総務部総務課 野口 晃佑(のぐち こうすけ)の写真1
キャリアパス
2011年、新卒採用で国際交流基金(以下、JF)に入職。
日本語事業運営部(現:日本語試験センター)、外務省(出向)、ニューデリー日本文化センターを経て、現在、総務部総務課(秘書室)にて勤務。

Q1.これまでのキャリア、そして現在の仕事について。

1年目は日本語能力試験(JLPT)を実施している日本語試験センターへ配属となりました。JLPTは、毎年2回、日本を含む全世界で実施されており、日本語学習者にとって大きな目標となっています。実施する側でしたのでプレッシャーはありましたが、研究員と協力しながら、試験の制作、全世界での実施、採点、分析などのさまざまな業務に携わることができました。
その後、外務省(本省)に約2年間出向しました。外務省への出向からJFに戻ってからは、インドのニューデリー日本文化センターに配属となりました。文化・芸術事業以外の業務は一通り担当しました。インドには約5年駐在しました。
その後日本に戻り、現在秘書室で勤務しています。理事長をはじめとする役員の秘書業務は、組織の仕事を円滑に進める重要な仕事です。日々、スムーズに役員の仕事が進むよう、さまざまな工夫をしながら仕事をしています。

Q2.出向の経験が自身のキャリアにとって持つ意味は?

正直、仕事は毎日忙しく、上司から求められる質も高かったです。国会答弁の作成、大臣室での打ち合わせ同席、官邸での会議の実施など、JFではできない中央省庁の仕事を担当しました。JFは外務省所管の独立行政法人ですので、日々外務省とのやりとりは多いですが、外務省側の立場でJFと連絡を取りとり仕事を進めるということは非常に貴重な経験で、JF単独で物事が進んでいくわけではいということを学びました。外務省への出向は、客観的な視点を持つことの大切さ、そして外交の中でJFはどういう役割を果たすべきか、という観点を考えるうえで大いに役立っていますし、私自身のキャリアにとってもプラスの経験になりました。

Q3.海外勤務の経験について。

大気汚染、酷暑、ごみ問題など、生活環境が日本と大きく異なるインドでは、健康を第一に過ごすようにしました。幸いなことに駐在中に2人の子供に恵まれましたので、インドでの駐在経験は公私ともに深く思い出に残っています。インド駐在中に学んだことは、インド人の関係者(日本語教師、日本研究者など)との対話や交流の重要性です。広大なインドにJFの事務所はニューデリー1か所しかありませんので、頻繁に出張し、現場をよく見て、実際に人と会って人間関係を構築するよう心掛けました。インドという日本とは全く異なる国で、相手の文化・風習を尊重し、そのうえでJFの事業を展開するというのは容易ではなく、時にはインド人関係者との意見相違などもあり、苦労もしました。しかし、それ以上に大きなやりがいがありました。印象に残っている仕事はたくさんあります。インド政府及び日本大使館と一緒に立ち上げた日本語教師研修、州の高校での日本語クラス導入、インドで日本式新幹線を日本政府協力のもと建設しているインド高速鉄道公社での日本語導入、インド防衛省傘下のシンクタンクとの日印シンポジウム実施など。やはり、共催機関の方々と協力して取り組んだ仕事は今でも強く印象に残っています。

Q4.今後の展望

JFの仕事は、これからの時代ますます重要になってくると考えています。国家間の紛争や異なる価値観の対立が世界各地で起こっている中で、文化交流、人的交流を通じて対話を続けていくことは非常に大切なことです。また、今後日本へ多くの外国人が就労にやってくる状況において、JFの日本語教育事業が果たす役割も大きくなっています。やや漠然としていますが、今後は社会的インパクトが大きい仕事、社会から求められている仕事に挑戦してみたいですし、そういった仕事を通じて、JFそのものの価値を高める仕事をしたいです。

Q5.どんな人と一緒に働きたい?

やはり、国際交流を行う組織ですので、人とのコミュニケーションを仕事にしたい人、外国で勤務してみたい人に向いていると思います。海外事務所での勤務はローテーションで何度かは回ってきますが、同じ勤務地でずっと働くわけではなく、色々な国に駐在することになりますので、そういったキャリアを楽しめる人にも向いているのではと思います。また、ある分野に特化せず、広く国際文化交流全般でさまざまな業務に従事することになるので、順応力も必要となってきます。楽しく、色々なアイディアを出し合いながらぜひJFで一緒に働きましょう!

【とある1日のスケジュール】

9時
出勤。役員が出勤する前に一日の予定を秘書と確認。
9時30分
社内外のメール確認、スケジュール調整。
10時
一通り落ち着いたところで朝のコーヒータイム
10時15分
役員との日程確認
10時30分
役員が出席する会議への同席
12時
役員と部署との内部打ち合わせ同席
12時30分
昼休み
13時30分
来客(業者との打ち合わせ)
14時
役員への来客対応
14時30分
一通り落ち着いたところで午後のコーヒータイム
15時
役員と部署との内部打ち合わせ同席
16時
隙間時間で担当案件の入札書類の準備
17時
役員との翌日のスケジュール確認
17時30分
退社
日本紹介イベントの写真
インド北東州で実施した日本紹介イベントにて
タージマハルにて長男と自分の写真
インドで生まれた長男とタージマハルにて