令和7年度研修参加者レポート 専門日本語研修(文化・学術専門家)【公募プログラム】
- 6か月間の日本語プログラムを通じて専門家としての自己の成長を実感
ナディア・ハラファッラー(エジプト) - 6か月間の専門活動を振り返る
ヴィニシュス・ボルゲス・デ・アルメイダ(ブラジル) - 国際交流基金関西国際センター周辺の場所を探索する
ガーダ・ベルハジ(カナダ)
6か月間の日本語プログラムを通じて専門家としての自己の成長を実感
ナディア・ハラファッラー(エジプト)
私は本研修に参加し、自分の日本語能力を大きく向上させることができました。特に、この経験は私にとって非常に有意義なものであり、今後の学習や研究にも役立つと感じています。
まず、このプログラムは日本語能力試験N2に合格するために大きな助けとなりました。私はこれまで何回もN2に不合格でしたが、この研修に参加したことで、自分の弱点を理解し、効果的に勉強することができました。その結果、無事に試験に合格することができました。
次に、アカデミック・ライティングの力も向上しました。授業では、自分の考えを自分の言葉で書き、それを先生が丁寧に直し、フィードバックを送ってくださいました。この過程を繰り返すことで、自分がよく間違える点に気づき、徐々に改善することができました。
また、授業中に先生やクラスメートと日本語で話す機会があったため、会話力も大きく伸びました。さらに、丁寧語や敬語の使い方にも、以前よりも適切に敬語を使えるようになりました。その結果、先生方に研究計画について相談する際にも、少し丁寧な表現で話しはじめました。
さらに、発表の機会が多かったことも大きな成果でした。私はもともと人前で話すことに苦手でしたが、何度も発表を経験するうちに徐々に慣れ、自信を持って話せるようになりました。加えて、漢字の学習も非常に役に立ちました。これまでに学んだ漢字を復習するとともに、新しい漢字も多く学んだことで、語彙も増え、読解能力と作文能力の両方が向上したと感じています。
また、授業以外の活動も非常に有意義でした。例えば、日本の家庭を訪問する活動に参加し、訪問のマナーや電話でのやり取りなど、実生活に必要な表現や文化を学ぶことができました。このような経験を通して、日本人の友人もできました。
さらに、研究活動にも積極的に取り組みました。前期と後期にそれぞれ研究課題に取り組む機会があり、その過程で研究計画の立て方や資料の集め方を学びました。また、チューターの先生との面談や授業を通して、自分の研究計画をより具体的に発展させることができました。
このように、この研修プログラムを通して、私は日本語能力だけでなく、研究能力や異文化理解の面でも大きく成長することができました。特に、この6か月間での成長は非常に大きく、自分自身でもその変化を強く実感しています。今後は、この経験を活かし、さらに専門性を高めていきたいと考えています。

6か月間の専門活動を振り返る
ヴィニシュス・ボルゲス・デ・アルメイダ(ブラジル)
「専門日本語研修(文化・学術専門家)6か月コース」では、総合日本語の授業に加えて、専門活動にも取り組むことができました。コースの初めには、関西国際センター図書館の司書の方々が、文献や資料、論文を探す手伝いをしてくださり、また、研究に関するウェブサイトも紹介してくださいました。そのおかげで、研究テーマに応じて、博物館や図書館を訪問して資料を集めたり、日本人研究者の方々と交流したりすることができました。専門活動には、金曜日、週末、祝日に加えて、月曜日の午後を使用できました。特に、12月と2月には2回の専門活動集中期間があり、関西国際センターの自主研究活動経費支援金を受けて、他の都市へも行けました。宿泊費や展示の入場料などにもその支援を利用でき、とてもありがたく思いました。
私のブラジルでの研究は、リオ・グランデ・ド・スール州のイボチ市における日系人コミュニティーの継承語としての日本語についてです。そのため、日本滞在中は、日本人移民のブラジルへの移住に関する情報を集めることを主な目的にしました。専門活動集中期間には、まず東京に行き、上智大学のニウタ・ジアス教授とお話ししたいと思いました。先生の、群馬県の太田市と大泉町における継承語としてのポルトガル語についての論文を読んでいたので、対面にお会いできたことはとても貴重な経験でした。また、さいたま市にある日本語国際センターに無料で宿泊させていただきました。この間では、日本語国際センターの図書館で移民に関する本を読むことができ、JICA横浜海外移住資料館も見学しました。集まった資料は、今後の研究にとても役立つと思います。さらに、和歌山市民図書館にも行き、私の研究に特に関係の深い本を見つけることができました。
また、2回目の専門活動集中期間には、ニウタ先生にお招きいただき、さいたま市に戻って、太田市と大泉町のブラジル人コミュニティーを訪問する予定でした。しかし、その週末は雪がよく降って、残念ながらもその町に行けませんでした。それでも、人生で初めて雪を見ることができ、忘れられない経験になりました。
最後に、神戸市の海外移住と文化の交流センターにも行き、ブラジルへ移住する前の日本人移民の生活に関する展示や、20世紀に船の模型を見学しました。また、「関西ブラジル人コミュニティ」にも触れることができました。子ども向けのポルトガル語の授業に参加し、その教材を見せていただけました。さらに、ブラジル料理や音楽が楽しめるイベントも行われていることを知ることができ、とても印象に残りました。
