令和5年度研修参加者レポート 日本語学習者訪日研修(各国成績優秀者)
研修期間:2023年9月6日~20日
2023年9月19日修了証書授与式での研修生代表によるスピーチ(日本語のみ)

本日はお忙しい中、私たちのためにおいでいただきまして、まことにありがとうございます。研修生42名を代表して、ごあいさつ申し上げます。私たちはこの2週間、とても充実した 毎日を送りました。今、感謝の気持ちでいっぱいです。ここにみんながいることは、私たちそれぞれが文化や言葉を越えて、繋がり合ったことを祝う素敵な機会だと思います。
サジャリー(コロンビア)
まず、イラクからの友達と私を、温かく迎えてくれた素晴らしいホストファミリーに感謝の気持ちを伝えたいです。言葉も文化も異なる不慣れな国に到着し、最初とても不安でした。そのような中で、私たちは親切な心遣いと幸せを感じながら、素敵な家族と一緒に楽しい時間を過ごしました。ホストファミリーのおかあさんは、私たちの文化や言葉を学ぶ時間を作ってくれました。そして、常に温かい笑顔で私たちに接し、私たちのたどたどしい日本語に耳を傾けてくださり、理解しようと努めてくださいました。
ファウジ(エジプト)
短い滞在でしたが、毎日充実した時間を過ごすことができました。研修期間中、大阪、東京、京都、広島、奈良を訪ねました。一番印象に残ったのは、広島の平和公園です。佐々木禎子さんについての本を広島で買いました。日本人の友達に、広島の話をしたら「え! ずっと日本にいるのに、私はまだ行ったことがないよ。」と言いました。ガイドの森吉さんに聞いた日本の歴史についても「私より日本について詳しいね!」と、びっくりしていました。それから、ホームビジットでお世話になった井上さんが、山の中にあるお寺に連れて行ってくれました。日本人には普通かもしれませんが、国土の大半が砂漠の国から来た私にとって、緑豊かな日本はとてもきれいで、目がいやされました。日本の景色はどこもアートのように美しいです。
もうお別れだと思うと本当に悲しいです。国際交流基金のおかげでできた世界中の友達と、また会えたら嬉しいです。
リヤナゲー(スリランカ)
私は毎年、高校生向けの日本語試験のオンライン講師をしています。この経験をとおして様々な教授法を学びました。これらの教授法を活用して、より多くのオンライン講座を提供したいと思っています。
また、12 月の日本語能力試験で、N1に合格するためにがんばっています。これは奨学金を得るための第一歩です。そして、来年、日本に留学することができたら、日本語力をさらに高め、最終的には日本の大学でファッションを学んで、両国のファッションについて深く研究したいと思っています。以前、スリランカと日本の若い女性のファッションの比較研究をしたこと、そして、日本の着物とスリランカの伝統的なキャンディアンサリーを融合させた新しいトレンドを紹介したことがきっかけで、この目標を持つようになりました。夢を実現させるために、日本語の勉強を続け、夢を追いかけたいと思います。「石の上にも三年」という言葉があります。冷たい石でも、三年座り続ければ温まるという有名なことわざです。忍耐を美徳とする日本ならではの言葉です。たとえ先が見えなくても、忍耐が成功の糧になると信じてがんばります。皆さん、夢を叶えるために、そして未来を輝かせるために、一緒にがんばっていきましょう。
ステフ(コスタリカ)
この二週間、まるで幻の中にいるようでした。このようなチャンスをもらえるとは思ってもいませんでした。私にこのような価値があるなんて思いませんでした。ですので、この研修の参加者として私を選んでくださったことに感謝しています。日本でのすべての瞬間が、息を呑むほどすばらしかったです。 またいつか、この場所にもどって来たいです。その時は、東京芸術大学の学生として…。大きすぎる夢かもしれませんが、いつか日本で芸術を学びたいと思っています。有名なアーティストとして、私の名前を世界中の人に知ってもらいたいです。私が作った物語と絵を、多くの人に知ってもらいたいです。夢のために、これからも一所懸命がんばりたいと思います。
ここから先の自分の道がどこに続くか分かりませんが、いつかどこかで皆さんと私の道が互いに交わることを願っています。皆さんと出会えたこと、そしてたくさんの思い出に感謝します。いつかまた会いましょう。
最後に、ホームビジットで私たちを温かく迎えてくださったホストファミリーの皆さま、浴衣、書道、合気柔術などの文化体験でお世話になった先生方に感謝を申し上げます。どうもありがとうございました。
