主催:独立行政法人国際交流基金日米センター(CGP
共催:米日カウンシル(U.S.-Japan Council)別サイトへ移動します熊本市別サイトへ移動します
後援:外務省、熊本県

国際交流基金日米センター(CGP)は、このたび、外務省主催「在米日系人リーダー招へい事業(Japanese American Leadership Delegation Program、略称:JALD)」と連携し、米日カウンシル、熊本市の共催のもと、以下の通りシンポジウム「若者を引き付ける魅力ある都市づくり-多様なセクターの取り組み-」を開催することとなりました。

JALDプログラムは、2000年から継続している招へい事業で、毎年全米各地から多様な分野の第一線で活躍する日系人リーダーがグループで来日し、日本の関係者と交流を行うもので、今年度は東京に加え熊本県を視察訪問します。

熊本は元来、学問が盛んな土地柄で、1887年に九州の最高学府である「第五高等学校」が設立されて以来、熊本高等工業学校、熊本薬学専門学校、熊本医科大学も相次いで設立された歴史があります。これらの学校は、戦後、熊本大学へと統合されますが、戦前から熊本市は高等教育機関が集中する「学生の街」として賑わいを見せていました。

近年、日本社会の特徴として、地方都市における少子高齢化や東京一極集中の課題が浮き彫りになっており、熊本も例外ではありません。2014年に179.4万人であった熊本県の人口が現在は176.4万人と減少が続いており、とりわけ進学時や就職時における若者の県外流出が顕著となっているのが実態です。人口減少は生産力の低下や消費市場の規模縮小だけでなく、深刻な人手不足や技術・技能の継承が困難となるなど、広範な影響が懸念されています。特に、2016年に発生した熊本地震からの復興需要とも重なり、熊本県内企業の人手不足が深刻化しているのも事実です。

このような現状を打開すべく、熊本県では若者のUターン就職や県内定着を促進することで、人口の社会減による転出超過を抑制し、将来の熊本を支え、時代を担う人材の確保を目指す様々な施策や大学間連携の取り組みなど、活発な動きをみせています。

本シンポジウムでは、高等教育機関が多く集中する「学都」としての熊本の特徴を生かした教育・人材育成をキーワードに、大学や企業等の多様なセクターでの経験を有する日系アメリカ人をパネリストに迎え、若者を引き付ける魅力ある都市づくりについて考えます。シンポジウム後にはレセプションを開催し、来場者の方がパネリストを含めたJALD代表団と直接意見交換する機会を設定しています。たくさんの方のご来場をお待ちしております。

開催概要

日時 2019年3月7日(木曜日) 18~20時(17時30分開場)
会場 熊本市役所 14階 大ホール アクセス別サイトへ移動します
〒860-8601 熊本県熊本市中央区手取本町1-1
熊本市電「熊本城・市役所前」下車すぐ
実施言語 英語(日本語への同時通訳あり)
プログラム
(予定)
18時
開会挨拶
18時10分
ビデオ上映『日系アメリカ人の歴史』
18時30分
パネリストの発表
19時20分
パネルディスカッション・質疑応答

モデレーター:カーク・マスデン氏(熊本学園大学准教授)、
カズ・マニワ氏(米日カウンシル上級副会長)

※講演会終了後、レセプションを実施します。
定員 150名(入場無料・先着順)※定員になり次第締め切らせて頂きます。
お申込み方法 参加をご希望の方は、3月4日(月曜日)までに下記Eメールにて、氏名・所属・電話番号を明記の上、お申込みください。
Eメール:cgpc@jpf.go.jp
(メールを送る際は、全角@マークを半角@マークに変更してください。)

登壇者略歴

マリコ・シルバー氏(ベニントン大学学長)

バーモント州ベニントン大学学長。オバマ政権下の国土安全保障省国際政策担当次官補代行やアリゾナ州知事政策顧問(経済発展、イノベーション、高等教育を担当)といった要職を歴任。行政職以前、同氏はアリゾナ州立大学の経済発展政策・基準、科学、技術・イノベーションポリシー、幼児・初等・中等・高等教育政策、持続可能な科学、グローバルヘルスのチームを指揮し、同大学の転換、拡大に大いに尽力した。全米行政アカデミー(National Academy of Public Administration)のフェローや外交問題評議会の会員。イェール大学で学士号(歴史学)、英国サセックス大学で修士号(科学技術政策)、カリフォルニア大学ロサンゼルス校にて博士号(経済地理学)取得。
ご先祖の出身地:愛媛県、大阪府

