JLECの報告書

カルコン第28回合同会議 日本語教育委員会(JLEC)報告書【PDF:1.4MB】 / JLEC Report別サイトへ移動します

JLECの提言

第28回カルコン合同会議共同声明【PDF:322KB】 / The 28th Plenary Session Joint statement別サイトへ移動しますから抜粋)

日本語教育委員会(JLEC)は米国における日本語教育の現状分析と活性化について最終報告書を提出した。2015年度実施の日本語教育機関調査別サイトへ移動しますによると、米国において日本語学習者数は増えているが、教師数が減っているとし、(1)日本語教師の育成及び支援、(2)日本語教育用教材の改善と強化、(3)日本語教育インフラの整備、(4)地域の住民のニーズを理解する、という主要な4領域において15の提言を行った。カルコン委員は、JETプログラム経験者が日本語教師候補となり得る必要なスキルと資格を取得できる潜在力を備えていること、日本語教員、日本語補助教員両方の数を増加させることが共に重要であるとの認識を示した。また、全米日本語教育学会(AATJ)と国際交流基金はじめステークホルダーにJLEC報告書の目標の遂行に着手し、協力することを呼びかけた。2018年7月以降はJLECの活動はERCの一部として吸収され、注視していく。

日本語教育を強化する15の提言

JLEC報告書より抜粋)

米国における日本語教育の現状と課題を踏まえ、今後の対応が求められず事項について、具体的方策とともに以下に提案する。

  1. 1.日本語教育の育成および支援
    1. ア.ノンネイティブ日本語教師増加に向けた支援

      伝統的日本美術から近現代美術に至る日本の芸術交流を深化させる今後の方策を検討し、双方に有益な学芸員の協力と交流の枠組みを築くこと。

      1. (1)JETプログラム経験者の日本語能力向上を目的とした特別セミナーの検討
      2. (2)JETプログラム終了前研修やWebでのJETプログラムOB教師の紹介
      3. (3)日本語教師養成コースを擁する米国教育機関におけるJETプログラム経験者への特別単位付与等の検討
    2. イ.ネイティブ日本語教師増加に向けた支援
      1. (1)米国向け教師派遣事業の増強
      2. (2)国際客員教師プログラムの全米展開
      3. (3)日本の日本語教育に関する資格が米国で日本語教師の職を得る際に一定の評価がなされるよう米国に働きかける。
    3. ウ.ノンネイティブ及びネイティブ日本語教師増加に向けた支援
      1. (1)日本語教師人材に対するサポート体制の強化
    4. エ.次世代を担うリーダー日本語教師の育成
  2. 2.教育段階間の連携(アーティキュレーション)強化
  3. 3.高等教育機関における教職ポストの維持・拡大
  4. 4.日本語アセスメント(AP, IB, SAT)の位置づけ向上
  5. 5.日本語教育機関・関係団体への支援
  6. 6.地域コミュニティ、地域教育行政へのアドボカシー活動
  7. 7.日本企業等との連携
  8. 8.これからの継承語教育の重要性
  9. 9.イマ-ジョン教育への支援
  10. 10.日本語学習奨励プロジェクトへの支援
  11. 11.日本語学習者に対する日本へのスタディツアー
  12. 12.日本語独習者への配慮
  13. 13.オンライン教育・ITの活用
  14. 14.日本研究と日本語教育の連携
  15. 15.日本語教育に関するコーディネーションの必要性

JLECについて

1. JLECの目的

(1)米国における日本語教育の現状の分析・評価、及び対処すべき課題の明示
(2)日米両国内の米国人に対する日本語教育拡充・促進のための提案

2. JLEC設立の経緯

(1)2013年、教育タスクフォース(ETF)は言語教育(日本人には英語、米国人には日本語)を強化する必要性を含め、日米間の留学と人的交流の推進に向けた提言を行った。
(2)2015年9月のカルコン・エグゼクティブ・セッションにて、日本語教育の特別な性格を踏まえて、教育交流レビュー委員会(ERCの派生組織として日本語教育委員会(Japanese Language Education Committee:JLEC)の設置を決定。

3. JLECの構成員

<日本側>

  • 江川 雅子(座長、カルコン委員、一橋大学大学院商学研究科教授)
  • 西原 鈴子(NPO法人日本語教育研究所所長)
  • 田中 浩一(三井造船(株)社外監査役/AIGジャパン・ホールディングス(株)社外監査役)
  • マシュー・S・サスマン(日米教育委員会(フルブライト・ジャパン)事務局長)
  • ロバート・キャンベル(国文学研究資料館館長)
  • 鈴木 雅之(国際交流基金日本語事業部部長 2017年12月まで)
  • 村田 春文(国際交流基金日本語事業部部長 2018年1月から)

<米国側>

  • レナード・ショッパ(座長、カルコン委員、バージニア大学政治学部教授)
  • 堂ノ脇 伸(前ワシントン日本商工会会長 2016年12月まで)
  • 堀 晋一(ワシントン日本商工会日本語教育支援理事 2017年1月から)
  • ディアナ・マーカム(カルコン委員、イサカS+Rマネージングディレクター)
  • スーザン・シュミット(全米日本語教育学会(AATJ)事務局長)
  • 田伏 素子(イースタン・ミシガン大学外国語学部教授、元AATJ会長)

4. これまでの活動

2015年9月
カルコン特別セミナー エグゼクティブ・セッションにてJLEC設立
2016年4月
第1回日本JLEC会合(於:東京)
2016年5月
第2回日本JLEC会合(於:東京)
2016年6月
日米両座長会談(於:東京)
2016年8~10月
日本語教育関係機関インタビュー調査(日本/米国)
・米国各地の日本語教育関係者、米国の教育関係財団、JET関係者、遠隔地教育関係者との面談(ワシントン、シカゴ、JLA、ヴァージニア州他)
・米国人を対象とした国内の日本語教育機関(横浜、京都他)
2016年11月
国際交流基金2015年日本語教育機関調査別サイトへ移動します結果公表
2016年11月
第3回日本側JLEC会合(於:東京)
2017年1~3月
日本語教育関係機関調査(日本/米国)
・日本の米軍基地内の日本語教育機関(小学校、高校、大学等)
・テキサス州(ダラス・ヒューストン)の日本語教育機関、日本企業等
2017年6月
第1回日米JLEC会合(於:東京)
2017年11月
第2回日米JLEC会合(於:ワシントン)
和文名称を“日本語教育委員会”に改称
2018年6月
第28回カルコン合同会議へJLEC報告書【PDF:1.4MB】を提出。
日本語教育を強化する施策を4つの領域から15の提言を行い、活動終了。今後は教育交流レビュー委員会(ERC)が引き継ぎ、2020年までフォロー