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国際交流基金の事業

アジアセンター
芸術・文化の双方向交流

日本とアジアの芸術家、文化人、研究者などの文化の担い手のネットワーク化とアジア域内の市民の相互理解の促進を目的として、双方向交流事業を実施しています。2017年度は主催・助成事業をあわせて466件実施し、その参加者数はのべ140万人以上に達しました。

サンシャワー:
東南アジアの現代美術展1980年代から現在まで

ASEAN設立50周年を記念して、「サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで」を国立新美術館、森美術館との共催で開催しました。日本とASEAN諸国のキュレーター14人による2年半の現地調査を基に、多種多様な文化をもちダイナミックに発展を遂げる東南アジア各国の現代アートを9つの視点から紹介し、会期中35万人が来場しました。

フェリックス・バコロール《荒れそうな空模様》の写真

フェリックス・バコロール《荒れそうな空模様》2009/17年
Photo: Kioku Keizo Photo courtesy: Mori Art Museum, Tokyo

Condition Report

東南アジアと日本のキュレーターによる協働プロジェクト。3年目の2017年度は、12人の参加キュレーターが、7か国11都市で12の展覧会とイベントを開催しました。参加者が協働を通じてネットワークを構築し、展覧会づくりの経験を積むもので、各国の首都のみならず地方都市でも事業を展開しました。

Condition Reportの写真

(c) Art Vietnam Gallery

東京国際映画祭をプラットフォームとした映画交流事業

アジア最大規模の国際映画祭である東京国際映画祭と連携して、上映作品関係者、海外の映画祭関係者、ジャーナリスト、映画バイヤー・セラー等計81人を招へいし、日本の映画関係者とのネットワーク深化の機会を提供しました。また、アジア映画紹介部門「CROSSCUT ASIA」においては、東南アジアの若手映画監督の13作品を特集上映し、シンポジウムなどの関連事業も含め約2,000人が来場しました。

東京国際映画祭での写真

(c) 2017 TIFF

JFFJapanese Film Festival:日本映画祭)アジア・パシフィックゲートウェイ構想

強い集客力を持つ日本映画の総合プラットフォームの構築を目指し、2017年度はASEAN10か国、インド、オーストラリアの12か国・36都市で日本映画祭を開催し、日本映画の多様性、さらには映画を通した日本の文化の魅力を伝えました。最新の日本映画を中心に100作品をのべ771回上映し、約12万人の観客を動員しました。

日本映画祭の写真

DANCE DANCE ASIACrossing the Movements

前年度制作した短編3作品をマニラ、ハノイで巡回公演(2017年4月)。このうち、フィリピンの演出・振付家の作品を長編化し、日本とインドネシアの演出・振付家による新規短編2作品とともに東京(2018年3月)で上演しました。多国籍で構成される気鋭のダンサーたちの多彩な表現力と卓越したテクニック、音楽が融合された作品に、マニラ、ハノイ、東京公演合わせ約4,000人を動員しました。

DANCE DANCE ASIAの写真

Yosuke Kamiyama / DDA2018

国際舞台芸術ミーティング in 横浜2018(TPAM

アジアで最も歴史がある現代舞台芸術のプラットフォーム「国際舞台芸術ミーティング in 横浜(TPAM)」において、2018年2月の9日間で、ホー・ツーニェン氏の『一頭あるいは数頭のトラ』(シンガポール)や梅田哲也氏の『インターンシップ』など計11演目、73公演、3展示を実施、約4,500人を動員しました。また、フリンジ(公募プログラム)として56団体、73演目、261公演を実施、約18,000人を動員したほか、「TPAMエクスチェンジ」ではグループミーティング等に5,453人が参加しました。さらに、アジア諸国を中心に約40人の若手舞台芸術関係者を日本に招へいし、舞台芸術関係者のネットワークを拡充し、今後の協働につなげました。

国際舞台芸術ミーティング in 横浜2018の写真

Copyright Hideto Maezawa

JFA×Jリーグ連携サッカー交流事業(ASIAN ELEVEN

サッカー人材の育成及びサッカーを通じた日本とASEAN諸国の市民青少年の相互理解促進を目的に、日本サッカー協会(JFA)ならびに日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)と連携し、サッカー関係者169人を招へい、指導者44人を派遣しました。また、Jリーグと共催で開催しているASEAN10か国におけるサッカー教室にはのべ967人が参加しました。

JFA×Jリーグ連携サッカー交流事業の写真

柔道交流事業「日アセアンJITA-KYOEI PROJECT

柔道を通じた日本とASEAN諸国のネットワーク強化及び柔道の基本的理念である「自他共栄」の理解促進を目的に、ASEAN諸国から若手指導者18人を招へいした国際セミナー、ミャンマー・タイ・ラオスへの指導者派遣、英語版柔道用語辞典の作成を実施しました。特にASEAN10か国の中で唯一柔道連盟が存在しなかったブルネイで、講道館と連携したレクチャー・デモンストレーションを行い、その結果、2018年2月にブルネイ柔道連盟が設立されました。

日アセアンJITA-KYOEI PROJECTの写真

アジア・文化人招へいプログラム

日本との文化交流の発展に貢献が期待されるASEANの有識者として、マ・ティーダ氏(ミャンマー 国際ペンクラブ理事)、リザ・ディーニョ=セゲラ氏(フィリピン映画開発審議会理事長)、タン・マイケル・リム氏(フィリピン大学ディリマン校学長)、ファム チー チュン氏(ベトナム青年劇場館長)の計4人を招へいし、日本の専門家とのネットワークを構築しました。特に、上智大学で実施したマ・ティーダ氏の講演会には、127人の来場がありました。

マ・ティーダ氏講演の写真

マ・ティーダ氏講演

HANDs!―Hope and Dreams―Project

持続可能な社会の実現にとって重要な「防災と環境」をテーマに、アジア9か国から選抜された26人のフェローを対象に、日本、インドネシア、フィリピンで研修プログラムを実施しました。同分野に関心を持つ各国の青年リーダーが、フィールドワークやワークショップを経て自身で企画立案した子供たちへの防災教育等のプロジェクト実施に至るまでのプロセスを支援しました。

研修プログラムの写真

震災を風化させずアーカイブ化することを学ぶ

Sanriku-Asian Network Project 2017(三陸国際芸術祭)

国際交流を通じた地域振興及び復興支援の一環として、2015年より「三陸国際芸術祭」と連携し、東日本大震災の被災地である三陸の伝統芸能とアジアの伝統芸能の交流事業を行っています。2017年度は、インドネシア(チルボン仮面舞踊団)とマレーシア(バジャウ族)の伝統舞踊団を招へいし、三陸国際芸術祭にて地元芸能団体との共演、交流を行いました。同芸術祭全体には約13,000人が来場しました。

三陸国際芸術祭の写真

アジア・ユーロ ポリシーダイアログ(AEPD

日本、ASEAN、欧州各地域の有識者と政策立案者によるグローバルな政策研究プロジェクト「アジア・ユーロ ポリシーダイアログ」の第1回フォーラムを2017年6月にジャカルタで開催しました。同フォーラムではインドネシア副大統領、インドネシア外務大臣、前ASEAN事務総長が基調講演を行い、日本人有識者6人を含む30人の登壇者が発表を行いました。

「アジア・ユーロ ポリシーダイアログ」第1回フォーラムの写真