所長挨拶

真崎所長の写真

2023年8月より鈴木雅之所長代行の後を受けて、国際交流基金(JF)関西国際センター所長に就任いたしました。これまで旧大阪外国語大学と大阪大学にて日本語教育に長年携わってきた者として、大変光栄に存じております。

関西国際センターは、JFの主要な日本語研修拠点となる滞在型の研修施設として、関西国際空港の対岸に位置する「りんくうタウン」内に1997年に設立されました。設立以来、日本語学習者の訪日研修を中心とした日本語教育支援事業を展開し、日本と世界との絆を深めてきました。具体的には、世界の各地から日本語学習者や日本語教師はもとより、各国の外交官・公務員や社会科学・人文科学分野の研究者など、専門的な仕事や研究のために日本語を必要とする方々を招へいしての日本語研修、日本語教育のためのウェブサイトの開発やインターネットを通じた日本語教育(eラーニング)の促進など、さまざまな事業を精力的に進め、世界における日本語教育の発展に寄与してまいりました。

2020年初頭からの新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、海外から日本語学習者を招へいする日本語研修の実施は難しい状況となりましたが、オンラインでの日本語研修や日本文化体験の実施、eラーニング教材の拡充など日本語教育支援事業を継続してまいりました。2023年度からは、この間に培ったオンライン事業のノウハウも活用しながら、対面での事業を再開しています。

言語は国際交流の基盤を支えるきわめて重要なソフトウェアです。日本の社会や文化の細やかさを伝えるには、日本語は極めて重要なツールです。当センターは、世界に日本語の輪を広め、日本への理解を促進し、ひいては相互理解を生み出す上で大きな役割を果たしていると考えております。このところの国内外の日本語教育を取り巻く状況は、動きが活発ですが、これまでの当センターの歩みや強みを生かして行ければと思っております。

また、当センターは、南大阪を中心とした地域の皆様の多大なご支援を受けております。研修参加者は地域の皆様と直接交わることで、生きた日本語と日本文化を吸収する機会を得ています。また、地域の皆様からも交流による友人の輪の広がりへの喜びの声が寄せられており、地域の国際化にも貢献していることをうれしく思います。

これからも、日本語を中心とする人と文化の国際交流を通して相互理解のさらなる深化・発展を促進し、日本及び世界に貢献してまいります。引き続き、皆様からの暖かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2023年8月
国際交流基金 関西国際センター
所長 真嶋 潤子

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