世界の日本語教育の現場から(国際交流基金日本語専門家レポート) イベント「Art Speaks Japanese Comes Alive!」「Video まつり」

国際交流基金シドニー日本文化センター
信岡麻理 松本剛次

 こちら国際交流基金シドニー日本文化センター(以下「シドニーセンター」)では、オーストラリア、ニュージーランドの学校教育における日本語教育支援を行っています。具体的には、先生方をサポートする活動と、日本語学習者の方たちのためのイベントの2つがあります。今回は、学習者のためのイベントの中からシドニーセンター独自の「Art Speaks Japanese Comes Alive!」と「Video まつり」をご紹介します。

Art Speaks Japanese Comes Alive!

 オーストラリアの外国語教育は、「言葉と文化は切り離すべきではない」という考えに基づいています。それは、多文化社会に生きるオーストラリアの異文化尊重、多文化共存の表れです。昨年2月、ニューサウスウェールズ州(以下「NSW州」)の美術館と共同で、日本の美術を題材に日本語・日本文化を学ぶためのマルチメディア教材「Art Speaks Japanese」を出版しました。上の「言葉と文化」というコンセプトを受け、16のアートキット、それらにまつわる話、日本語・日本文化についてのタスクシートで構成されています。(詳しくは「http://www.jpf.org.au/03_language/artkit.html」をご覧下さい)。

 シドニーセンターでは、この教材「Art Speaks Japanese」からインスピレーションを得て作られた作品の展覧会、名付けて「Art Speaks Japanese Comes Alive!」を今年も開催します。初回となった昨年はNSW州に限っての募集となりましたが、俳句をちりばめた扇子、四季の風情を感じる着物、歌舞伎役者のユニークないれずみデザインなど、想像を遥かに超えるすばらしい作品が出揃いました。また、日本人の視点からだけでは到底及ばない、日本文化を巧みに組み込んだ多文化融合作品が多く寄せられました。

 2009年は更にバージョンアップし、全豪イベントとしてオーストラリア全土から作品を募ります。数、質ともに昨年を上回る作品、度肝を抜かれるアイデアが寄せられることを、スタッフ一同、楽しみにしています。

(詳しくは「http://www.jpf.org.au/artalive/index.html」をご覧下さい)。

Art Speaks Japanese Comes Alive ! 2008 の作品例1の写真
Art Speaks Japanese Comes Alive ! 2008 の作品例1

Art Speaks Japanese Comes Alive ! 2008 の作品例2の写真
Art Speaks Japanese Comes Alive ! 2008 の作品例2

Video まつり

 「Art Speaks Japanese Comes Alive!」に同じく、今年から全豪イベントとして登場したのが「Video まつり」です。このイベントは、昨年の「Art Speaks Japanese Comes Alive!」の作品からインスピレーションを得て、新しく設けられることとなりました。

 ①日本語・日本文化にまつわる作品であること、②メディア作品であること(ショートムービー、音楽、アニメ、ドキュメンタリーなど)、③4分以内であること、が条件です。今年は初の試みであるため、テーマを絞らず、皆さんには自由な発想で創作に励んでいただきたいと思っています。

(詳しくは「http://www.jpf.org.au/02_events/videofestival/index.html」をご覧下さい)

 応募作はウェブサイト上で公開される予定です。

 今年の作品から新たなインスピレーションを得て、来年以降は、更にバージョンアップした企画がシドニーセンターに登場するかもしれません。時代の動きに合わせて、学生の興味を引く企画を今後も計画し実行していきたいと思います。

派遣先機関の情報
イ.派遣先機関の位置付け
  及び業務内容
シドニー日本文化センターの日本語教育部門は、1991年にシドニー日本語センターとして開設され、2004年に国際交流基金の機構改革に伴い、シドニー日本文化センターに統合された。全豪を視野に入れた日本語教育支援を行っており、主な事業内容は、教師研修会の開催、他機関主催研修会への協力、日本語弁論大会など日本語教育関連行事の支援、教材開発、日本語教育に関する相談業務、情報の提供と収集などである。05年度より一般人対象の日本語講座も開講。また、毎月発行のE-magazine「おむすび」やホームページを通じ、当センターの企画の広報や、日本の文化情報・日本語教材などを提供している。
ロ.派遣先機関名称
Tha Japan Foundation, Sydney
ハ.所在地 Shop 23 Level 1, Chifley Plaza, 2 Chifley Square, Sydney NSW 2000, Australia
ニ.国際交流基金派遣者数 日本語教育専門家:1名 ジュニア専門家:1名
ホ.アドバイザー派遣開始年 1991年

ページトップへ戻る