このような専門活動の機会をくださったコースと国際交流基金関西国際センターに、心から感謝しております。専門活動を通して、授業で学んだことを実践できただけでなく、より豊かに今後の研究を進めることができます。
国際交流基金関西国際センター周辺の場所を探索する
ガーダ・ベルハジ(カナダ)
国際交流基金関西国際センターの「専門日本語研修(文化・学術専門家)」への参加が決定したという知らせを受け取った日のことを、私は今でも鮮明に覚えている。メールの内容を正しく読み取ったかどうか確かめるために3度読み返した後、私はインターネットで関西国際センターの所在地を検索した。これから半年間、自分が学び、暮らすことになる場所が一体どのようなところなのか、どうしても知りたかったからである。
プログラムを修了したいま、関西国際センターで学んでいた期間に訪れ、楽しむことができた場所のあまりの多彩さに、改めて驚きをもって思いを馳せている。その中から、特に印象深かったハイライトをいくつかご紹介させていただく。
まずは、センターが拠点を置く町、田尻についてご紹介しよう。田尻町は、1994年に関西国際空港が開港する以前、日本で最も小さな町として知られていた。しかし今なお、その「小さな町」ならではの魅力は失われることなく、大切に守られている。町に漂う空気は常に潮の香りに満たされ、港に停泊する船のマストが互いに触れ合う、心地よい金属音が絶えず響き渡っている。センターのすぐ近くにある小さな港では、毎週日曜日の朝に魚市場が開かれる。料理がお好きな方なら、そこで地元の特産品として名高い「美味しい玉ねぎ」をはじめ、一風変わった珍しい食材を見つけて購入する楽しみもあるだろう。田尻周辺には、他にも食料品を購入できる場所がいくつかある。青果市場(吉見ノ里駅近くの「いば青果」がおすすめである)、スーパーマーケット(「マックスバリュ」はセンターから徒歩わずか15分の距離にある)、パティスリー(「パティスリー HOUX arbre」や「Cheesecake lab Seed Yoshimi」のケーキは、私がこれまでに味わった中でも指折りの美味しさである)、そしてあらゆる好みに応えるレストラン(センター近くの「カフェ空音」は、ぜひ一度立ち寄ってみる価値あり)など、選択肢は豊富だ。さらに田尻には、風光明媚な「田尻歴史館」や美しい「春日(かすが)神社」、そして水路に生息する亀たちがのんびりと眠る姿を観察できる「嘉祥寺(かしょうじ)水路」など、知る人ぞ知る隠れた名所が数多く点在している。特に嘉祥寺水路での亀たちの姿は、眺めているだけで心が和む、実に愛らしく興味深い光景である。そしてもちろん、滞在中に皆がきっと満喫するであろう場所が「マーブルビーチ」である。センターやその脇を通る道路に沿って長く続く、玉砂利で覆われた美しい海岸。私はこれまでに、このビーチを何度散策し、田尻スカイブリッジの向こうに沈みゆく、あの息をのむほど壮大な夕日の写真を何度撮ったことか――もはや数え切れないほどである。
センターのシャトルバスを利用したり、徒歩や自転車で移動したりすれば、隣接する泉佐野市と泉南市の両市へ手軽にアクセスすることができる。泉佐野市の中心部は、毎晩色鮮やかにライトアップされる観覧車を目印にすれば、すぐに見つけることができる。この観覧車は、りんくうタウン駅に隣接するショッピングモール「りんくうプレジャータウンSEACLE(シークル)」の中央にそびえ立っている。SEACLEや、そのすぐ近くにある「りんくうプレミアム・アウトレット」には、多種多様なショップやレストランが軒を連ねている。モントリオール出身の私にとって、そこにベーグル専門店を見つけたことは、何よりの喜びだった。私と同じくサイクリングがお好きな方には、ぜひセンターで自転車を借りて、「末広公園」まで足を延ばしてみることをお勧めする。この公園は、地元の人々が野球や散策を楽しみに訪れる憩いの場となっている。公園を訪れた際には、近くにある回転寿司店にも、ぜひ立ち寄ってみてほしい。
泉南市は、田尻町の南側に隣接する市である。週末や祝日には、センターのシャトルバスを利用して「イオンモール」まで往復することができる。この大型ショッピングモールでは、食料品(輸入食品をお探しなら「カルディコーヒーファーム」が特におすすめ)や衣類(「ユニクロ」「WEGO」「AMERICAN HOLIC」といった日本のブランドが揃っている)を購入できるほか、個人的に最も重要だと感じるのが、書店や映画館が併設されている点である。映画を楽しんだ後、シャトルバスの運行が終了してしまっていても、路線バスを利用してセンターまで戻れることが多かったので、交通手段の選択肢はいくつか用意されている。とはいえ、一度は徒歩でイオンモールまで行ってみることをお勧めする。到着までには40分ほどかかるが、その道中では素晴らしい海の景色を楽しめるほか、「泉南ロングパーク」に立ち寄って、他では撮れないようなユニークな写真を撮影することもできる。
国際交流基金関西国際センターでの滞在中、皆さんにもぜひ、こうした場所の数々を楽しんでいただければと願っている。私にとって、ここでの経験はまさに人生を大きく変えるものだった。今、自国への帰国を目前にして、この研修施設、そして私がご紹介した数々の場所が、これからもずっと私の心の中で特別な存在であり続けることを確信している。




