者が中心となってブラジル日本研究学会、(ABEJ)が発足した。登録メンバーは約200名。2年に1回、会場持ち回りで2-3日間の大会を開催している。言語・教育、文学、文化の3つのテーマを交替で扱う。
 日系社会内の日本語学校に関しては、ブラジル日本語センター(CBLJ)が、ネットワーク形成、学習者支援プログラム、教師養成講座及び現職教師研修を行っている。日系社会内の日本語学校のネットワークは地域ブロックごとにブラジル全体で20近く存在するが、日系社会を越えた連携はほとんどない。

最新動向

 2016年9月21日~23日に第24回全伯日本語・日本文学・日本文化学会(XXIV ENPULLCJ)/第11回ブラジル日本研究国際学会(XI CIEJB)が、アマゾナス連邦大学にて開催された。

日本語教師派遣情報

国際交流基金からの派遣(2016年10月現在)

日本語上級専門家

  • サンパウロ日本文化センター 1名

日本語専門家

  • サンパウロ日本文化センター 3名

国際協力機構(JICA)からの派遣(2016年10月現在)

日系社会青年ボランティア

  • イタぺチ農事文化協会附属日本語学校 1名
  • スザノ日伯学園 1名
  • サンタイザベル・サントアントニオ日本語学校 1名
  • カスタニャール日本語学校 1名
  • N.S・ラーモス日本語学校 1名
  • イタペセリカ日本語学校 1名
  • オザスコ日伯文化体育協会 1名
  • ナヴィライ日伯文化体育協会 1名
  • サルト日本語学校 1名
  • コロニアピニャール日本語モデル校 1名
  • 阿久津瑠美子日本語学校 1名
  • スザノ金剛寺学園 1名
  • ロンドニア州日伯文化協会 1名
  • ドゥラードス日本語モデル校 1名
  • サントス日本人会日本語学校 1名
  • サントアマーロ日伯文化協会日本語学校 1名
  • ブルサコ日本人会 1名
  • ピンダモニャンガバ日本語学校 1名
  • ジャカレイ日本語学校カッポン 1名
  • ボニート日本語学校 1名
  • コクエーラ日本語学校 1名
  • リオデジャネイロ日本語モデル校 1名
  • イボチ日伯文化体育協会 1名
  • ピラポーラ日本語学校 1名
  • アルカージ日本語学校 1名
  • コルネリオプロコピオ日本語学校 1名
  • 第一アリアンサ日本語学校 1名
  • アチバイア日本語学校 1名
  • ヴィトリア日本語モデル校 1名
  • 四恩校/沖縄県人会 沖縄学園 1名

日系社会シニアボランティア

  • パラナ日本語教育センター 1名
  • 北伯日本語普及センター 1名
  • リオデジャネイロ州日伯文化体育連盟 1名
  • バイア日伯文化協会連合会 1名
  • マリンガ地区日本語学校連合会 1名
  • ピエダーデ日本語学校 1名

その他からの派遣

 (情報なし)

シラバス・ガイドライン

初等教育

 外国語教育は行われていないので、統一シラバス、ガイドライン、カリキュラムもない。

中等教育

 ガイドラインを州・市単位で有するが、英語やスペイン語など諸言語に共通の一般的なものである。なお、カリキュラムは学校単位でかなり自由に設定できる。

高等教育

 統一的な基準はなく、各大学独自のカリキュラムを組んでいる。

その他教育機関

 各学校独自であり、統一シラバス、ガイドライン、カリキュラムはない。

評価・試験

 到達度を測る基準として日本語能力試験が位置づけられている。実利ではなく日本語・日本文化への興味から日本語を始める学習者が大半なので、実施は年1回で受験者数も学習者全体の15%程度にとどまっている。日本語能力試験で測れるN5以前のテストとして、ブラジル日本語センター(CBLJ)が「センターテスト」を実施している。ほかに、2009年から公益財団法人日本漢字能力検定協会ブラジル連絡事務所による、日本漢字能力検定試験が行われている。

日本語教育略史

1908年 笠戸丸移民(第1回日本移民)
1915年 大正小学校創立
1938年 外国語学校閉鎖令
1956年 日伯文化連盟創立
1963年 サンパウロ大学に日本語日本文学講座(専攻課程)開設
1968年 サンパウロ大学に日本文化研究所設立
1979年 リオデジャネイロ連邦大学に日本語講座(専攻課程)開設
1985年 日本語普及センター(現、ブラジル日本語センター CBLJ)設立
1986年 リオグランデドスル連邦大学に日本語・翻訳講座(専攻課程)開設
1989年 サンパウロ州、パラナ州の州立学校(中等教育段階)で日本語コース開講
1992年 パウリスタ州立大学アシス校に日本語講座(専攻課程)開設
1994年 国際交流基金サンパウロ日本語センター(現、日本文化センター)設立
1996年 サンパウロ大学に日本語・日本文学・日本文化大学院(修士課程)開設
1997年 ブラジリア連邦大学に日本語講座(専攻課程)開設
2002年 ABEJ(ブラジル日本研究学会)発足
2004年 リオデジャネイロ州立大学に日本語講座(専攻課程)開設
2009年 パラナ州連邦大学に日本語講座(専攻課程)開設
2011年 ブラジリア連邦特別区の州立学校(中等教育段階)で日本語コース開講
2011年 アマゾナス連邦大学に日本語講座(専攻課程)開設

参考文献一覧

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