マリコ・シルバー氏の写真

ブリット・ヤマモト氏(米国NPO法人iLEAP代表)

創設者兼代表を務めるアイリープ(iLEAP)は、大学や企業と連携し、世界各国の若者に対して社会変革のための実践的なスキルと客観的把握力を養うことで、グローバルな視野に立った指導者の育成を行うNPO法人。また、アフリカ、アジア太平洋地域、ラテンアメリカや中東において、地域に根差したリーダー育成プログラムを提供する、ペレニアル(Perennial)のCEO・共同創設者を務める。ワシントン大学やバーモント大学でリーダーシップやマネージメントの教授として教鞭を執っており、過去20年以上にわたり、教育分野やコミュニティ開発に携わっている。フルブライト・フェローであり、熊本県の菊池養生園の竹熊宜孝名誉園長のもとで有機農業を学んだ経験がある。ミシガン大学で学士号、カリフォルニア大学デービス校で修士号、ワシントン大学で博士号を取得。
ご先祖の出身地:母方が熊本県、父方が広島県

ブリット・ヤマモト氏の写真

ケリー・ヤマサキ氏(オズ建築事務所取締役兼主席建築士)

シカゴ出身の建築家。ペンシルバニア大学で経済学士号、イリノイ大学大学院で建築学修士号を取得後、1990年にデンバーに移った。現在に至るまでオズ建築事務所で活躍しており、従業員数15人の事務所を165人規模に成長させた他、1997年から同事務所の主席建築士に就任、数年前から取締役を務める。専門は教育用デザイン。Association for Learning Environments (A4LE)の支部役員を7年間務め、支部長としての任期をまもなく満了する。二人の息子が中学生になってからは、日系アメリカ人コミュニティにより主体的に関わるようになり、2014年にはサクラ・ファウンデーションの役員、2016年にはサクラ・スクエアの役員となる。
ご先祖の出身地:福岡県、愛知県、熊本県

ケリー・ヤマサキ氏の写真

モデレーター

カーク・マスデン氏(熊本学園大学経済学部准教授)

米国ウィスコンシン州出身。イリノイ大学教育政策研究を専攻し、博士課程修了。2005年に熊本大学にて学術博士号を取得。1991年より熊本学園大学経済学部で教鞭を執り、日米比較文化論等の授業を担当。これまで、熊本学園大学付属海外事情研究所所長、同大学経済学部国際経済学科長、国際交流委員長を歴任する。その他、RKKテレビ番組『ニュースな気分ビバ!』にコメンテーターとして出演し、同放送局の番組審査会の委員も務めた経験がある。学生時代は、1978年から1年間、上智大学の留学生として来日経験がある。

カーク・マスデン氏の写真

万庭 和夫(カズ・マニワ)氏(米日カウンシル上級副会長)

2008年の米日カウンシル設立時から理事として務めた後、2012年3月に同団体上級副会長に就任。30年以上もの間、サンフランシスコのベイエリアで弁護士として最近まで活躍。同氏は、北加日本文化コミュニティセンター(Japanese Cultural and Community Center of Northern California)の会長として、カリフォルニア州知事の日本戦略のための実行委員会や、シリコンバレー・ジャパンプラットフォームのエグゼクティブ・コミッティーに関わるなど、日系アメリカ人コミュニティ関連事業に尽力。万庭氏はJETプログラム(外国青年招致事業)の面接官を過去20年にわたり担当し、2009年はサンフランシスコで開催した日系アメリカ人リーダーサミットの共同議長を務めた。同氏は最近では、若手(40歳以下)リーダーのためのリーダーシップ育成事業に重点を置き、多くのアメリカ人代表団を日本へ、また日本人代表団をアメリカに引率している。カリフォルニア大学バークレー校にて学士号を、同大学ヘイスティングス法科大学院にて法務博士号を取得。

アイリーン・ヒラノ・イノウエ氏の写真