日本研究・知的交流部 アジア・大洋州チーム 田村 英子の写真

“自分の仕事が、「日本」を介した様々な出会いと交流の一助になっていく”

キャリアパス
経理部財務課・財務監理室(2年)
→日本研究・知的交流部 アジア・大洋州チーム

Q1.国際交流基金への就職を志した理由は?

大学2年次に、韓国・ソウルにおける青少年交流事業へ参加したことがきっかけです。当時はぼんやりと海外への憧れがあって、たまたま渡航費も負担されるプログラムを見つけて、なんとなく応募してみました。合格したのはいいものの、いざとなると「会ったこともない異文化圏の人たちと数週間寝食を共にするなんて」と渡航直前になって不安が募る日々…。加えて当時のメディアには冷え切った日韓関係について報道が多かったことも気がかりでした。

でも実際に参加してみたら、陳腐な表現ですが、本当に人生を変える経験でした。恋愛について、将来の夢について、自分の国について、夜な夜な語り合いながら、異文化に驚き、共通点に喜びました。“人”を通じて“国”を知る、私にとっての国際交流の原体験であり、いまでも仕事をするうえで心の支えになっています。ここで出会った友人たちとは大人になった今も、仕事や休暇で互いの国を行き来するたびに一献まじえる仲です。

こうした出会いづくりを仕事にできたらなんて素敵なんだろう、と考えた結果、国際交流を通じた相互理解促進を目的に掲げる国際交流基金を志しました。

サマーインスティテュートにて、研究者となった友人に偶然の再会の様子の写真
部の事業であるサマーインスティテュートにて、研究者となった友人に偶然の再会を果たしたことも!

Q2.現在はどんな仕事をしていますか?

東南アジアの日本研究者を韓国のソウル大学に引率した際の様子の写真
東南アジアの日本研究者を韓国のソウル大学に引率した際の様子。ここでの出会いが、共同研究発表等へと発展していきました。

日本研究・知的交流部で扱う業務は日本研究者の支援から国際課題解決にむけたネットワーク形成支援まで様々です。その中でも私は、海外日本研究者に対する訪日研究助成(フェローシップ)や各国大学に対する日本研究基盤支援、海外日本研究者の国際会議参加支援を主に担当しています。

担当国は韓国、インド、ベトナム、バングラデシュ等と様々で、年に2、3回出張に行くことがあります。直近(2017 年12月)ではベトナムへ赴き、ホーチミンとハノイにおいて日本研究機関と今後の支援について協議をし、その足でゲアン省ヴィンで開催されたシンポジウムに参加してきました。同シンポジウムに対しても国際交流基金が一部支援しており、それらの運営について視察することも業務の一部です。

なお海外出張ばかり行くわけではなく、普段の仕事の9割5分がデスクワークです。助成金の査定や報告書の確認、国内外の研究者の渡航手続き、業者との調整、会計処理(これが本当に面倒!)・・・等々。一歩間違えると査証が取得できなかったり、支払いができなかったりしかねないので結構神経を削ります。

Q3.国際交流基金で働くやりがいとは?

自分が楽しいと感じることを仕事にできている、この一点に尽きます。けっして華やかではない、むしろ地味な仕事だと思うのですが、不思議と飽きません。

面倒に感じたり、理不尽に感じることだってもちろんあります。ですが、毎日事務作業に追われていても、それが結実すれば交流の輪が広がっていく様子が見られるのは、担当者冥利に尽きます。例えば国際会議が開催されて、そこから研究者同士のネットワークが広がって、国をまたいで共同プロジェクトが生まれて、またネットワークが広がって・・・と自分の仕事が、「日本」を介した様々な出会いと交流の一助になっていく様子には、やりがいを感じずにはいられません。

現地政府高官や在越日本大使もご出席されている様子の写真
出張先では、要人とご一緒することも少なくありません。この時は、現地政府高官や在越日本大使もご出席でした。

Q4.これまでのキャリアで、忘れられない仕事は?

日本研究・知的交流部で担当してきた事業ひとつひとつにも思い入れはあるのですが、経理部に在籍していた1年目の12月~2年目の6月までの半年間は最も忘れられない期間です。

この期間は、年度を締める決算に関連した作業を担当しており、日々プレッシャーに押しつぶされそうになりながら毎日を過ごしていました。国際交流基金は独立行政法人なので、決算資料については外務省・財務省を経由して国会にも提出されます。明日の朝までに、時には、今日の午後までに、というかなりタイトな作業依頼が飛び交うなか、ミスできない、遅れられないという状況は本当に大変でした。ありがちな言い回しですが、周りの上司・先輩に恵まれてギリギリ乗り越えられたのだと思います。決して自分一人では仕事はできない、周りの支えがあってこそだと深く心に刻まれました。

当時はかなり辛かったのですが、この時の経験があるからこそ、多少のプレッシャーには負けない体力と精神力が得られたと、今振り返って思います。

Q5.今後のビジョンは?

草の根交流、中でも青少年交流を重点的に行っていきたいです。これは最初に紹介した、国際交流基金を志望するに至った原体験に直結するからです。

その他には、事業評価にも携わりたいと考えています。国際交流は、一概に費用対効果を測定できない複雑な分野ではあります。一方で昨今は公共事業であってもPDCAサイクルを回していくことが求められており、その意味で事業評価は一層重要な役割を担うと考えています。

就活生の皆さんへ 一言メッセージ

就職活動中は、自分を見失いそうになることが多々あるかと思います。私が就活をしていた当時は、本音、建て前、夢、見栄、自己実現、自己顕示…様々な心情が湧いてきて、自分が何をしたいのかよく分からなくなる時もありました。けれど、自分の心の声は自分にしか聞こえません。ミスマッチは自分にとっても会社にとっても不幸です。ご自身としっかりと向き合って、納得のいく就職活動となりますよう願っております。