海外日本語教師の養成・研修

日本語教育指導者養成プログラム(修士課程)16期生
(研修期間:平成28(2016)年~平成29(2017)年)
「修了・帰国から半年経って思うこと」

政策研究大学院大学と連携で実施している修士課程を2017年9月に修了した韓国、ミャンマー、インドからの4名の日本語教師からの報告です。
このプログラムでは、参加者はそれぞれの日本語教育の現場の事情を踏まえた研究テーマを自ら設定して、その研究成果報告を提出します。1年間という限られた期間の中で、講義や研究に必要な個別指導等を受け、一時帰国して自国の教育機関で実習を行い、自国で収集したデータを分析し、その研究成果を「特定課題研究」としてまとめるものです。
帰国後、自分の職場で改めてその研究テーマについて考え、発展させることもあります。修士課程修了後半年経った2018年春に、4名が研究テーマに関して、取り組んだことや、取り組もうと思っていること、今の考えについて書きました。

ジュさん(パク ジュヒョン/PARK JU HYUN/朴 柱衒/韓国/蔚山外国語高等学校)

【研究テーマ】多量のインプットとグループ活動を取り入れた気づきを促す文法指導-「テイル」の状態用法に焦点を当てて-【PDF:7.3MB】別サイトへ移動します

日本語教育指導者養成プログラムの修士課程を終え、所属機関である蔚山外国語高校に戻ったら、すでに2学期が始まり、まもなく中間テストの期間でした。金曜日に日本から帰国して月曜日にすぐ学校に復帰したため、荷物の整理はおろか、学校の授業やテキストの検討、何一つもできていないままでした。それから数日間は中間テストに備えるため、復習を重ね、前任の先生の授業を引き継いでいくことを中心に授業を行っていました。 このように復帰してからは、2学期の途中だったため、決められたテキストをそのまま使い、すでに学んだ日本語の語彙や文法、文化など欠けているところを埋めていくことしかできませんでした。それに、自分も学校に戻ってから当分の間学校の生活になかなか慣れず浮いていたため、修士課程で学んだことや研究のため読んだことを学校現場で実践することがすぐにはできませんでした。 しかし、大したことではありませんが、学校現場に戻ったらこれだけは絶対やってみたいと思ったことは生徒に考える時間を与えることです。日本語国際センターで先生方の授業を受けながら思ったことですが、自分がやってきた授業を振り返ってみると、すぐ一言で答えられる質問しか与えず、生徒が理由などを考える時間や授業はなかなかありませんでした。自分が授業を受ける側になってみたら、自分が正しいと思ったことでも他の意見を聞いてみたら、そのような見方もあるのだと気づき、多様な観点から見て理解することができたと思います。もっぱら覚えさせるより考えさせる方が自分と違う考えや、新たな知識を受け入れることにおいても柔軟な態度をとることができ、学ぶことがもっとやさしくなるのではないかと思いました。 そこで、普通の日本語の授業でも以前より質問して考えさせる時間を増やし、また、考える授業の取り組みの一環として冬休みの間に、5コマ(100分)の日本語講座を開き、批判的な思考を取り入れた日本語授業(以下、「批判的日本語授業」)を行ってみました。 現在、韓国の大学入試は一般入試と推薦入試に分かれています。