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国際交流基金の事業

文化[文化芸術交流]
日本の豊かな文化芸術を海外へ紹介

伝統芸能から現代アートまで多様な日本文化の魅力を、展覧会、舞台公演、翻訳出版、映画、テレビ等さまざまな形で、世界に向けて紹介しています。人と人とが顔を合わせる交流事業や催しを段階的に再開するとともに、これまで拡充してきたオンラインでの取り組みにも引き続き注力することで、ウィズ・コロナの時代に即した多様な交流の形を追求しました。

ウィズ・コロナ時代の文化芸術交流に向けて

中断していた専門家同士の「リアル」な交流事業を再開。海外の日本美術専門家へのフェローシップ供与や現代美術キュレーターの日本招へい、日本の絵本評論家の国際児童図書展への派遣等を行い、実際に顔を合わせての対話と交流、情報収集の場を創出しました。

同時に、日本の多様な芸術や文化を多言語字幕付きで紹介する動画をまとめたポータルサイト「Doors to Arts of Japan」を開設、累計1800万回を超える視聴回数を誇る日本の舞台公演オンライン配信プロジェクト「STAGE BEYOND BORDERS」とともに、多くの視聴者を集めています。

コロナ禍での経験を踏まえて引き続きオンラインを十分に活用しつつ、オンラインとリアルを使い分け、組み合わせて、情報発信とネットワーク構築に力を注ぎ、新たな時代の文化芸術交流の基盤づくりを目指します。

戸谷成雄氏アトリエ訪問の写真

石橋財団・JF現代美術キュレーター等交流事業により米国から招へいしたキュレーター・グループの戸谷成雄氏アトリエ訪問(2023年3 月)

「ボローニャ国際児童図書展2023」での広松由希子氏のレクチャーの写真

「ボローニャ国際児童図書展2023」における広松由希子氏(絵本評論家)によるレクチャー(2023年3月)

「Doors to Arts of Japan」の画像

日本の芸術・文化を多言語字幕付きで紹介する
動画のポータルサイト「Doors to Arts of Japan

コロナ禍の影響残る中での日中国交正常化50周年

日中国交正常化50周年の機会を捉え、活躍中の日本人建築家22組による展覧会と日本の伝説的人気コミックをミュージカル化した公演とを企画。コロナ禍の影響が残る中、日中で力を合わせて実現させた両事業は総計5万人近くに鑑賞され、盛り上がりを見せました。

2022年11月から3か月間、槇文彦氏が設計した「深圳海上世界文化芸術中心」で開催された日本現代建築展「Beyond Borders: Architectures of Japan」では、日本の建築家たちが中国で手掛けた建築の数々を紹介しました。開催都市は1か所のみとなりましたが、入場者数は2万人を超え、併催オンライン・シンポジウムにも3000人が参加し、好意的なコメントが多数寄せられました。

ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』は、中国公演のために企画された、日本のキャストに中国のダンサーが参加する作品でした。コロナ禍のため公演の収録映像をオンライン配信に切り替え、結果としてSNS上で大きな反響を得ました。

『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』オンライン配信(2023年1月、中国)の画像

『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』
オンライン配信(2023年1月、中国)

〈Beyond Borders: Architectures of Japan〉(2022年11月~2023 年2月、中国・深セン)におけるジャオ・チー氏(建築史家)による展示ガイドツアーの写真

(c) Design Society
Beyond Borders: Architectures of Japan〉(2022年11月~2023 年2月、中国・深セン)におけるジャオ・チー氏(建築史家)による展示ガイドツアー
模型:伊東豊雄 ≪寧波華茂国際教育図書館≫(2015〜)

世界各地での日本映画上映

69か国・地域において日本映画の上映会を開催し、約14万人の観客に日本映画を届けました。英国で20周年を迎えた巡回上映会では24都市で172回の上映を行い、ドイツとアルゼンチンでは、近年、映画監督としての再評価が進む女優としても名高い田中絹代監督の特集上映を開催。米国ニューヨークの「森田芳光監督」特集では、プロデューサーの三沢和子氏が登壇し、大勢の観客が詰めかけました。日本・カンボジア外交関係樹立70周年事業として実施したカンボジア日本映画祭(JFF)では、オープニングにカンボジア文化芸術省大臣が臨席し、クラシックからアニメに至る幅広い日本映画29作品を上映しました。その他、在外公館等が主催する上映会に作品を提供し、その参加者は4万人に上りました。
JFとの共催上映との重複を含む

インドネシア日本映画祭会場の写真

インドネシア日本映画祭会場にて

バングラデシュ日本映画祭オープニングの写真

バングラデシュ日本映画祭オープニング

カンボジア日本映画祭にて、クレヨンしんちゃんとファンたちの写真

(c) U/F·S·A·A
カンボジア日本映画祭にて。クレヨンしんちゃんとファンたち。

英国巡回上映会の写真

英国巡回上映会 ダービーにて

ミニシアター特集配信企画 「JFF+ INDEPENDENT CINEMA

日本の地域社会と深く結びつきながら多様な日本映画の秀作を上映している地方都市の小規模な映画館(ミニシアター)に焦点を当てた特集配信事業「JFF+ INDEPENDENT CINEMA」を、2022年12月から2023年6月の6か月間にわたって全世界向けに実施しました。2023年3月までの4か月間に特設サイトを訪問したユニークユーザー数は約13万人 、ページビュー数は約41万回を記録し、113か国・地域で視聴された配信映画の延べ視聴者数は約2万人、再生回数は約3万回に及びました。

JFF+ INDEPENDENT CINEMAの画像

JFF+ INDEPENDENT CINEMA特設サイトの画像

テレビ番組紹介

日本のコンテンツが放送・配信されにくい国・地域を対象に、日本理解のきっかけとなるようテレビ番組を紹介する事業を実施。2022年度はドラマ、アニメ、バラエティ、映画、ドキュメンタリー等、93か国において714番組が放送されました。

『キテます。BONSAI』の写真

(c) Setonaikai Broadcasting Co., Ltd
『キテます。BONSAI

Explore Japan:合気道』の写真

(c) The Japan Foundation/Japan International Broadcasting Inc.
Explore Japan:合気道』