劉 暁春

中国
安徽中澳科技職業学院
劉 暁春
LIU, Xiaochun

私は安徽中澳科技職業学院という、公立の三年制短期大学のビジネス日本語学科で日本語を教えている。2008年に北浦和の日本語国際センターで、はじめて教授法などの日本語教育学の理論に触れた。それから研修の授業の雰囲気も先生方の教え方も心に深く残り、日本語教育の実践研究に夢中になってきた。その研修は、私にとって意識的な研究への転換点であり、一生忘れられない思い出になった。
帰国した後、研修で得た知識を自分の教育現場に応用しようとの意欲が強かったのに、私は同僚(5名)に正しく伝える力が弱いし、いい効果を得るためには同僚の協力も必要だと意識したので、JICAにボランティアの派遣を申し込んだ。結果、ボランティアの先生に来てもらえることになり、協働の機会が生まれた。
2010年から安徽省教育庁に認可された「安徽省レベル(短期大学類)の商務日本語の教学チーム」というプロジェクトを通し、5年間で日本人教師(1~2名)と我が校の専任中国人教師(5名)を含む中日教師チームを立ち上げた。教研室での教師勉強会や地域の日本語教学研修会などを行ったり、月に1回くらい現場で出た問題について、よりいい対策を検討し、また現場に戻って実践したりした。授業以外にも、教師と学生が共に参加する活動もたくさん行った。例えば、日本の文化や企業についてのゼミや、合肥にある日系企業の見学などの活動である。 最後に、日本語国際センターに期待したいのは、短期大学の日本語教師、特に安徽省や江西省などの遅れている地域の日本語教師が優先的に参加できるように考慮していただきたいということだ。今まで安徽省内には日本語学科の大学院がなく、短期大学で日本語を教えている教師は殆ど大学の日本語学科出身で、教えた経験がなく、教授法などの理論も知らない。だから、日本語国際センターで日本語教育専門家の授業を体験したりするのは、教師の成長過程に非常に重要なことだと考えている。

参加した研修:2008年度中国大学日本語教師研修

第1回日本語教研室教師勉強会の写真
第1回日本語教研室教師勉強会の様子。
筆者は右から2人目(2013年3月)
合肥地域の短期大学の教師が集まる日本語教師研修会の写真
合肥地域の短期大学の教師が集まる日本語教師研修会を開催。
悩みを共有でき、非常に有意義な時間になった。
日本の企業のビジネスマンを招いた、ビジネス日本語講演会の写真
日本の企業のビジネスマンを招いた、ビジネス日本語講演会。
社会人として必要な心構えについて学生に話していただいた。

劉 暁春【PDF:492KB】