海外日本語教師の養成・研修

平成27年度 海外日本語教師上級研修 研修参加者紹介

平成27年度 海外日本語教師上級研修の集合写真

平成27年度上級研修には、7か国から9名が参加し、以下のプロジェクト・テーマに取り組みました。

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平成27年度 海外日本語教師上級研修 研修参加者概要
No 氏名 所属機関 プロジェクト・テーマ
1 CAO CHUNLING
曹 春玲
中国 海南師範大学 「論文読解」と「レポートの書き方」をセットにした授業案の作成 -海南師範大学の学生の卒業論文指導のために-
2 SANTIAR LEA
サンティアル レア
インドネシア インドネシア大学 ストラテジーを生かした読解補助教材の開発 -『テーマ別中級から学ぶ日本語』を例に-
3 SATO JUN
佐藤 純
タイ タイ商工会議所大学 ICTを取り入れた会話の授業設計
4 AMAYA GUATAQUIRA WILLIAM YESID
アマジャ ウィリアム
コロンビア 東洋言語学院 日本語初級教科書の作り方研究
5 CAMELO PRIETO EDWAR JHOVANY
カメロ プリエト エドゥアル ジョヴァニ
6 YODO NOBUYOSHI
淀 暢好
ペルー ラ・ウニオン学校 ラ・ウニオン学校 小学5年生の教科書作成
7 NAKAMA MIYAKO
仲間 宮子
8 PETRYCHENKO IRYNA
ペトリチェンコ イリーナ
ウクライナ キエフ国立言語大学 総合日本語科目における漢字と読解の並行学習 -修士課程在籍者を対象に-
9 RAKOTOMANANA SOLOFONIAINA AMBININTSOA
ラクトマナナ スルフニアイナ アンビニンツア
マダガスカル アンタナナリボ大学 マダガスカル人の日本語ガイドのための『観光日本語』の教材作成

「上級研修からわかったことと感じたこと」
曹 春玲 CAO CHUNLING(中国)

曹 春玲氏の写真 時間が経つのは本当にあっという間で、2ヶ月は私の人生の一期一会としてセンターで充実した日々を過ごしました。振り返ってみたら、いい思い出がたくさんありました。最初は経験豊富な木谷先生のコースデザインで、教科書を作るにはこのような理論的な学問を勉強すべきだと頭の中で初めて考えました。それから、加藤先生の著作権の厳しさ、長坂先生の学習目標設定とさくらの木のような言語活動のCan-do、久保田先生の第二言語習得のインプットとアウトプットの理論、松井先生の学習評価のロールプレイと到達度の評価、古川先生のテスト作成における試験問題作成、来嶋先生の教材分析の「まるごと」は読解と理解をセットにした教科書に興味深く、コミュニケーションを中心に世界の人々に日本語を教えると同時に日本の文化も世界の人日に知らせ、新たな日本語教育理念で胸がワクワクしており、帰国したら学生たちに勉強させると決心しました。教授法を教えたときに理論から実践へ、私は多くの学問的な知識が得られ、確実にいい経験にしたりしており、いい勉強にもなりました。日本語教授法について日本語国際センターで勉強することができて光栄で、幸せだとも感じました。 プロジェクトについては心より指導教官の先生に深謝いたします。最初は自分のプロジェクトについてどこから着手したらいいかと途方に暮れてしまいましたが、先生はコースの現状分析から、コースのデザインまで、海南師範大学日本語学科の学生のためにいろいろ考えてくださいました。私にも幅広くの学問的な知識と実際の操作、言語の書き込みなど丁寧にご指導してくださり、やっと不安を乗り越えました。本当に先生のおかげで、プロジェクトの新しいテーマで中間レビューの報告、最終の発表、企画書の完成と半年の教案が出来上がりました。学生のために改善されたコースを見ると、そのうれしさは言葉で表現できないものです。 これから海南師範大学の日本語教育現場で、センターで得られた教授法と研究プロジェクトの成果を確実に実践しようと思っています。


サンティアル レア SANTIAR LEA(インドネシア)

