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国際交流基金の事業

アジアセンター
日本語パートナーズ派遣事業

アジアで日本語を教える教師や生徒のパートナーとして、授業のアシスタントや日本文化の紹介を行う日本語パートナーズを現地の教育機関へ派遣しています。
2021年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で派遣が実施できない国もありましたが、ASEAN5か国と中国・台湾の中学・高校・大学等に、123名を派遣しました。日本語パートナーズは日本語学習者や地域の人々とのふれあいを生み出すとともに、課外活動やイベント等を通して日本文化の紹介を行っています。

年齢も経歴も多様な人々が、生きた日本語を伝える

現地の日本語教師とのチームティーチング写真

専門知識がなくても、特技のある方、人生のキャリアを積んだ方、アジアとの交流に熱意を持った方等がそれぞれの強みと経験を生かし、日本語ネイティブだからこその生きた日本語、リアルな日本を伝えています。

学び合うことで生まれる深い絆

派遣先校での日本文化紹介の活動写真

日本語パートナーズは、日本語や日本文化を伝えるだけではなく、派遣先では現地の言葉と文化を学びます。相手への敬意をもって対等な立場で交流することで現地の人との絆を深めています。

参加者の声

安部祥子さんの写真日本語パートナーズ(NP)

NPベトナム6期
安部祥子さん

派遣中は折り紙や料理、折染め等さまざまな日本文化紹介活動を行いましたが、生徒が嬉しそうに参加する姿を見ることが、自分自身のやりがいにつながっていました。現在は福祉系の仕事に携わっており、仕事で関わる児童や同僚とは、ベトナムに関する話題で距離が縮まり、良い関係を築くきっかけになっています。今後は行政と連携して、ベトナム人と地元福岡県直方市の市民が交流できるようなイベントを実施したいです。

ブッサバン・ロードランシー先生の写真派遣先校の先生

プラチャックシラパカーン学校
ブッサバン・ロードランシー先生(タイ)

コロナ禍にもかかわらずNPが派遣され、生徒たちは日本人と直接日本語を話すことができるようになり、とても楽しそうでした。日本語があまり得意ではない生徒も、積極的に日本語で挨拶するようになりました。NPの提案と協力により日本の高校生とZoomでオンライン交流することができ、生徒にとって大変良い経験になったと感じています。

ムハンマド・アズハリ・ウィラセナさんの写真派遣先校の生徒

チマヒ第一国立専門高等学校
ムハンマド・アズハリ・ウィラセナさん(インドネシア)

日本語コンテストに出場した際、NPが根気よく丁寧に教えてくれたおかげで3位に入賞できてとても嬉しかったです。日本語の勉強は難しいですが、私たち生徒はNPと面白いことをたくさん共有し、お互いに冗談を言い合ったりしました。日本人から直接学ぶことで、日本語や日本文化をもっと学びたいと思うようになり、授業がより楽しくなりました。

日本語パートナーズ事業のうち2021年度にオンラインで実施した事業

コロナ禍での事業の取り組み

コロナ禍での事業の取り組みの画像

埼玉県国際課との共催で「令和3(2021)年度埼玉県における多文化共生事業に関する集い」をオンラインにて実施しました。20名の日本語パートナーズ(NP)経験者と、外国人支援等多文化共生に関する活動を実施する六つの団体の関係者が参加し、各団体の具体的な活動紹介を踏まえ、NPとして経験を活かすことのできる点や、活動する上での今後の課題や可能性等について活発に意見を交換しました。

コロナ禍での日本語パートナーズの取り組み

コロナ禍での日本語パートナーズの取り組みの写真

NP インドネシア16期 堀江一郎さん
コロナ禍では、休校やオンライン授業が多く、なかなか対面授業を行うことができませんでした。オンラインでは生徒の反応がわかりにくいため、絶えず生徒に簡単な質問をする等、みんなが授業についてこられるような工夫をしていました。また、登校人数に制限がある中で実施した書道の文化紹介では、10人ほどしか参加できなかったものの、皆とても一生懸命に、そして楽しそうに取り組んでくれました。