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国際交流基金の事業

言語[海外における日本語教育]
海外の日本語教育環境の整備

コロナ禍によるさまざまな影響を受けつつも、引き続き質の高い日本語教育が広く実施されるよう、次の事業を行い、世界各地の日本語教育環境の整備を進めました。

日本語専門家の海外派遣

海外の大学や教育機関に日本語教育の専門家や指導助手を派遣し(42か国121ポスト)、現地日本語教師への研修、教材作成・日本語教授法等の助言、教師間ネットワーク形成支援、教育機関への巡回指導等を実施しました。また、オンラインにおいても教師セミナーや日本語講座を実施し、日本語教育支援に努めました。

オーストラリアでの指導助手による着付け教室の写真

指導助手による着付け教室(オーストラリア)

海外の日本語教師に対する研修

コロナ禍により日本語国際センターでの訪日研修の機会を失った海外の日本語教師に対し、ライブ授業や新たに作成したオンデマンド教材を使用して、訪日研修で予定していた研修の一部をオンラインで実施しました。このオンライン研修の評価や成果を踏まえて、次年度に新規公募事業として日本語教授法に関するテーマを設定し、オンライン研修を実施することになりました。

海外日本語教師オンライン研修 基礎(秋期)の写真

海外日本語教師オンライン研修 基礎(秋期)

日本語教育機関支援

コロナ禍がもたらした状況への対応に追われるJFにほんごネットワーク(さくらネットワーク)メンバーや世界各地の日本語教育機関に対して、従来の助成に加え、オンラインでの事業展開を促進するための特別助成を行いました。

※「さくらネットワーク」メンバーは、各国の中核的日本語教育機関・団体。2020年度末現在93か国・地域292機関。

東ティモールでの日本語教育機関支援「第1回日本語コーラス・朗読コンテスト」の写真

日本語教育機関支援「第1回日本語コーラス・朗読コンテスト」(東ティモール)

海外の日本語学習者に対する研修

来日するのが難しい状況の中で、関西国際センターではオンラインにより、海外の日本語学習者を対象に研修を行いました。李秀賢氏記念韓国青少年研修では、韓国の高校生に日本の若者や一般家庭と交流する場を設けました。専門的な日本語能力を必要とする海外の研究者に対してはオンラインで個別指導を実施し、実践的な日本語使用の機会を提供しました。

李秀賢氏記念韓国青少年研修オンライン修了式にて笑顔を見せる韓国の高校生たちの写真

李秀賢氏記念韓国青少年研修オンライン修了式にて笑顔を見せる韓国の高校生たち

EPAに基づく訪日前日本語研修の実施

インドネシア及びフィリピンの看護師・介護福祉士候補者(両国合計642人)を対象に、来日後の就労に必要な日本語能力習得を目的とする予備教育(6か月間)を2019年11月に開始しましたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年3月に中断されました。来日も延期されたため、候補者の日本語力の低下を防ぐためにオンラインによるフォローアップを実施しました。また、新規候補者(両国合計501人)の予備教育をオンラインにより2021年2月(インドネシア)及び3月(フィリピン)に6か月間の予定で開始しました。

インドネシアでのEPAオンライン研修の写真

EPAオンライン研修(インドネシア)