リソースプロジェクト「クロスカレンツ」

1. プロジェクトの概要

(1)骨子

戦後半世紀に亘る日米両国の社会の発展と変遷、相互の交流を紹介するウェブサイトを日米共同で開発し、社会科学習、語学学習並びに日米相互理解を促進するマルチメディア教育素材として、個人の利用および実際の教育現場での活用と普及を目指す。

(2)目的

  • 日本と米国で技術、人材、アイディアを共に創出し、マルチメディア技術を活かした新しい教育素材を日米共同で開発する。
  • 教育の情報化が進む中、誰でも自由に利用できるインターネット教材を無料で提供することによって、日米間の相互理解教育、社会科の学習、英語・日本語の語学学習の促進に貢献する。
  • 音声、写真、ヴァーチャルリアリティ画像等のマルチメディア素材を活かした資料として、または検索機能やインタラクティブ機能を活かし、調査発表やレポート作成など学習者の自主活動を支援する補助教材として実際の教育現場での有効活用を目指す

(3)学校における利用対象者と対象教科

  • 中学または高等学校の社会科「公民」「現代社会」「日本史(現代史)」
  • 高等学校(中学校)の英語学習
  • 総合的な学習(国際理解教育等)

2. プロジェクトの背景

(1) 1999年2月 第19回日米文化教育交流会議【PDF:450KB】

同会議の提言を受け、カルコンデジタル文化ワーキンググループが発足し、日英二言語のマルチメディア教材用のウェブサイト「クロスカレンツ」を開発するプロジェクトが開始された。

(2) 2001年5月 第20回日米文化教育交流会議【PDF:246KB】

同会議においてプロジェクトのプロトタイプが発表され、プロジェクトの継続が合意された。この合意を受け、米側はハワイ大学、日本側はコンテンツ編集面で東京大学、技術的な開発面で武蔵工業大学、後に慶應義塾大学を核とするプロジェクトチームが結成され、米側は日米友好基金、日本側は国際交流基金の助成を受け、ウェブサイトの開発が進められた。

(3) 2003年11月 第21回日米文化教育交流会議【PDF:242KB】

同会議において実用可能な段階まで開発されたウェブサイトの1つのコンテンツテーマ「職場(Workplace)」が発表され、日米両国民の相互理解を促進するものとして評価された。カルコンのデジタル文化ワーキンググループは本会議をもって終了し、プロジェクトはカルコンの活動から独立したが、サイトの更なる開発と管理運用を担当するプロジェクト体制が日米両国で検討されている。

3. ウェブサイト「クロスカレンツ」 特徴と概観

「クロスカレンツ」のWebサイトが2004年11月14日に公開されました
Cross Currents別サイトへ移動します

(1) サイトの基本デザイン <3つのスレッド>

クロスカレンツ3つのスレッド

  • 「日本」と「米国」のスレッドは各テーマに関する両国それぞれの事象取り扱う。
  • 「日米」のスレッドは各テーマに関する両国間の交流、相互影響を取り扱う。

(2) サイトの構成 <4層構成>

3つのスレッドはそれぞれ、上位レベルから
「テーマページ」

「サブテーマページ」

「メニューページ」

「コンテンツページ」
の4層構成になっている。

(3) サイトの特徴

1) 言語切り替え機能

言語切り替え

  • 全てのサイトにおいて、テキスト、音声ナレーションの言語を英語、日本語に自在に切り替えることができる。
  • 音声ナレーションとテキストの組み合わせもそれぞれ選択することができる。(例:日本語のテキストと英語の音声)
2) 追加メディアコンテンツ

追加メディアへのリンク追加メディアコンテンツ

  • コンテンツページは基本的にテキストと写真、音声ナレーションで構成されているが、画面下に追加メディアへのリンクが表示されている。
  • 追加メディアコンテンツは、「文書」「ビデオクリップ」、「図表(統計資料)」、「写真」「地図」の5種類がある。
3) ナビゲーション機能

ナビゲーション機能

  • ナビゲーション機能には「年表」、「スクラップブック」、「用語集」、「演習」、「検索機能」等がある。
  • 検索機能では日本語、英語のどちらの言語でもキーワードを検索することができる。
  • 演習、スクラップブックでは、コンテンツに関する質問やゲーム、資料のスクラップ機能が備わっており、インタラクティブな学習が可能となっている。