ドミニカ共和国(2016年度)

日本語教育 国・地域別情報

2015年度日本語教育機関調査結果

機関数 教師数 学習者数
初等教育 中等教育 高等教育 その他
教育機関
合計
1 6 0 0 0 50 50
0.0% 0.0% 0.0% 100.0% 100.0%

(注) 2015年度日本語教育機関調査は、2015年5月~2016年4月に国際交流基金が実施した調査です。また、調査対象となった機関の中から、回答のあった機関の結果を取りまとめたものです。そのため、当ページの文中の数値とは異なる場合があります。

日本語教育の実施状況

全体的状況

沿革

 ドミニカ共和国における日本語教育は、1959年頃にドミニカ移住者子弟に対するダハボン入植地内の初等教育から始まり、1973年に指導教師の派遣とともに日本語学校が設立されている。その後、日本語(文化)が浸透・波及し、1989年から1997年までサンティアゴ工科大学に、1997年から2013年までAPEC大学に、JICAの青年海外協力隊員が派遣されていた。

背景

 ドミニカ共和国には、日本人観光客も少なく日本からの進出企業もわずかなことから、日本語教育は、日本人移住者子弟のほかは、マンガやアニメ等日本のポップカルチャーに関心の高いドミニカ人を中心に行われている。

特徴

 日本人移住者子弟を対象とした日本語学校は、2014年1月現在、1校あり、JICAボランティアおよび現地採用教員等計14名にて、約100名の学習者に対し、1~6年までのレベルに分けた日本語教育を行っている。
 ドミニカ人対象の日本語教育は、2014年11月現在、日本人移住者による公開講座が日・ドミニカ(共)文化センターで実施されており、現地人教師約8名、学習者数は合計120名。その他、APEC大学で日本人教師1名、現地人教師2名、学生数約35名。サントドミンゴ国立自治大学でJICAボランティア1名、現地人教師1名、学習者約50名。

最新動向

 現在、日・ドミニカ(共)文化センター、APEC大学、サントドミンゴ国立自治大学、カトリカ大学の4つの機関で日本語教育が行われている。日・ドミニカ(共)文化センターは、学生だけではなく、一般人にも開放されており、老若男女、幅広い層の受講者が日本語ばかりでなく、漢字ビンゴ、運動会、弁論大会、日本料理教室など様々な催しを通して日本文化をも学んでいる。APEC大学は1997年より9代(約20年間)青年海外協力隊が派遣されていたが、2013年を最後に派遣が終わり、現地採用教師が教鞭を執っている。サントドミンゴ国立自治大学では2014年4月より日本語クラスが開講された。どの教育機関も一般公開授業である。
 日本のポップカルチャー人気の高まりにより、アニメやマンガをテーマとした大規模なポップカルチャー・イベントなども開催されてきており、これに伴い、日本語学習希望者は増加傾向にあるものの、日本語教育機関の受け入れ態勢が整わず、受講待ちとなる事態も生じている。

教育段階別の状況

初等教育

 日本語教育は実施されていない。

中等教育

 日本語教育は実施されていない。

高等教育

 サントドミンゴ国立自治大学、APEC大学、カトリカ大学で実施されている。どの機関も一般公開授業で、初級レベルまで。

その他教育機関

 日本人移住者子弟を対象にした日本語学校では、日本語は「国語」としてではなく「外国語」として教えられており、日本の初等教育課程のレベルとはかなり異なる。
 ドミニカ人を対象とした日本語教育については、日・ドミニカ(共)文化センターにおいて実施されている。同センター卒業生を中心としたドミニカ人日本語教師が育ってはいるが、教授レベル不足により、開講コースは初級~中級レベルに留まっている。

教育制度と外国語教育

教育制度

教育制度

 6-2-4-4(6)制。
 ドミニカ共和国の教育制度は、初等教育(小学校6年間、中学校2年間)の8年間(6~13歳)が義務教育となっている。義務教育修了後は、中等教育(高校4年間)、高等教育(大学4~6年)を受けるものと、初等教育後に、職業訓練学校や初等教育学校教員養成校(両者とも高校教育含む)へ進むのが一般的である。

