平成28年度 海外日本語教師短期研修(冬期)/海外日本語教師日系人研修 参加者の声

参加者の声

(修了式・歓送会のスピーチから一部抜粋しました)

集合写真

研修参加者代表
ユーリヤさん(コロヴィナ ユーリヤ/KOROVINA YULIA/ロシア/ロシア国立研究所 経済高等学院)
マヤラさん(デ ソウザ マヤラ ミドリ/MAYARA MIDORY DE SOUZA/ブラジル/アジア文化センター)

ユーリヤさんとマヤラさんの写真 私達は、この2ヶ月間に渡って、沢山の事を学んできました。
日本文化を体験する機会をいくつも与えていただいて、以前よりもっと日本を理解することができたと思います。先生方には、自分達の日本語の教え方を何度も、何度も、考え直させられました。頭を悩ませながらやった宿題も、準備に焦った発表会も、私達の日本語能力を伸ばすために欠かせないものでした。短い期間でしたが、沢山の方々にお世話になりました。
日本語・教授法・文化などの沢山の科目を担当してくださった先生方。それぞれのクラスの担任を担当してくださった先生方。プロジェクトワークを笑顔で手伝ってくださった大学生の皆様。茶道の体験で「一期一会」を深く感じさせてくださった先生方。和太鼓の大事な楽器を思いっきり叩かせてくれた太鼓の講師の方々。朗読・紙芝居・語りを紹介してくださった朗読グループとセンターの図書館の皆様。声や本の見せ方を工夫することで、人を引き込むことができることを教えてくださった、読み聞かせの先生。ホームステイで暖かく受け入れてくださったホストファミリーの皆様。日本の高校生活を見学させてくださった県立高校の先生方と生徒の皆様。いつもお母さんのように優しく世話をしてくれた、大好きな担当者のお二人。私達の日本での暮らしを支えてくださったセンターのスタッフの皆様。多くのサポートをして下さった、さいたま市民の皆様。そして、ここへ招いて下さった、国際交流基金日本語センターの所長・副所長。皆様に心から感謝いたします。
研修を共にしたいろんな国から来た、さまざまな状況で日本語を教えている先生達。工夫していること、悩んでいること、改善したいことなどを話し合う機会も沢山ありました。たった2ヶ月で、この一箇所で、世界中に友だちができました。そのつながりも、ここで得ることができた大事な物の一つです。
また、日系人研修は、去年までは短期研修とは別で行われていました。
今年、初めて全科目が短期といっしょになった研修に来られて、私達は本当に運がよかったなと思います。同じ日本語教師をしている、色々な国の先生の声を聞いて、私達の世界は大きく広がりました。みんなで勉強して、授業での悩みを聞きあって、沢山話をして、沢山笑って、センターのカラオケで歌ったりもして・・・勉強になっただけでなく、とても楽しい2ヶ月間になりました。
みなさん、本当にありがとうございました。


1クラス代表
エリムさん(エリシティ ハリマー/ELIM SITI HALIMAH/インドネシア/チアミス第1国立高校)

エリムさんの写真 私たちは、約2か月、冬の短期研修に参加しました。その間色々な活動をしましたが、全部が楽しかったです。日本は冬ですから、外は毎日寒かったですが、親切なセンターの先生方とスタッフの皆さんのおかげで、気持ちはとてもあたたかくなりました。
やさしくて、我慢強い先生方に、総合日本語、文法、日本の文化を教えていただいて、毎日クラスのみんなは、わいわい、キャピキャピ勉強しました。
教授法では、楽しい、いろいろな教え方を教えていただきました。これからの授業改善に、とても役に立つと思います。
センターでは、毎日、日本人だけではなく、色々な国からの先生方とはなしました。これはとても貴重な体験でした。帰国したあとも、センターの先生方や冬短の研修の友達と連絡し続けたいです。そうすれば、私達の生徒たちも世界の友達と知り合うことが出来て、日本語をたくさん使えます。そして、世界の日本語の教育はもっと発展すると思います。機会があったら、また日本へ研修などに来たいです。
最後に、1クラスを代表して、センターの先生方とスタッフの皆さんに心から感謝したいと思います。本当にどうもありがとうございます。


2クラス代表
アパルーナさん(バルーウェ アパルーナ/BARVE APARNA/インド/ニュー パノラマ)

アパルーナさんの写真 ここへ来たばかりのときは、2か月間も家族と離れるのは、長くてさびしいと思いましたが、センターの先生たち、スタッフの皆さんや参加者の皆さんの思いやりや心づかいのおかげで、時間はあっという間に過ぎていきました。今は日本を離れるのが寂しいと感じています。2か月間大変お世話になり、誠にありがとうございました。
私の大好きな言葉に「教えるということは教わる」というのがあります。この言葉のようにたくさんある言語の中から日本語を選んで勉強し、それぞれの国で教えている私たちは、この研修では逆に多くのことを教わりました。研修に参加することで、日本語や教授法に関する様々な知識を得ることができました。また、自国の日本語教育の問題の解決方法や改善案を考えることは、自国の日本語教育事情を振り返るいい機会になりました。歌舞伎、落語など色々な日本文化の授業にも参加させていただきました。実際に自分で体験できたので、国の学生たちにぜひ伝えたいです。
授業中だけでなく、食堂で様々な国から来た先生方と日本語で話したりして、仲良くなることもできました。他の先生方と日本語を通じて、コミュニケーションを取ることができ、日本語の新たな魅力を発見しました。
研修は終わってしまいますが、これで終わりではなく、これからがまた新たなスタートだと感じています。これから私たちは研修で学んだことを活かして、自国の日本語教育の発展のために全力で頑張っていきたいと思っています。
最後になりましたが、所長、先生方、スタッフの皆さん、研修参加者の皆さんに心から感謝の気持ちを表したいと思います。本当にありがとうございました。


