ポルトガル(2016年度)

日本語教育 国・地域別情報

2015年度日本語教育機関調査結果

機関数 教師数 学習者数
初等教育 中等教育 高等教育 その他
教育機関
合計
10 15 0 0 216 357 573
0.0% 0.0% 37.7% 62.3% 100.0%

(注) 2015年度日本語教育機関調査は、2015年5月~2016年4月に国際交流基金が実施した調査です。また、調査対象となった機関の中から、回答のあった機関の結果を取りまとめたものです。そのため、当ページの文中の数値とは異なる場合があります。

日本語教育の実施状況

全体的状況

沿革

 ポルトガルにおける日本語教育の歴史は浅く、1990年に国立リスボン新大学において社会人向け日本語講座が設けられたのが最初である。
 2016年現在、全国で高等教育機関5機関、その他教育機関8機関(うち4つは大学の公開講座)で日本語講座が開かれている。

背景

 元来親日的な国民であること、及び近年の欧州における日本文化ブームの影響もあり、特にアニメ愛好者など若い世代に日本語への関心が高い者が比較的多い。

特徴

 会話及び簡単な読み書きが中心になっているが、DVDやスライドを用いた日本文化の紹介も行われており、日本文化全般に親しむことを目的とするコースが多い。ただし、初級レベルのコースが中心となっている。

最新動向

 2015年には、10月18日にポルト市において第3回弁論大会が、また同年12月6日にポルト大学にてポルトガルにおける第6回日本語能力試験が開催された。2016年は、10月29日にリスボン市にて第4回弁論大会が、12月4日にポルト大学にて第7回日本語能力試験が開催された。

教育段階別の状況

初等教育

 日本語教育は実施されていない。

中等教育

 日本語教育は実施されていない。

高等教育

 正規の課程として日本語教育を行っているのは4大学5課程である。主に基礎文法、日常会話に重点を置いた日本語教育が行われており、日本語を研究対象として扱っている機関は皆無である。

その他教育機関

 日本語コースを設けている日本語教育機関数は8機関であり、学習者の年齢、職業は様々であるが、マンガ・アニメ等のポップカルチャーの影響もあり、若者が比較的多い。

教育制度と外国語教育

教育制度

教育制度

 4-2-3-3制。
 初等及び前期中等教育が9年間(6~9歳、10~11歳、12~14歳の3サイクル)。後期中等教育が3年間(15~18歳)。高等教育(大学・職業専門学校)は3または4~6年間大学学部課程においてボローニャプロセスを採用。
 義務教育は2009年度より、前期中等教育9年に後期中等教育の3年間が加わり、12年間となった。

教育行政

 教育省が管轄している。

言語事情

 公用語はポルトガル語。

外国語教育

 初等教育第1学年(第1サイクル第1学年、6歳)より、第一外国語として英語が選択履修可。
 初等教育第5学年(第2サイクル第1学年、10歳)より、第一外国語として英語が必修。
 前期中等教育第1学年(第3サイクル第1学年、12歳)より第二外国語(必修)として、フランス、ドイツ語もしくはスペイン語を選択するが、生徒のうち50%がフランス語を選択している。
 また、近年、スペイン語学習者が増加傾向にある。

外国語の中での日本語の人気

 アジアの言語の中では、中国語と並んで人気は高い。

大学入試での日本語の扱い

 大学入試では日本語は扱われていない。

学習環境

教材

初等教育

 日本語教育は実施されていない。

中等教育

 日本語教育は実施されていない。

高等教育

 主に日本で出版された教材及び英語で記述された教科書を用いている。

その他教育機関

 各教師作成のテキストを用いる場合が多い。

マルチメディア・コンピューター

 日本語学習者は、インターネットを通じて、日本のアニメ等の動画を自習用教材として活用している。また、授業においては、日本のDVDを使用して、学習者にできるだけ多くの日本語を聞かせるよう努めている。

