日本語国際センターについて

"日本語国際センター設立25周年記念
2014年度国際交流基金賞受賞記念講演「モスクワ大学における日本語教育と日本語・日本文学の研究」
モスクワ国立大学付属アジア・アフリカ諸国大学(ISAA)日本語学科
ステラ・アルテミェヴナ・ブィコワ学科長(開催報告)"

国際交流基金日本語国際センター25周年ロゴ

2014年10月16日(木曜日)、国際交流基金JFICホール「さくら」にて、2014年度国際交流基金賞を受賞したモスクワ国立大学付属アジア・アフリカ諸国大学(以下ISAA)日本語学科よりステラ・アルテミェヴナ・ブィコワ学科長をお迎えし、受賞記念講演会を開催いたしました。この講演会は、日本語国際センター設立25周年記念行事としての実施となりました。

日時
2014年10月16日(木曜日) 15時30分~17時30分
会場
国際交流基金2階 JFICホール「さくら」
使用言語
日本語

ステラ・アルテミェヴナ・ブィコワ学科長の写真 ブィコワ学科長により「モスクワ大学における日本語教育と日本語・日本文学の研究」と題した講演が行われました。
ロシアにおける日本語教育について、その始まりまで遡り、ISAA日本語学科の設立時から現在まで、それぞれの時代に活躍した教師やその著作物の紹介を交えながら同学科の歩みを説明されました。同学科は日本語教育や日本研究の分野でロシアを牽引し、多くの日本文学が同学科の教師により翻訳され、辞書や教材も制作されました。日本理解への貢献が称えられ、日本から旭日章や瑞宝章を授与された教師もいます。
日本語を学ぶ学生数は年々増加し、1956年の設立時は各学年1クラスのみで平均4-5人に過ぎなかった学生数が、現在は各学年4クラス、総数は140名を超えています。また、設立当時は専攻が日本語学、日本文学、日本史の3つのみでしたが、今では他に日本経済、政治、文化も選択できるようになりました。深い内容を研究できる大学院の教育課程や、広い視野を備えた専門家になれるよう学部間コースが設置されています。教師は皆、日本語だけではなく、日本や日本文化、日本国民の伝統といった知識についても重視し、授業以外の活動も行われています。その一環として毎年日本語弁論大会が行われ、その優秀者が出場するモスクワやCISの弁論大会ではほぼ毎年入賞しています。また、学内には裏千家により茶室が開設され、茶道や講義に使用されています。現在の同学科の主な活動は、大きく分けて、教育、教材の作成、研究(学科設立時からの伝統である日本語の理論や日本文学、日本文化に関する研究)という三つの柱ですが、国際交流基金は教材制作や教師研修、専門家派遣といった面で同学科を支援してきました。日本の大学とも数多く連携が行われています。
設立以来およそ2000人の卒業生を送り出した同学科ですが、多くの留学生が含まれ、その影響力はロシア国外にも及んでいます。現在同学科で指導する教師のほとんどが卒業生であり、将来も学科の伝統を受け継ぐ卒業生がさらに育ってゆくという期待が語られました。

スヴェトラーナ・ラティシェヴァ氏の写真 ブィコワ学科長の講演に先立って、ISAAの卒業生である上智大学外国語学部ロシア語学科准教授、スヴェトラーナ・ラティシェヴァ氏より「モスクワ国立大学付属アジア・アフリカ諸国大学日本語学科を卒業して」と題した講演が行われ、ISAAの思い出を卒業生の視点から語っていただきました。同学科は経験豊かな教授による少人数教育であり、入学基準は厳しいものだったとのことです。さらに国からの奨学金により無料で教育が受けられたことから、結果を出すために常に重い課題が課せられていたそうです。在籍当時は大変辛く感じていたそうですが、現在はそのような厳しい教育があったからこそ高い水準の日本語を身に付けることができ、大変感謝しているということが強調されました。また、卒業生は様々な道を歩んでいますが、その内面には日本が深く根付いているとも話されました。

ISAA関連の図書の一部の写真 当日、国際交流基金の図書館が所蔵するISAA関連の図書の一部が会場入り口付近に展示されました。ブィコワ学科長の講演で紹介された歴代教師・研究者による著作物で、日本文学のロシア語翻訳本、教科書、辞書、日本研究本といった図書30点が配置され、来場者は手に取って見ていました。 講演会へは日本在住のISAA卒業生やロシア関係者、日本語教育関係者を中心とした方々にお越しいただきました。講演会後は懇談会も開催され、盛況に終わりました。


「をちこちMagazine」に、講演会をまとめた記事を掲載しました。

300年にわたるロシアでの日本語教育の系譜に連なって別サイトへ移動します


お問い合わせ

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教師研修チーム
電話 : 048-834-1181 ファックス : 048-834-1170
Eメール : urawa@jpf.go.jp
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