3クラス代表
アリさん(アリ ラハマット ウタマ アルディプラジャ/ARI RAHMAT UTAMA ARDIPRADJA/インドネシア/バンドン YAPARI-ABA 外国語大学)

レハンさんの写真 2か月間、色々お世話になりました。様々な国から来た私たちはこの冬期・日系人研修のプログラムにご参加させていただき、心の底から感謝いたします。
3クラスでの授業は毎日、先生方のおかげで楽しく過ごしておりました。
自分たちの日本語能力をレベルアップする総合日本語や文法の授業や教授法、異文化理解の授業も、すごく私たちの勉強になりました。色々な文化について話し合いが好きなので、あっという間に授業の時間が終わったことは3クラスの大きな特徴です。
例えば、自分の国の料理をみんなで話していた時、同じ国でも、違う地方に住んでいるので食べ方が違っていてがおもしろいディベートになりました。ブラジルの友達は黒豆と茶色豆、ご飯と混ぜて食べるかどうか、北方の人と南方の人の意見が違い、結局ポルトガル語で言葉使いが荒いように見えますので、先生もみんなもケンカだと思いましたが、話し方はこのようだと説明してからみんな安心しました。
高校訪問のとき、ある教室の授業では、高校生たちは若者言葉について発表をしました。最近携帯のメッセージやSNSなどでよく使われる「り」はとてもおもしろかったです。例えば、「明日8時に駅前でね。」というメッセージに対する返事は「り」だけです。この「り」は、「りょうかい」からの省略だそうです。
「りょう」のはずですが、タイプはめんどくさいと思われて「り」になったそうです。
もう一つの思い出になったのはみんな大笑いになった小話の授業です。
「もしもし」 「もちもち」 「お母さん、いる?」 「いらない!!」
そのような小話を楽しく発表しました。
もうすぐ私たちは、自分たちの国へ帰国しますが、3クラスでの思い出と冬期・日系人研修のプログラムでの思い出はいつも心に残り、一生忘れません。
こちらでの体験全て私たちの勉強になり、自分たちの国の日本語学習者に学んだことを伝え、日本への異文化理解に生かそうと思っております。
これからも、私達のこのつながりが続いていくよう、願っています。本当にありがとうございました。


4クラス代表
ヒメさん(ホジャエワ マリカ/KHODJAEVA MALIKA/ウズベキスタン/ウズベキスタン国立世界言語大学)

ヒメさんの写真 まず、所長をはじめ、先生方、短期研修でご協力くださった皆様に心からお礼を申し上げたいと思います。
約2ヶ月間の研修では、日本語の能力を上達させる「総合日本語の授業」、教え方を工夫する「教授法の授業」、文化知識を増やす「茶道、朗読、歌舞伎、紙芝居、落語、さいたま市民との交流」などの充実したプログラムが体験できました。
まずプレースメントテストの後クラスに分かれ、お互いの紹介を楽しみに待っていたとき、担任の先生から想像もつかない自己紹介の事例をいただきした。
そして「私はブラジルから来た○○さんの隣の台湾から来た○○さんの隣のインドネシアから来た○○さんの隣のウズベキスタンから来たヒメです。」といった内容で最初の授業が始まりました。
担任の先生はいつも「皆さんはレベルが高いから授業は大丈夫です。」とおっしゃっていました。
でも、教授法の授業は知識が溢れていて、脳の動きが早くしても、スピードが間に合いませんでした。
そして、総合日本語の「環境問題」の授業で、地震対策、水俣病のテーマで意見交換が始まった瞬間、突然、また「皆さんのレベルは高いからよく表現や語彙を探してレベルに合わせたスピーチをしましょう」と 言われ、「担任の先生助けてください。」と泣きたかったです。そんなふうに毎日授業が続いていましたが、ある日違う世界に落ちました。それは「文法」の授業でした。先生の「文法は最初から決まっていない」という言葉 が一番ショックでした。
2ヶ月間いろいろな大変なこと、楽しいことを一緒に乗り越え、4クラスのメンバーはそれぞれ皆が性格も文化も違うにもかかわらず、ここに来て日本語や日本への興味のおかげで一つの家族のように親しくなりました。これから帰国して、離れてしまいますが、「日本語の世界は狭い」といっていますので、またいつか、どこかで会えると祈っております。
最後にふりかえってみたら、2ヶ月は本当にあっという間でした。このような機会を与えてくださった所長をはじめ、先生方、スタッフの皆様に心から感謝しております。
これからも、私たちは、研修を通して得た知識や頭の中にしまっている宝物を生かして、世界に日本語や日本文化を広げ、立派な日本語教師になるように頑張ります。本当にありがとうございました。

お問い合わせ

国際交流基金日本語国際センター
教師研修チーム
電話:048-834-1181 ファックス:048-834-1170
Eメール:urawakenshu@jpf.go.jp
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