一般入試は大学受験の大学修学能力試験(スヌン)の得点によるもので、推薦入試は高校の内申と進路に関する研究や部活の成果などで大学側の評価団に採点されるようになっています。推薦入試の比重も非常に大きいため、批判的日本語授業を推薦入試に備えることができるように試してみました。まず、生徒個々の進路希望を調査し、それに合わせて資料を集めました。経済、経営、マスコミ、教育、社会、福祉など生徒の進路の分野は幅広かったため、それをテーマとして扱っている日本のニュースや新聞記事、テレビ番組や映画、コマーシャルなどを見つけることは思ったより大変でした。授業は用意した日本のニュースや記事などの資料を生徒に自らその場で見たり読んだりしてもらい、その後、私が資料の内容について解説をしました。テーマによって授業の進め方は少し違いますが、映像や記事で接した現象や問題点について自ら考えさせ、それから自分の意見をまとめ、発表させたり、グループ同士で話し合うようにしたりしました。その後、コンピューター室に移動し、教室で討論したテーマについて、日本ではどのように解決し、乗り越えられたかを、私が編集した残りの映像を一人で見ながら確認し、それからそのテーマについて報告書を作成することにしました。 驚いたことに生徒から出た意見には、日本で実際に斬新な解決として挙げられたものもかなりあったため、生徒の考える力を育てることに目を背けていた自分をもう一度反省するようになりました。 また、去年、異文化コミュニケーションの授業で、担当の先生が出された課題のために私が企画した「日本語教育における映像メディアの活動」と授業で学んだ非言語メッセージも今回の批判的日本語授業で実現でき、うれしかったです。私にとって初めての挑戦だったため、まだまだ不十分で粗雑な授業だったと思いますが、これからも試行錯誤しながら完成していきたいと思います。 今年は、3年生を教えることになり、受験での高得点を目指して授業を行っていますが、正式な形ではありませんが、私の論文テーマに合わせ文法や文を、インプットをたくさん与えることによって理解させようとしています。それに多量のインプットの効果を向上させるため、アウトプットを今の学校現場で短時間で実現する方法も工夫してみたいと思っています。 また、既存の日本語教材とは違う、斬新な教材を作ってみたいと思い、少し始めてみましたが、 私が企画したのと類似した教材が、 数年前にはなかったのに、今は意外にも本屋にたくさん出ていたため、非常に驚きました。考えるだけで何もしないと時間が経つにつれすぐ昔のことになってしまうことを実感し、新たにアイデアを練ることにしました。 学校の仕事で前よりもっと忙しくなったため、自分が興味を持っているテーマの論文1本もろくに読む余裕はありませんが、日本語を教える際には、多様な方法を試み、生徒の反応を観察し、色々な挑戦をしています。日本語教育指導者養成プログラムで学んだこと全部を細かく思い出して、そのまま実現しているとはいえませんが、前に比べ、教授方法も豊富になり、それを大胆に試していることに気がつきました。 また、日本語教育をただ言語を教えることに留まらず、現在の社会のニーズに合わせてできる学習法・教授方法を考え、日本語教育の分野をより広げていくなど、これからも日本語教育指導者養成プログラムで研究した経験を踏まえ、日本語教育の研究を続けていきたいと思っています。


