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ADCの最新の提言

美術対話委員会(ADC)は以下の4領域において美術分野に実質ある形で寄与してきた。(1)次世代の日本美術専門家の開拓:JAWS(日本美術史に関する国際大学院生会議)プログラム等のネットワーク形成及び協働の機会提供と、専門家のキャリアパスの確立の双方向に働きかける戦略(2)日米美術専門家間の協働の促進:学芸員交流を中心とした各種事業(3)情報源の拡充:ウェブサイト「International Network for Japanese Art (INJArt)別サイトへ移動します」の創設(4)パブリック・アウトリーチの拡大:日本関連の美術活動の影響力及び普及啓発の拡大を目的としたキャンペーン「Arts Japan2020別サイトへ移動します」の創設
カルコン委員は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会と2019年京都で開催される国際博物館会議(ICOM)第25回総会が美術関係者にとって新世代の日本文化ファンを日米対話に引き入れる重要な機会となると訴えた。ADCの重要な取組を2020年以降、民間部門などの多様なステークホルダーと共に方法を模索し続ける必要がある。(第28回カルコン合同会議共同声明【PDF:322KB】より抜粋)

最新のADC報告書

第28回カルコン合同会議美術対話委員会報告書【PDF:2.5MB】 / ADC Report別サイトへ移動します
目次:前書、背景、成果、ADCの未来、提言、結論

ADCについて

1. ADCの目的

伝統的日本美術から近現代美術に至る日本の芸術交流を深化させる今後の方策を検討し、双方に有益な学芸員の協力と交流の枠組みを築くこと。

2. ADCの構成員 2018年12月現在

<日本側>

  • 島谷 弘幸(座長、カルコン委員、九州国立博物館長)
  • 伊東 正伸(国際交流基金 ジャポニスム事務局部長、審議役(美術担当))
  • 栗原 祐司(国立文化財部機構本部事務局長、京都国立博物館副館長)
  • 白原 由起子(根津美術館学芸部特別学芸員)
  • 林 道郎(上智大学国際教養学部教授、美術批評家)

<米国側>

  • アン・ニシムラ・モース(座長、カルコン委員、ボストン美術館ウィリアム・ヘレン・パウンズ日本美術上級学芸員)
  • マルコ・レオナ(メトロポリタン美術館学術研究部デビット・Hコッチ保存科学部長)
  • ロバート・ミンツ(サンフランシスコ・アジア美術館アート・プログラムス副課長)
  • マリサ・リンネ(京都国立博物館国際交流担当主任研究員)
  • ジェニファー・ワイゼンフェルド(デューク大学美術・美術史・ヴィジュアルスタディーズ学部教授)
  • マシュー・ウェルチ(ミネアポリス美術館学芸部副部長兼日本韓国美術担当学芸員)
  • ウー・シャオジン(シアトル美術館日本・韓国美術担当学芸員)

3. 設立の経緯

(1)2009年3月NYで開催された国際交流基金とジャパン・ソサエティの共催シンポジウム「Japanese Art in America:Building the Next Generation」において、日米間の美術交流(特に伝統的日本美術の交流)の促進をはかることの重要性が提起された。このフォローアップとして2010年3月には、国際交流基金の主催、文化庁の協力により、フォーラム『舞台芸術と美術:日米ネットワーク発展に向けて』が東京で開催され、両国の専門家による意見交換を通して、対話を継続していくためのプラットフォームの必要性が再確認された。
(2)2010年6月に開催された第24回カルコン合同会議の共同声明【PDF:124KB】において、「伝統的日本美術から近現代美術に至る日本の芸術交流を深化させるための今後の方策を検討し、双方に有益な学芸員の協力と交流の枠組みを築くために専門家のワーキンググループを設立する」と提言がなされ、美術対話委員会(ADC)が設立された。

4. これまでの活動

2010年6月
第24回カルコン合同会議にてADC設立
2011年5月
カルコン50周年記念シンポジウムにあわせて、第1回美術対話委員会を開催(於:ワシントンD.C.出席者【PDF:98KB】
2012年3月
第2回美術対話委員会(於:東京)出席者【PDF:423KB】
2012年4月
第25回カルコン合同会議にADC報告書【PDF:117KB】を提出
2013年1月
第3回美術対話委員会(於:ホノルル)(出席者【PDF:174KB】
2013年10月
第4回美術対話委員会(於:徳島県鳴門市大塚国際美術館)出席者(和文)【PDF:466KB】(英文)【PDF:466KB】、文化庁、カルコン美術対話委員会主催「日米美術フォーラム~ミュージアムの未来~」シンポジウム開催
2014年11月
欧米学芸員交流会議を開催(於:東京、東京国立博物館)
第26回カルコン合同会議へADC報告書【PDF:2.8MB】 提出
2015年6月
美術対話委員会テレビ会議を開催(東京/米国各所)
2015年11月
第5回美術対話委員会(於:ワシントンD.C.、フリーア・サッカレー美術館)出席者【PDF:431KB】カルコン美術対話委員会・フリーア・サッカレー美術館主催Curating Japan in Olympic Era 1964/2020」公開フォーラムを開催
2016年6月
第27回カルコン合同会議へADC報告書【PDF:4.1MB】提出
2016年12月
第6回美術対話委員会(於:福岡、九州国立博物館)出席者【PDF:434KB】
文化庁、カルコン美術対話委員会主催「世界と日本美術(アート)~2000年以降の動向を中心に~」シンポジウムを開催
2017年5月
Arts Japan 2020別サイトへ移動します」キャンペーン開始
2018年3月
第7回美術対話委員会(於:ミネソタ州、ミネアポリス美術館)出席者【PDF:124KB】
2018年6月
第28回カルコン合同会議へADC報告書(和文)【PDF:2.5MB】 (英文)別サイトへ移動します提出
2019年1月
第8回美術対話委員会(於:東京国立博物館)(アジェンダ【PDF:170KB】出席者【PDF:190KB】
2019年9月
第9回美術対話委員会(アジェンダ【PDF:159KB】出席者【PDF:90KB】)およびICOM京都大会開催記念カルコン美術対話委員会シンポジウム(アジェンダ【PDF:121KB】)(於:京都国立博物館)