教師

資格要件

初等教育

 日本語教育は実施されていない。

中等教育

 日本語教育は実施されていない。

高等教育

 特にないが、日本人であることが多い。経歴等を基に各教育機関が個別に判断し、採用している。

その他教育機関

 特にないが、日本人であることが多い。経歴等を基に各教育機関が個別に判断し、採用している。

日本語教師養成機関(プログラム)

 日本語教師養成を行っている機関、プログラムはない。

日本語のネイティブ教師(日本人教師)の雇用状況とその役割

 主な国立大学では日本人教師が日本語を教授しているが、授業時間数も各大学によって異なる。雇用形態は非常勤がほとんどだが、長年継続している教師が多い。カリキュラムや教授法は教師に委ねられる場合が多く、日本語のみならず、文化・歴史・地理など、日本事情一般に触れる形で授業が行われることが多い。

教師研修

 2011年9月3日、国際交流基金マドリード日本文化センターによりポルト大学で第一回日本語教師セミナーを開催。2012年1月には、第一回ポルトガル日本語教師連絡会議を開催。2012年以降、国際交流基金マドリード日本文化センター日本語教育アドバイザーの派遣を得て、年に1~2回のペースで日本語教師セミナーを開催。

教師会

日本語教育関係のネットワークの状況

 2011年9月3日、国際交流基金マドリード日本文化センターによるポルト大学での日本語教師セミナー開催に併せ、日本語教師連絡会立ち上げについて意見交換が行われた。2012年1月には第一回ポルトガル日本語教師連絡会議が開催された。その後も日本語教育セミナーの開催に合わせてポルトガル日本語教育連絡会議の総会・会合が開催されている。同連絡会議は、2015年に国際交流基金が推進する「さくらネットワークのメンバー」に加入し、欧州をはじめ各国の日本語教育関係機関とのネットワークの強化を目指している。

最新動向

日本語教師派遣情報

国際交流基金からの派遣

国際協力機構(JICA)からの派遣

 国際交流基金、JICAからの派遣は行われていない。

その他からの派遣

 (情報なし)

シラバス・ガイドライン

 統一のシラバス、ガイドライン、カリキュラムはない。

評価・試験

 日本語能力試験が2010年から開始された。

日本語教育略史

1990年 国立リスボン新大学において日本語講座(社会人向け)開講
2010年12月 第一回日本語能力試験の開催
2011年9月 国際交流基金マドリード日本文化センターによる第一回日本語教師セミナーの開催
2011年12月 第二回日本語能力試験の開催
2012年1月 第一回ポルトガル日本語教師連絡会議及び第二回日本語教師セミナーの開催
2012年9月 第三回日本語教師セミナーの開催
2012年12月 第三回日本語能力試験の開催
2013年11月 第一回日本語弁論大会の開催、第四回日本語教師セミナーの開催
2013年12月 第四回日本語能力試験の開催
2014年9月 第五回日本語教師セミナーの開催
2014年11月 第二回日本語弁論大会の開催
2014年12月 第五回日本語能力試験の開催
2015年3月 第六回日本語教師セミナーの開催
2015年10月 第七回日本語教師セミナーの開催、第三回日本語弁論大会の開催
ポルトガル日本語教師連絡会議が国際交流基金のさくらネットワークメンバーに加入
2015年12月 第六回日本語能力試験の開催
2016年3月 第八回日本語教師セミナーの開催
2016年10月 第九回日本語教師セミナーの開催、第四回日本語弁論大会の開催
2016年12月 第七回日本語能力試験の開催
2017年3月 第十回日本語教師セミナーの開催(予定)
国際交流基金が、世界各地での日本語教育の充実・発展・質の向上を目標に構築を進める「JFにほんごネットワーク(通称;さくらネットワーク)」を構成する連携機関。各国・地域の中核的日本語教育機関がさくらネットワークメンバーとして認定を受けている。

参考文献一覧

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