プープィンさん(プープィンピュ/PHOO PWINT PHYU/ミャンマー/ヤンゴン外国語大学)

【研究テーマ】ピア・リスニングを取り入れた初級聴解授業の試み-ピアでの話し合いと学習者のテキストの全体的な内容理解の繋がり-【PDF:6.02MB】別サイトへ移動します

プープィンさんの写真
中央がプープィンさん
私は2016年日本語教育指導者養成プログラム(修士課程)に参加しました。この1年間は私にとって、新しい挑戦ばかりでした。日本語教授法や研究法をはじめ、たくさんの授業を受け、帰国してからも、自分が得た知識を活用し、授業を進めています。 修士コースに参加していたとき、私の研究テーマは「ピア・リスニングを取り入れた初級の聴解授業の試み―ピアでの話し合いと学習者のテキストの全体的内容理解の繋がり―」でした。聴解授業の教え方に興味があり、学習者が仲間と一緒にテキストを聞くことはどれぐらい効果があるのかを知りたく、この研究を実施したのです。 修了後、自分の所属機関であるミャンマーのヤンゴン外国語大学に戻りました。帰国したときは大学はちょうど2ヶ月の休みに入るころでした。2017年12月から始まる新学期には、私は学部コースの3年生の「翻訳通訳授業」、ディプロマコース3年生の「漢字と作文授業」、夜間コースの「初級総合日本語授業」を担当することになりました。私のテーマは「聴解」に関係することでしたが、今回の学期は聴解授業を担当することができませんでした。しかし、「初級日本語総合授業」では学生に聞かせる部分があるため、その授業で自分が得た知識を活用しています。また、「翻訳通訳授業」や「作文授業」などでは学習者同士の活動、あるいは、ピア活動を意識しながら授業を進め、今は、1学期が終わり、期末試験も終わったところです。 以下ではまず修了から半年たってから私が思うことを自分の報告を読んでみて、改めて感じたことと、帰国してから授業をした3ヶ月間の間、授業のとき、考えてみたことという2つに分けて考えてみたいと思います。 帰国して半年ほどたった今、自分が書いた研究報告を改めて、新しい気持ちで読んでみました。報告を書いていたころとは違う気持ちで、読んでみて、自分でいくつかの疑問や考えなどが出てきました。その中で、一番引っかかったのは教材の選択でした。5回の授業の中で授業(3)の教材選択は報告の中で述べたように学習者のレベルと合っていなかったことを今でも同じように考えていますが、私が引っかかった教材は授業(1)の教材でした。授業(1)の教材は他の教材と異なって、話の中に違う内容が3つ入っていました。研究報告の分析ではピアでの話し合いを経た上で学習者の答えに正解に近いものが入っていれば〇として考えていましたが、実際にできたかどうかを考えると話は違ってくると思います。それで、データを分析していたとき、授業に参加した全員の答えを分析した表をもう一度見てみました。やはりそれによると授業(1)の分析ではほぼ全員が正解にたどり着けていませんでした。 このように、ずっとやってきたことはすぐに変えることができませんが、お互いの理解を得て、少しずつ漢字教育の在り方を変えることは不可能ではありません。これからも、一緒に働いている教員達と協力しながら、機関の漢字教育のみならず、日本語教育全体をどのように改善できるか検討していきたいと思います。 授業(1)は学習者が新しい聞き方を初めて体験する授業でした。それまでは区切って聞かせる方法になじんでいた学習者はすぐには全体的な内容理解のための聞き方へのスイッチができなかったと思います。そんなときに使用した教材に違う内容が3つもあり、それが学習者にとって負担になったため、よくできていなかったのではないかと改めて思いました。 もう1つ、自分の研究報告を読んで考えてみたのが、「初級の授業での試み」と書いていましたが、どの段階でこのピア・リスニングを取り入れたらいいかははっきりと提示していないことです。もし、ピア・リスニングを取り入れたいとしたら、初級のどの段階がより効果的なのかはこれからも検討すべきことなのではないかと思います。 次に帰国してから授業をした3ヶ月間の間、授業のとき、考えてみたことについて述べたいと思います。夜間コースの「初級総合日本語授業」では聞かせ方を変えて聞かせています。「初級総合日本語授業」の使用教材は『みんなの日本語』で、聴解の問題があります。そのときは、区切らない聞かせ方をしています。学習者同士の活動としてはペアで考えさせることをしています。しかし、まず、自分ひとりで聞いて答えさせていますが、みんなはすぐ友達と答えあわせをしたがりますから、その時の教師のコントロールが大事なのではないかと思いました。人数も多いため、これからそのコントロールをどうすればいいか考えなければなりません。 「翻訳通訳授業」や「作文の授業」などでは学習者どうしで考えさせ、チェックさせるピア活動を取り入れています。結果としては、学習者がみんな積極的に自分のほうから主体的に考えていることが分かりました。しかし、その中でも、グループの分け方によって、相手が自分の話を聞いてくれないケースがよくあります。私の研究の中にも、相手の話を聞いてくれないために正解に繋がる可能性があるキーワードが意識できなかったケースがありました。初めは私のほうからランダムにグループ分けをしていましたが、学習者からそういうコメントをもらってからはみんな自分の好きな友達とグループを作るように指示しました。それによって一時的には問題を解決できましたが、それでいいのだろうかと思いました。仲間と一緒に何かをするというピア活動ではその仲間は自分の知り合いであれ、知り合いではない人であれ、うまく協力していくことが大切なのではないかと思いました。来学期はその点についてもよく考えてグループ分けと、お互いの意見を尊重し合うような仕掛けがどうすればできるか考えてみたいです。 以上、私が修士コースを終えてから、半年間たって思ったことを述べました。教師として、研究者としてまだまだ不足している部分がたくさんありますが、これからも修士コースで考えたこと、得た知識を活用し、よりよい教育環境を作るためがんばっていきたいと思っています。