教育行政

 高校までの教育機関は教育省が、大学は高等教育科学技術省が管轄しており、一部の職業訓練校は、大統領府職業訓練庁(INFOTEP)が管轄している。

言語事情

 公用語はスペイン語。

外国語教育

 日本語教育はないが、英語教育については初等教育(4年生から)からほとんどの機関で必修となっているほか、高校からフランス語が必修となる。なお、一部私立の初等教育機関では、フランス語の授業が必修として実施されている。

外国語の中での日本語の人気

 当国では、米国が地理的に近いこともあり、英語学習人気が非常に高い。日本語については、近年のポップカルチャー人気の高まりにより、学習者の増加は見られるものの、日本語習得後にビジネス等で生かせる場がほとんどなく、学習外国語としては、マイナー言語の域を出ない。

大学入試での日本語の扱い

 大学入試で日本語は扱われていない。

学習環境

教材

初等教育

 日本語教育は実施されていない。

中等教育

 日本語教育は実施されていない。

高等教育

 日本語教育は実施されていない。

その他教育機関

《ドミニカ人学習者対象の場合》
 日・ドミニカ(共)文化センター:『みんなの日本語初級Ⅰ Ⅱ』スリーエーネットワーク(スリーエーネットワーク)
《日本人・日系人子弟対象の場合》
 『みんなの日本語初級Ⅰ Ⅱ』(前出)
 『日本語うきうき』JICA日系社会ボランティア作成、2000年(副教材)
 『JAPANESE FOR YOUNG PEOPLE』国際日本語普及協会(講談社USA)(副教材)

教師

資格要件

初等教育

 日本語教育は実施されていない。

中等教育

 日本語教育は実施されていない。

高等教育

 日本語教育は実施されていない。

その他教育機関

 学校によって資格要件は異なる。

日本語教師養成機関(プログラム)

 特になし。ただし、各日本語教育機関内において、後進を育てるための独自の試みが行われている。

日本語のネイティブ教師(日本人教師)の雇用状況とその役割

 各教育機関には、JICAボランティアを中心としたネイティブ教師が存在する。
 日本ドミニカ文化センター 日本語ネイティブ教師3人(2014年現在)
 APEC大学 日本語ネイティブ教師1人(2014年現在)

教師研修

 日本人移住者子弟を対象とした日本語学校では、同校の教師を対象に、年3回の合同研修会が実施されている。
 2009年以降毎年、中米カリブ日本語教師ネットワーク主催の「中米カリブ日本語教育セミナー」に何名かが選出され参加している(2012年にドミニカ共和国で開催)。現在までに日・ドミニカ(共)文化センター、APEC大学、日本語学校の教師が参加経験あり。
 2013年より、国際交流基金メキシコの日本語教育アドバイザーの出張講義を企画している。(ドミニカ共和国内全日本語教師対象:主催-ドミニカ共和国日本語教師グループ)

教師会

日本語教育関係のネットワークの状況

 2009年、ドミニカ共和国日本語教師グループ発足。 2009年にドミニカ共和国から10名が参加した「中米カリブ日本語教育セミナー」の参加者を中心に設立され、随時メンバーは更新されている。 

日本語教師派遣情報

国際交流基金からの派遣

 なし
 2013年より、国際交流基金メキシコの日本語教育アドバイザーの出張講義を企画している。(ドミニカ共和国内全日本語教師対象:主催-ドミニカ共和国日本語教師グループ)

国際協力機構(JICA)からの派遣(2016年10月現在)

日系社会青年ボランティア

 ドミニカ日系人協会 サントドミンゴ校 2名

青年海外協力隊短期

 サントドミンゴ国立自治大学 1名

その他からの派遣

 (情報なし)

日本語教育略史

1959年 移住者子弟に対するダハボン入植地内にて日本語教育開始
1973年 日本語学校設立
1989年 サンティアゴ工科大学にて学生・社会人を対象に日本語教育開始(~1997年)
1995年 日・ドミニカ(共)文化センター設立
1997年 APEC大学にて学生・社会人を対象に日本語教育開始(~2013年)
2014年 サントドミンゴ国立自治大学 にて日本語教育開始

参考文献一覧

ページトップへ戻る