パラオ(2014年度)

日本語教育 国・地域別情報

2012年度日本語教育機関調査結果

機関数 教師数 学習者数
初等教育 中等教育 高等教育 学校教育
以外
合計
2 3 0 60 100 0 160
0% 37.5% 62.5% 0% 100%

(注) 2012年度日本語教育機関調査は、2012年7月~2013年3月に国際交流基金が実施した調査です。また、調査対象となった機関の中から、回答のあった機関の結果を取りまとめたものです。そのため、当ページの文中の数値とは異なる場合があります。

日本語教育の実施状況

全体的状況

沿革

 第一次世界大戦後、パラオは国際連盟の委任統治領として、太平洋戦争終了まで約30年にわたって日本によって統治された。この間、日本は教育を統治の大きな柱とし、全てのパラオ人児童に義務教育を課して日本語による教育を施した。当時、パラオには日本人の移民も多く、日本語は共通語として広く使用されており、このため戦前の教育を受けた高齢者(概ね80歳以上)の中には、今も流暢な日本語を話す者も多い。
 戦後はしばらく途絶えていたが、1960年代頃から日本語世代による日本語教育が散発的に行われ始めた。パラオ唯一の公立高校では、1964年に選択科目として日本語が取り入れられており、現在では主に将来観光業への就業を目指す学生が日本語を学習している。

背景

 第一次世界大戦後、太平洋戦争終了までの約30年にわたり日本によって統治されたが、その間のパラオ人に対する日本語による義務教育と、日本人の移民の影響で、多くのパラオ人が日本語を使っていた。現在では、毎年日本から多くの観光客が訪れることから、主に観光業への就業を目指す学生が日本語を学習している。

特徴

 日本語は、パラオの主要産業である観光業において、日本人が最大の顧客であることから実用性が高く、日本語学習に対するニーズは高い。現在、短期大学1校及び高等学校2校において、日本語のクラスが開講されているが、両者を繋ぐ体系的なカリキュラム制度がなく、現地学生の取得水準は低いものに留まっている。

最新動向

 特になし。

教育段階別の状況

初等教育

 日本語教育は実施されていない。

中等教育

 唯一の公立高校であるパラオ高校において、正規科目として日本語の授業が行われている。観光科の学生は必須科目となっており、人文科の学生の7~8割の学生が選択している。また、私立ミゼンティ高校では、選択科目として開講されている。

高等教育

 唯一の高等教育機関であるパラオ・コミュニティ・カレッジ(パラオ短期大学)において、選択科目として日本語の授業が行われている。観光業を専攻する生徒は日本語の単位修得が必修となっている。

学校教育以外

 日本語教育は実施されていない。

教育制度と外国語教育

教育制度

教育制度

 初等教育が8年間(6~13歳)、中等教育が4年間(14~17歳)の計12年間が義務教育。

教育行政

 公立の初等中等教育は教育省の管轄下にある。私立学校は独自のカリキュラムが採用されている。唯一の高等教育機関であるパラオ・コミュニティ・カレッジは、独立した理事会により運営されている。

言語事情

 公用語は英語とパラオ語。
 パラオ人同士の会話はパラオ語で行われるが、公文書は英語であることが多い。パラオ語となっている日本語の単語も数多くある。年配者の中には、NHKの国際放送を視聴する者も見られる。

外国語教育

 初等教育段階から公用語である英語教育が行われる。日本語はパラオ・コミュニティ・カレッジ及び、公立高校1校、私立高校1校で選択科目となっている。パラオ・コミュニティ・カレッジでは台湾大使館の支援による中国語クラスが開講されている。また、2012年からは福音教会で韓国語の授業が行われている。

外国語の中での日本語の人気

 近年中国語や韓国語への興味が高まっているものの、日本語学習者数が圧倒的に多く、依然として日本語の人気が高い。

大学入試での日本語の扱い

 パラオにはパラオ・コミュニティ・カレッジ(パラオ短期大学)しかなく、同短大の入試で日本語は扱われていない。

学習環境

教材

 NHKワールドプレミアムがケーブルテレビを通じて放映されているため、学習に活用することが可能。人口2万人に対し、在留邦人350名・邦人観光客年間約4万名を擁し、更に複数の小学校に日本人青年海外協力隊員が常駐するなど、日本人に接する機会には恵まれている。

初等教育

 日本語教育は実施されていない。

中等教育

 『みんなの日本語』スリーエーネットワーク(スリーエーネットワーク)、『Japanese for Busy People』日本語普及協会(講談社USA)を参考に、教師が作成したプリント教材を使用している。

高等教育

 『Japanese for Busy People』(前出)を使用。

学校教育以外

 日本語教育は実施されていない。

マルチメディア・コンピューター

 日本語教育にマルチメディア・コンピューターは使用されていない。

教師

資格要件

初等教育

 日本語教育は実施されていない。

中等教育

 準学士号以上で、少なくとも1年間の教授経験が必要。
 現地採用の日本人が教えている。現在パラオ人の日本語教師はいない。

高等教育

 パラオ・コミュニティ・カレッジにおいては、米国西部短期大学連合の規定により、学士号以上が教員採用の条件となっている。現地採用の日本人が教えている。現在パラオ人の日本語教師はいない。

学校教育以外

 日本語教育は実施されていない。

日本語教師養成機関(プログラム)

 日本語教師養成を行っている機関、プログラムはない。

日本語のネイティブ教師(日本人教師)の雇用状況とその役割

 現地採用の日本人教師がパラオ高校に1名、ミゼンティ高校に1名、パラオ・コミュニティ・カレッジに1名在籍しており、全ての日本語授業を担当している。

教師研修

 現職の日本語教師対象の研修はない。

現職教師研修プログラム(一覧)

教師会

日本語教育関係のネットワークの状況

 過去に数名の日本語教師による教師会があり授業や教材の情報収集、イベント企画を行っていたが、現在はその活動を休止している。

最新動向

日本語教師派遣情報

国際交流基金からの派遣

国際協力機構(JICA)からの派遣

 国際交流基金、JICAからの派遣は行われていない。

その他からの派遣

 (情報なし)

日本語教育略史

1960年代頃 日本語世代による日本語教育が行われる
1964年 パラオ高校にて正規科目(選択科目)として日本語が取り入れられる

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