ヌェーニさん(ヌェーニウィン/ NWE NI WIN/ミャンマー/マンダレー外国語大学)

【研究テーマ】「参加型学習」に基づいた活動に学習者はどう参加し、それをどう捉えたか-マンダレー外国語大学における漢字の授業の改善に向けて-【PDF:8.36MB】別サイトへ移動します

ヌェーニさんの写真 2016年9月から2017年9月まで日本語教育指導者養成プログラム(修士コース)で1年間研究して帰国しました。帰国してから、この半年の間には日本語教師セミナー、大学での留学経験報告発表会、大学の創立記念日の研究発表会、日本語の授業で教える際の経験など色々な経験がありました。ここでは、その経験から学んだことを伝えようと思います。 ・日本語教師セミナー 2017年9月30日に行われた日本語教師セミナーで発表者として参加しました。そこで、日本での1年間の留学経験と自分の研究と実践授業で行った授業活動について約50分の発表を行いました。発表時間はあまり長くありませんが、準備は大変でした。帰国して2週間以内に、大学へのレポート提出をすると同時に セミナーの発表準備をしたのです。 発表の内容を考えるとき、セミナーで50分以内で何を発表するのか、どんな活動を入れるのかを考えねばなりませんでした。さらに、活動を入れるとき一番大事なのは決まった時間内にでき、参加者のモチベーションをあげられる面白そうな活動を考えることです。また、参加者の人数によってグループの人数を決めたり、グループ活動のために席の位置を考えたりする必要がありました。 ・大学の留学経験の報告発表会 ミャンマーの文部科学省によって決められたルールでは留学から戻った教師は留学経験をシェアする報告発表会を行わなければなりません。そのため、2017年11月16日に大学で留学の経験を発表することになりました。1年間日本で行った自分の研究概要、日本の文化を体験したこと、地方研修などについて写真を見せながら報告しました。 この発表会の発表内容を考えるときにも大事なのは発表の聞き手のことを考えることです。日本文化を知らない人が大勢いるので、分かりやすいように写真入れて説明する必要があります。例えば、歌舞伎のことを話す時、写真を見せながらどのようなものか説明するほうがもっと分かりやすくなります。 ・大学の創立記念日の研究発表会 マンダレー外国語大学は1997年12月3日に創立し、2017年には20周年を迎えました。毎年大学の創立記念日をお祝いする研究発表会があります。そこで、発表することになりました。日本で書いた研究報告の中から、クラス活動のことに焦点を当てて発表しました。 日本で何度も発表し、日本語になれていた自分にとって一番難しかったのは自国の大学で母語を使用して発表することでした。なぜならば、ある単語は母語に訳すのがとても難しかったからです。例えば、自分の研究について発表する前に日本語の背景知識がない来客のために日本語の文字の種類を説明し、「漢字」はどのようなものか、漢字の大切さなどを加えてから自分の研究について発表しました。日本で発表した時、ミャンマーの教育状況が分からない日本人のことを考えて、背景知識として、ミャンマーの教育状況について説明しました。その違いから、気づいたのは聞き手、読み手の大切さで、場合によっては説明の内容を変える必要があるということです。 ・夜間コース 帰国したばかりの時期は大学の期末試験があり、10月初旬から11月下旬までは大学の休みでした。しかし、夜間コースが開いていたので、帰国して最初の授業は、10月16日からの夜間コースの授業で、クラスは初級後半でした。そのコースは週に3回授業があり、私は週に1回教えることになっていました。初級後半のクラスの学生は27人ほどで、漢字を教えるチャンスをもらいました。その授業で、自分の漢字研究で実践した授業活動を取り入れ、時間、学生の人数、狭い教室のことを考えて、授業の前に記憶を活性化するために前回の授業で習った漢字を思い出して書かせる活動を取り入れてみました。1ヶ月ごとに習った漢字すべてをマス目の中に入れて知っている漢字語彙を探す活動を行いました。教室が狭く、グループで行うのは無理なので、ペアで行いました。成果としては学生は漢字について関心を持つようになり、毎週行った活動では覚えられる漢字の数が増えていったことがワークシートから分かりました。1月の期末試験では漢字がよくできていました。実践授業で行った活動を実際に利用でき、成果も見られたので、これからも工夫して授業の中に取り入れようと思います。 ・まとめ 6ヶ月の間にいろいろな経験をし、分かったことも少なくありません。1年間の指導者養成プログラムに参加した後、自分の中で変わったと感じたのは日本語だけではなく、仕事でも、生活上でもある問題を解決しようと思うとき、問題の原因、やりたい目的などを真剣に考えるようになったことです。日本語の場合は学習者のレベル、気持ち、立場を考え、授業へのモチベーションをあげるための方法を工夫するようになりました。


