令和7年度研修参加者レポート 専門日本語研修(外交官・公務員)
はじめに
2025年9月から2026年5月にかけて、国際交流基金関西国際センターにおいて、令和7年度専門日本語研修(外交官・公務員)が実施されました。本研修には、以下の多様な国々から外交官・公務員の研修生が参加しました。アルゼンチン、ブータン、チリ、コロンビア、キューバ、ガーナ、ガイアナ、ハイチ、ケニア、ラオス、レソト、リベリア、リビア、マレーシア、モルディブ、メキシコ、モンゴル、ナミビア、パレスチナ、コンゴ共和国、南スーダン、スリランカ、トーゴ、チュニジア、ウズベキスタン、イエメン、カンボジア、ジョージア、インドネシア、キルギス、ニカラグア、タイを代表する参加者たちです。
外務省と国際交流基金が主催する本研修では、日常生活と業務の双方で活用できる実践的なコミュニケーション能力の向上を目的とした集中的な日本語研修を実施しています。日本への赴任や日本関連の業務を担当する可能性のある若手外交官や公務員に対し、業務を円滑に遂行するために必要な語学力を身につけることに重点を置いています。語学学習に加えて、参加者が日本の生活、文化、社会への理解を深められるように、文化・制度に関する講義や体験学習などの幅広いプログラムを提供しています。講義、現地視察、交流会、文化体験などを通じて、参加者は様々な分野の日本の機関や関係者と有意義なつながりを築き、ネットワークを形成しました。
外務省と国際交流基金が主催する本研修では、日常生活と業務の双方で活用できる実践的なコミュニケーション能力の向上を目的とした集中的な日本語研修を実施しています。日本への赴任や日本関連の業務を担当する可能性のある若手外交官や公務員に対し、業務を円滑に遂行するために必要な語学力を身につけることに重点を置いています。語学学習に加えて、参加者が日本の生活、文化、社会への理解を深められるように、文化・制度に関する講義や体験学習などの幅広いプログラムを提供しています。講義、現地視察、交流会、文化体験などを通じて、参加者は様々な分野の日本の機関や関係者と有意義なつながりを築き、ネットワークを形成しました。
本研修は、語学習得のプラットフォームとしてだけでなく、日本との国際的な協力、相互理解、長期にわたる専門的な関係を強化するための重要な手段としても役立ちました。

関西国際センターの前で集合写真
学習プログラム
学習プログラムは、以下の3つで構成されています。
1. 日本語の授業
8か月間のプログラムは3学期に分かれており、学期ごとに日本語のレベルが段階的に設定されています。毎週、集中的な教室形式の授業が行われ、日々の課題、定期的なクイズやテストを通じて、活動(コミュニケーション活動)、理解(文法)、語彙、漢字に焦点を当てて学びました。学術的な学習を補完するため、毎週、日本語バラエティ(教科書で扱わない関西弁や日本の歌など)や日本の生活と文化に関する授業も実施されました。学習が進むにつれて、参加者は日本のニュース、Yom Yom(多読)、政治関連の語彙を扱う選択科目にも触れ、学習経験をさらに豊かにしました。学習プロセスを支援するために、多様な印刷教材やデジタルツールも提供されました。先生方の忍耐強さ、専門性、体系的な指導に支えられ、参加者は身近な話題や活動に関する基本的で直接的な情報交換ができるようになり、短い社交的な会話にも対応できるレベルに到達しました。
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日本語の授業 -

活動チャレンジクラスで実施した観光エキスポ
テビアン・ラ・トリー・グリフィス
ガイアナ協同共和国外務・国際協力省
2. 日本文化・社会の理解
外交官になる前から、私は日本に深い関心を持っていました。私の国では、日本がいかに美しく、他に類を見ない国であるかを強調するために、「日本の惑星」という俗語を使います。外交官になってからは、日本とチュニジアの友好関係を深めるために、たとえささやかであっても、貢献したいと思っていました。 様々な活動を通して、参加者は研修の目標を達成することができました。活動には、日本の生活や文化に関する様々な授業、大学教員連携講座、ホームビジット、会話パートナーとの交流、小学校訪問、他の参加者との楽しい文化体験、そして小学生や高校生への自国の紹介が含まれます。また、女子大学訪問、日本酒の講義や酒蔵訪問、ビジネスパートナーとの会合、書道、華道、茶道、浴衣、和太鼓、合気道の体験もありました。
研修には、東京、京都、奈良、広島・宮島など、他の都道府県への研修旅行も含まれており、日本の歴史的に重要な場所を見ることができました。
私たちは、各自が興味のある場所へ自主研修旅行に行く機会にも恵まれました。目的は、地元の人々と日本語で交流したり、計画を立てて、日本を自由に探索したりすることでした。前述した研修旅行とは異なり、自主研修旅行は研修生全員が参加するグループ活動というよりは、もっと個人の経験を重視したものでした。
また、りんくうタウンの皆さん、特に田尻町国際クラブと泉佐野地球交流協会の方々の尽力も忘れてはいけません。私たちが日本社会に溶け込み、田尻町のコミュニティの一員となるのを助けてくださっただけでなく、日々の生活の会話を通して、私たちが学んだ日本語を練習する機会を与えてくださいました。皆さんは私たちの国の文化、歴史、観光名所にも深い関心を示してくださいました。ランニング好きの研修生は、田尻ランニングクラブにも参加しました。
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宮島 -

