日本語教育通信 本ばこ 気持ちのこもったコミュニケーションを望む学習者のために『すぐに使える日本語会話 超ミニフレーズ200』

本ばこ
このコーナーでは、最近出版された日本語教材や参考書の中から、「海外の先生にとって使いやすい教材」「授業や研究の役に立つ本」「知っていると便利な図書・資料」などを紹介します。

気持ちのこもったコミュニケーションを望む学習者のために
『すぐに使える日本語会話 超ミニフレーズ200』

書籍表紙

監修:水谷信子
著者:森本智子、高橋尚子、松本知恵
出版社:Jリサーチ出版(http://www.jresearch.co.jp/

書籍情報: http://www.jresearch.co.jp/isbn978-4-86392-206-8/
発行日: 2014年11月
ISBN: 978-4-86392-206-8
判型・頁数: A5判 224ページ、CD2枚付

 日常の生活場面での基本的な機能に関する日本語を一通り学んだ学習者は、実際のやりとりが上手になってくると、更に自分の気持ちや相手の意図を正確に表現したり、理解したりしたいと思うようになるのではないでしょうか。
 そうした段階の学習者のために、いろいろな使い方ができそうな本を紹介します。

「コミュニケーションを豊かにする」フレーズ

 本書に載せられているのは200のフレーズです。図版1に目次の一部を挙げました。この他に、例えば次のようなフレーズがあります。

  • 説明(冗談だよ。せっかくだから。等)
  • 評価や判断(いまいちです。微妙です。等)
  • 意志や態度(適当でいいです。別に。等)
  • 助言や心配(おすすめです。何かあったら言ってください。しっかりして。等)
  • 決まり文句(そうなんだ。でしょ? わざわざすみません。いただきます。等)

 各フレーズは、機能や性質別に整理されて、意味・使い方の説明・会話例が1ページに収められています。説明は全て英語で書かれていますが、さくいんは英語と日本語が用意されています。

自然な例文と音声教材

 こうしたフレーズは、気持ちや状況に合わせて、日本語での日常的なやりとりで非常によく使われているものです。また教科書には載っていないような、新しい用法として若者に定着しているフレーズも扱われています。例えば「やばい。」の項には、従来の用法に加え、良い意味で使われるという説明と、「この料理、やばい。(=すごくおいしい)」といった表現も挙げられています(図版2)。
 各フレーズには様々な場面での会話が3~6例ついています。付属のCDでは、会話例を男女二人の声優が、場面や状況の設定に合わせて見事に演じ分けているので、アクセントとイントネーションによって伝わるニュアンスが変化することを確認できます。

自習用にも授業用にも活用できる

 本書は、学習者の自習用に作られています。提案されている使い方は、次のステップを踏みます。

  1. STEP1:読んで意味を理解する。
  2. STEP2:CDで会話例を聞く。
  3. STEP3:フレーズを言う。
  4. STEP4:繰り返し練習する。

 海外のような、日本語の使用場面があまりない環境の場合には、授業で使用しているテキストで扱われているフレーズに合わせて本書のCDを活用するだけでなく、授業で扱ったフレーズの用例を学習者に集めさせ、それが、本書のどの会話例に近い用法かを考えさせる、といった使い方もできると思います。

  • 図版1 p.4
    図版1
  • 図版2 p.66
    図版2

(長坂 水晶/日本語国際センター専任講師)

日本語国際センター図書館

「日本語教育通信」の「本ばこ」では、新しく出版された図書の紹介を行っていますが、日本語の教材や、日本語、日本語教育関連の図書についての情報がほしいときは、日本語国際センター図書館のホームページもぜひ利用してください。

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