サンティアル レア氏の写真 日本語で書かれた論文を苦労して読んでいる自分の学習者を見て、読解授業に問題があるのではないかと思いました。自分の学生にあった読解授業を考えるようになりました。そして、インドネシア人大学生向けの読解ストラテジーを生かした教材を作らなければならないと思いつきました。しかし、自分で悩んで考えても教材開発の研究はなかなか進みませんでした。 そこで、国際交流基金日本語国際センターが主催する上級研修に参加することに決めました。ここなら、いろいろな先生方のご指導を受ながら、教材開発ができると考えました。 最初の1ヶ月間、先生方の貴重な講義を中心に、日本語教育に必要な知識を習得し、後半は個別指導を中心に、プロジェクトの作業を進めました。講義をしていただいた先生方にも、指導をしていただいた先生方にも感謝の気持ちでいっぱいです。 私は読み物の分析をすることから始まり、そして、読み物に合った読解ストラテジーを考えて、シラバスを作成し、教材の開発を進めました。この研究はまだ終わっていません。まだまだ、いろんなレベルの学生にあった指導法を研究していきます。ひとまとまりの制作物を試用して、できるだけ学習者に合った読む方法を授業のなかに取り入れていきたいと思います。学習者に私が作成したシラバスに従って、さまざまな読解ストラテジーを生かしながら読む力を身につけさせていきたいと思います。 私の研究プロジェクトが成功したのはひとえに日本語国際センターの方々に支えていただいた賜物だと思います。ありがとうございました。


ICTを取り入れた会話の授業設計」
佐藤 純 SATO JUN (タイ)

佐藤 純氏の写真 今回私は従来の授業にICTをいかに取り入れたら効果的かということを研究し授業に取り入れようと思いこの上級研修に参加しました。ただ、この研修で様々な講師の方々の授業を受け、また指導の講師との話し合いを通じ、従来の授業自体をしっかりさせたものにし、問題点等の現状把握をしっかり行った後でないとICTを形式的に取り入れても問題が起こりそうだと実感しました 従来の授業を見直すという点においては、国際交流基金の講師の方々は経験豊富な方々が多いので、研修の期間中、日々私の頭の中が整理され問題点が明確になりました。問題点が明確になれば、その問題点を解消するためにICTが使えないかと考えていき、ICTを取り入れた授業設計を作ることができました。主に取り入れたことは、マイクロソフトのOnenoteをeポートフォリオ的に使うことや、ペアワーク、グループワークの際活動を効果的にするためにビデオを使うということなどです。 ICTはこれからさらに技術が進歩し授業に取り入られる機会も増えると思いますが、今回の研修で得た経験をもとに、技術に振り回されるのではなく学習とは何かということをいつも中心において考えていきたいと思います。 今回は本当に貴重な機会を与えていただきありがとうございました。


アマジャ ウィリアム AMAYA GUATAQUIRA WILLIAM YESID(コロンビア)
カメロ プリエト エドゥアル ジョヴァニ
CAMELO PRIETO EDWAR JHOVANY(コロンビア)

アマジャ ウィリアム氏とカメロ プリエト エドゥアル ジョヴァニ氏の写真 あっという間に2か月の研修が終わりましたが、素晴らしい経験でした。先生方や仲良くして頂いた世界中の色々な国の日本語教師のクラスメートにとても大切で自分のこれからの人生に活かせる色々なことを教わりました。このプログラムに参加できたコロンビア人の研修者は私達がはじめてと言う事もあって、私たちにとってはとても貴重な経験でした。 自分のプロジェクトの名前は「日本語教科書作成の作り方研究」です。所属機関は南米のコロンビアにある東洋言語学院という日本語学校です。このプロジェクトの作成は来日する前まえに、ある程度進んでいましたが、上級研修を受けたきっかけでいろいろな部分の改善ができました。特にJFスタンダードの情報はとても助かりました。まだまだやらなければならない仕事がいっぱいありますが、おかげさまで動機の向上につながりましたから、これからも今まで以上に頑張っていきたいと思っています。 それと、この研修にわたりセンターでの勉強だけでなく、日本の伝統的な文化にも現代の文化にも触れる機会もたくさんありました。書道教室に通ったり、剣道の稽古をしたり、東京見学もできました。得た知識は自分のためだけではなく、帰国してから、自分達の生徒がさらに日本に興味もってくれるようにその知識を彼らに供用したいと思っています。 センターのみなさんはいつも笑顔で、とても優しかったですから、とても接しやすかったです。毎日みんなと一緒に過ごした時間は一生の思い出になります。こんな素敵なセンターへ戻れる日がまた来てくれるのを心から願っております。


「ラ・ウニオン学校の子供達へのお土産」
淀 暢好 YODO NOBUYOSHI(ペルー)
仲間 宮子 NAKAMA MIYAKO(ペルー)