自主研修旅行の発表
ウィフェク・ベン・アンマール
チュニジア共和国外務・移民・在外チュニジア人省
3. ネットワーキング
ネットワーキングは本プログラムの中核的な柱の一つであり、外交官、公務員、ビジネス関係者、学識者、地域住民など、日本のさまざまな関係者と有意義な関係を築く貴重な機会を提供しています。これらの交流は、将来の協力関係や相互理解の重要な基盤となっています。
カンボジア王国を代表する参加者として、私は複数の主要な機関と交流するという大変貴重な機会を得ました。外務省では、職員との意見交換や交流会への参加を通じて、日本の外交実務に関する実践的な理解を深めることができました。また、国際協力機構(JICA)および日本貿易振興機構(JETRO)への訪問を通じて、日本の国際開発および貿易振興の取り組みについてより深く理解することができました。さらに、ASEAN日本センター訪問は、地域パートナーシップや協力に関する視野を一層広げるものとなりました。
また、在日カンボジア王国大使館との交流は、外交関係の強化と自国代表としての役割の再認識につながりました。サタケ本社、白鶴酒造、クボタなどの民間企業への訪問では、日本の企業文化、イノベーション、産業の実態に触れる貴重な機会を得ました。学術交流もまた、ネットワーキング経験の重要な要素でした。武庫川女子大学では、教員や学生との交流を通じて相互学習と文化理解が促進されました。また、泉佐野地球交流協会の主催するイベントへの参加や、大阪国際サイエンスクラブの会員とのネットワーキング活動は、専門的および人的なつながりをさらに広げるものとなりました。
地域社会との交流の機会も同様に意義深いものでした。会話パートナープログラムやホームビジットを通じて、日本の日常生活を体験し、地域住民との真のつながりを築くことができました。さらに、大阪大学の教授や政府関係者、外交関係者など著名な専門家による講義は、現代のグローバルおよび地域的な課題に関する貴重な洞察を与えてくれました。関西国際センターのスタッフとの交流も、プログラムへの理解を深め、専門的な関係を構築するのに役立ちました。さらに、本研修は32か国の参加者同士の強固なネットワークも育みました。文化活動、研修旅行、グループイベントなどの共同体験を通じて、長く続く友情と国際協力の精神が培われました。
結論として、本研修が提供したネットワーキングの機会は極めて意義深く、影響力の大きいものでした。専門的なネットワークが広がっただけでなく、文化理解と相互尊重も一層深まりました。カンボジア代表として、本研修に参加する機会をいただいたことに心より感謝申し上げます。本研修で得た経験と人脈はかけがえのない財産であり、日本と日本の人々への感謝の念がさらに強固なものとなりました。
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JETRO職員との会合 -

カンボジア大使表敬訪問
チョーワン・スルン
カンボジア王国商務省
語学研修を超えて
年上のいとこたちに囲まれて育った私は、幼い頃から日本のアニメに親しんできました。長年、日本は私にとって遠く離れた国でしたが、冒険、好奇心、そして発見に満ちた活気にあふれた場所だと想像していました。幼い頃のワクワク感を掻き立ててくれた国だったのです。だからこそ、何年も経って日本に来たことは、シュールで深い意味を持つように感じられました。
日本に来る前、一番心配だったのは、ホームシックに苦しむのではないか、内向的な性格から抜け出せないのではないかということでした。しかし、到着してすぐに、周りの人々の優しさと温かさのおかげで、そうした不安はあっという間に消え去りました。日本での最初の思い出の一つは、りんくうタウン駅に着いた時に、2番出口が見つけられなかったことです。二人の年配の女性は英語を話せませんでしたが、根気強く道案内をしてくださいました。ささやかな出来事でしたが、すぐに温かく迎えられていると感じ、私は一人ではないと安心することができました。
月日が経つにつれ、日本は遠くから憧れていた場所ではなく、次第に私の日常生活の一部となっていきました。マーブルビーチでスーパーで買ったばかりのお花見団子を食べていた時のことを今でも鮮明に覚えています。その何気ない瞬間が、私が本当に日本に住んでいて、テレビでしか見たことのなかったことを体験しているのだと、改めて実感させてくれたのです。
国際交流基金関西国際センターでのこの研修は、日本語能力の向上だけでなく、それ以上に貴重なものを与えてくれました。それは、慣れない環境に適応し、困難を自力で乗り越える力です。日本に来た当初は、「こんにちは」や「ありがとう」といった基本的な表現しか話せませんでした。8か月後、語学の習得だけでなく、日本の文化、コミュニケーション、日常生活に対する深い理解を得ることができました。
学業のスケジュールは厳しく、時に大変なこともありましたが、全体として非常に充実した経験となりました。研修を通して築かれた友情、日々の生活が意味深いものになったこと、様々なバックグラウンドを持つ人々との交流は、この8か月間を忘れられないものにしてくれました。自室の窓から眺める夕日、地元のカフェの常連客になったこと、京都の紅葉など、帰国後もずっと大切に心に留めておく思い出です。
振り返ってみると、この研修は単なる語学研修ではなく、個人としても職業人としても成長できる経験だと思います。直接的な経験を通して日本をより深く理解できたのと同時に、将来にわたって続く繋がりを築くこともできました。
最後に、国際交流基金をはじめ、研修に携わったすべての方々に心から感謝申し上げます。皆様の尽力により、意義深く、人生を変えるような経験になりました。皆さん、本当にありがとうございました。
タティア・マルケリア
ジョージア国立観光局