ナレシュさん(ナレシュ クマール/NARESH KUMAR/インド/デリー大学(在学時))

【研究テーマ】インターネット上のリソースを活用したピア・ラーニングの試み-話し合い活動の展開に注目して-【PDF:10.3MB】別サイトへ移動します

学習者が直面している問題点の解決策を探ろうと思って「日本語教育指導者養成プログラム」に入りました。1 年間で、講義、ゼミなどを通してさまざまなことを学び、本格的な研究を実際にやってみて、最後にその研究を発表しました。初めてやることが多く、たとえば、人前でどのように発表するか、どのように研究論文を読むか、どのようにデータを分析するか、質疑応答の仕方、論文のまとめ方など、今まで避けてきたこともたくさんやりました。その結果さまざまなスキルが身につきました。 帰国しても、研究を続ける、教壇に立つことが続けられると思っていましたが、残念ながら常勤教師の仕事が見つけられず、民間企業に就職しました。自分の大好きな日本語教師の仕事にいつ戻れるかを考えない日はありません。しかし、「自分の好きな仕事に就けなかった」と思って自己憐憫的な態度で毎日を過ごすのか、どのように今の仕事に自分のやりたいことの要素を見つけ出すのかは自分次第だと思っています。将来大きな役目が果たせると「指導者養成プログラム」に選ばれて、参加したからには、そう簡単に自分の夢をあきらめることはできません。 プログラムでは日本語教育を徹底的に学んだだけではなく、そのほかにもさまざまなスキルを習得できたと思います。例えば、自分のやりたい研究をほかの人に説明する、研究の計画を立てる、現場の問題の解決策を探る、(実習のために)やりたいことではなくできることがどのようにできるかを考える、指導教官との面談の記録を作ることなどです。これらのスキルは実践研究のほかにも大変役に立つスキルで、転換可能なスキルだと思います。従って、今の会社でもそれらのスキルを現場で駆使しています。 社会人になって、実践研究を本格的に行うことはできませんが、プログラムで行った研究の成果を生かすことはできます。昔から、仕事・大学での勉強の傍ら日本語を勉強していた学習者が直面している問題点を解決しようと思っていました。また、教室外で何ができるか、どのように教師が助けることができるかにも興味があったので、それを研究課題として取り上げ、実践研究をやりました。今の会社で、日本語教室(休憩時間を利用して毎日15分のクラスを行う許可しか得られませんでした)を開くことができましたが、学習者は会社での仕事の傍ら日本語を学んでいます。彼らもまた大学のパートタイム講座で日本語を学ぶ学習者と似たような問題点を持っています。どのようなテキストを選べば学習者がついてこられるか、勤務時間が長いから(教室外で)通勤中またはうちで学習者が何ができるかも考えなければなりませんでした。 もともとから考えていた問題点について、今も続けて考えることができるし、また彼らは会社で実際にどのようなコミュニケーションニーズがあるかを把握することもできます。このように、実際に学習者が将来いつか働く会社でどのようなニーズがあるか知ることも日本語教師として非常に大事だと思います。 残念ながら教壇を離れていますが、日本語教育現場以外に生産現場の経験を持つことは日本語教師として非常に有益であると思います。出来るだけ早く教育現場にもどり、この経験を生かせるようにしたいと考えています。

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