淀 暢好氏と仲間 宮子氏の写真 ペルーの首都リマ市。1971年に日系人の子弟により良き教育を受けさせるために創立、今年で44年を迎えた「Colegio La Unión」。私達は平成27年度、国際交流基金、日本語国際センター、海外日本語教師上級研修に参加させていただきました。私達の学校では学校の目標をもとにコースデザイン、カリキュラム、教材研究、教材作成をし、日々楽しく授業を行っております。今年9月学校は国際バカロレア認定校(番号8438)になりました。改善をテーマに様々な活動を行ってきた結果だと思います。日系校として「日本文化部」の改善も進んでおります。日本語のカリキュラムは作成できていますが、教材(教科書)作成における技術的、能力的、時間的問題にぶつかっている中、今回の上級研修はまさに今、私達に必要なものでした。この2ヶ月間は教材開発能力を飛躍させるものになりました。教師を続けているかぎり、教材作成が終わることはありません。今後はさらに質の高い教材を生徒に合わせて作成していくことが私達の課題として、続いていくことでしょう。小学5年生の教科書を作成できたことは 学校で私達のことを待っている小学生の子供達、そして、共に働いている同僚への大きな土産になることでしょう。上級研修の目的は研修で得たものを持ち帰りそこから、さらに大きな価値のあるものにしていくことだと思っています。


「初の日本語教師研修体験 ―上級研修に参加いたしまして」
ペトリチェンコ イリーナ PETRYCHENKO IRYNA(ウクライナ)

ペトリチェンコ イリーナ氏の写真 このプログラムの最大の特徴は、個々の参加者が申請時点から、日本語教育上で解決したい課題や開発したい教材など明確な問題意識をもって、研究プロジェクトとして研修期間中その問題・課題解決に取り組むことです。研修終了時は、実り多い成果を持ち帰るのは研修参加者全員ですが、人によって、問題定義把握からスタートし解決策を模索したり解決策のサンプル(プロトタイプ)を終了時点で作成する上級研修参加者もいれば、予定していた教材を完全に開発・作成する参加者もいます。中には、開発予定の教材を半分以上完成した状態で研修に臨んだが、研修前半の授業や個人指導により有意義な刺激を受けゼロから作り直し始め、完成まで数年かかるだろうという人もいたり、プロジェクトそのものの内容を変更・調整したりする研修参加者もいました。 私は、まさに後者の典型です。当初、コンテキスト・ベースの『多読漢字教材』開発(上級学習者用)を予定していましたが、結局、プロジェクト名が「総合日本語科目における漢字と読解の並行学習 ―修士課程在籍者を対象に」に変わり、つまり、教材開発から、学術日本語という文体を習得するためのシラバスを開発することに変更し、そういうシラバス(案)作成をもって研修終了いたしました。私の場合、上級研修生用の授業参加のみならず、日本語国際センターの修士プログラム研修生用の「日本語表現法演習」の見学や、関西国際センターの文化・学術専門家用の専門日本語授業風景(総合日本語、漢字・語彙、発表)の見学も、許可いただきましたことを非常に有難く思います。 私にとって、今回の上級研修は5回目の訪日留学・訪日研究に当たりますが、予想していた以上、新鮮で思い出深い研修となりました。それは、心の優しい同期に囲まれて頑張ったのは学部以来、つまり、社会人になってから始めてですし、自国でも日本でも珍しい国・地域の人々と、生まれて初めて話できたり、世界観や人生観が豊富になったような気がするからです。日本語教師としての研修は、人生の宝物になります。


ラクトマナナ スルフニアイナ アンビニンツア
RAKOTOMANANA SOLOFONIAINA AMBININTSOA(マダガスカル)

ラクトマナナ スルフニアイナ アンビニンツア氏の写真 2ヶ月の研修でいろいろなことを勉強したり、新しい友達ができたりしました。勉強やプロジェクトだけではなく友達の国についても学ぶことができとても楽しかったです。 私のプロジェクトテーマは「マダガスカル人日本語ガイドのための『観光日本語』教材作成」です。2年前同じ上級研修プログラムに参加して、今回は教材を完成させるためにもう一度このプログラムに参加しました。 研修の前半では、先生方の授業「コースデザイン、学習目標設定とCan-do、第二言語習得、教材分析、ICTと日本語教育、学習を評価する、テスト作成、文化と日本語教育など」を受けながら、指導教官との面談を受けました。大変勉強になりました。 研修の後半には指導教官のご指導で週2回面談を受けてプロジェクトを進めました。
国際交流基金日本語国際センターの先生方の授業やアドバイス、またクラスメイトのご協力のおかげでマダガスカル人日本語ガイドの「観光日本語」教材完成版(教科書、CD音声)ができました。また指導教官のご指導のおかげで、自分のプロジェクトが無事に完成しました。とても感謝しています。
最後に国際交流基金の先生方やスタッフ、図書館の方、受付の方、管理人さん、食堂の方のおかげでプロジェクトやセンターの生活を楽しく過ごすことができ、とても感謝しています。
これからもマダガスカルの日本語教育を発展させるため、一生懸命頑張ります。

お問い合わせ

国際交流基金日本語国際センター
教師研修チーム
電話:048-834-1181 ファックス:048-834-1170
Eメール:urawakenshu@jpf.go.jp
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