5. 成果

  1. (1)

    次世代の日本美術専門家育成のための「JAWSプログラム(日本美術史に関する国際大学院会議)」は、若手研究者の国際的ネットワークの形成や日本美術専門家のキャリアパスの実績からその意義に賛同し、再開を支援した。

    2012年8月第10回JAWSプログラムが文化庁、(財)鹿島財団の支援により実施。(於:東京、東京芸術大学)過去のJAWS参加者のその後についての冊子を作成したところ、参加者の90%が美術界で働いていることが分かった.
    2017年3月第11回JAWSプログラムが日米友好基金、ライシャワー日本研究所、ロックフェラー財団、鹿島財団の支援により実施。(於:米国、ハーバード大学、ボストン美術館)
    次回は2020年日本で開催予定。

  2. (2)

    米国の美術館において、既存のプログラムを日本部門において制度化することを奨励する。同時に、米国から美術作品を借り受ける上で障害となっている日本の美術品補償制度に関する新法のさらなる適用・改善を促進する。

    「国宝、重要文化財の公開に関する取扱要項」について、文化庁にて審議がなされ、2018年1月に改訂。

  3. (3)

    今後の展覧会の共同企画や、そのための新しい協働モデルの適用につながるような、日米双方向の学芸員交流を特に重視し、新たにキューレーター交流などの枠組み創設を提言。

    東京国立博物館は2014年に「海外ミュージアム日本専門家連携・交流事業実行委員会」を起ち上げ、以来、日本美術専門家のための学芸員交流事業「北米欧州ミュージアム日本専門家連携交流事業別サイトへ移動します」を毎年実施。

    国際交流基金は2010年より日米学芸員交流プログラム別サイトへ移動しますを毎年実施。

  4. (4)

    米国における次世代の日本美術専門家育成のための強固な基盤形成の必要を提言。

    国際交流基金は2016年より「欧米ミュージアム基盤整備支援事業別サイトへ移動します」を開始。人材の雇用がほとんど.米国3の美術館を支援.最大5年間継続するため、新規募集はその間なし。

    在外公館文化事業「若手アートシリーズ“Scholar Spotlight”別サイトへ移動しますを起ち上げ実施(於:米国、日本大使館広報文化センター)一般の人々へ機会を提供するだけでなく、美術界の新進研究者による新しい日本美術研究について議論する場となる。Japan Information & Culture Center (JICC) HP Visit “Event – Lecture : Scholar Spotlight”別サイトへ移動します

  5. (5)

    日本人研究者と米国の機関との間の交流と協働を促進する日米アートアーカイブに関する二カ国語のデジタル・クリアリングハウスの構築を提言。

    ミネアポリス美術館の支援によりINJArt(International Network for Japanese Art)別サイトへ移動します(現在ベータテスト段階)を立ち上げた。

  6. (6)

    2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けてプログラムを構築し、全米で各種イベントを行う。そのためには、大規模な展覧会のスポンサーの獲得や革新的なプログラム立案、イベントのスケジュールを網羅したカレンダーに基づく周知活動が不可欠である。

    日米友好基金が主催し、ADCがインキュベーターとなって全米全土で日本関連の文化プログラムを支援する新しいオンラインイベント「Arts Japan2020別サイトへ移動します」を起ち上げた。

  7. (7)

    2019年に第25回国際博物館会議(International Council of Museum : ICOM)が京都で開催されることを機に、ポストADCのためICOMと連携を図ることを提案する.

    ICOM京都大会において開催国が企画/運営するセッションとして、「日本美術に関するセッション」を実施することを提案。

6. 今後の活動

2020年5月
第29回カルコン日米合同会議にて最終報告書を提出予定
2020年
第12回JAWS日本開催予定
2020年
第5回北米欧州ミュージアム日本専門家連携/交流事業のシンポジウム開催

これまでの活動を継続し、発展させていくため、パートナーとしてICOMと連携を図ることを試みる。そのロードマップを次回2020年カルコン第29回合同会議に提出する。また、2021年以降予定の日米関係の芸術交流についてどのような形でカルコン内で位置づけていくべきか検討する。

美術対話委員会(ADC)フォーラム