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国際交流基金の事業

言語[海外における日本語教育]
海外における日本語教授法及び日本語学習者の能力評価の充実

より一層の日本語普及のためには、日本語学習者の利便性向上に繋がる教育内容の国際標準化と、学習奨励にも資する能力評価の充実が重要になることから、主に次の事業を行いました。


日本語能力試験(JLPT)の実施

日本語を母語としない人を対象とした世界最大規模の日本語能力試験を1984年から実施しています。スウェ―デン、ベルギー、ジョージア、スロベニア、ベラルーシ、ウルグアイ、スーダン、モロッコの8か国、さらに威海(中国)、スマラン(インドネシア) 、フエ(ベトナム)、ポートランド(アメリカ)の4都市で新規に試験を実施し、国内(47都道府県)を含む全世界合計81か国、286都市と実施国・都市数を拡大。受験応募者数は年々増加しており、2017年度の総応募者数は1,027,111人に達し、1984年の試験開始以来、初めて100万人を越えました(受験者数887,380人)。また、累計受験応募者数が11,867,636人となりました。

ヤンゴン(ミャンマー)の日本語能力試験受験生の写真

ヤンゴン(ミャンマー)の受験生

eラーニングの開発・運営

日本語学習プラットフォーム「みなと」のメインコースである「まるごとオンラインコース」への初級1(A2)レベルの追加や「みなと」の多言語化(スペイン語・中国語・インドネシア語・タイ語・ベトナム語)等、コンテンツの拡充と利便性向上に努めた結果、ユーザー数は33,031人(2017年度末)に増加しました。また、コースブック『まるごと 日本のことばと文化』に沿って日本語や日本文化が学べるサイト「まるごと+」に初級2(A2)レベルを追加しました。

「まるごと+」初級2(A2)の写真

「まるごと+」初級2(A2)

日本語学習プラットフォーム「みなと」の写真

日本語学習プラットフォーム「みなと」

日本語教授法に関する情報発信と素材の提供

JF日本語教育スタンダード」の活用推進のため、国内外でのセミナー、研修会、ウェブサイト、SNSを通じた情報発信を行いました。また、準拠教材である『まるごと』の中級2(B1)を出版し、紹介セミナーやサポート教材の多言語化、現地出版等の普及活動を行ったほか、関西国際センター設立20周年記念事業としてeラーニングをテーマにしたシンポジウムの開催やeラーニングの活用に関する情報提供にも取り組みました。

日本語教授法に関するセミナーの様子

『まるごと』の写真

海外における日本語教育・学習に関する調査実施と情報の提供

国際交流基金では海外の日本語教育の現状を把握するため、国際交流基金海外事務所、在外公館、その他関連機関の協力のもと、3年に1度「海外日本語教育機関調査」を全世界で実施しています。2017年度は2018年度に実施する最新調査の準備を進め、各言語版の調査票等を作成しました。

海外日本語教育機関調査に関する本の写真