国際交流基金賞50周年記念 上智大学からのメッセージ

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昭和48(1973)年度 国際交流基金賞

上智大学

[日本]

国際交流基金賞50周年

独立行政法人国際交流基金様におかれましては、国際交流基金賞50周年を迎えられましたこと、誠におめでとうございます。我が国における国際交流の発展において、それぞれの団体、個人を勇気づけ、鼓舞いただいて来ましたことに、改めて敬意と謝意を表したく存じます。またこの機会に、これまでの受賞者の皆様の偉大なご業績に対しても振り返らせていただいております。

曄道 佳明さんの写真

我が国の国際交流のあり方は、その折々の世界情勢や国内社会事情によって、大きな変化、進展を経てきたものと認識しております。その中で、国際交流の多岐にわたる側面に光をあて、その成果を評価され続けて来られた国際交流基金賞の変遷は、我が国の国際交流史そのものでもあると言って過言ではありません。本学は、第1回の受賞という栄誉を機関として授かり、その後も研究者が受賞の機会を頂戴してまいりました。これ等の機会によって、本学における様々な国際的取り組みに対する導きをいただいたものと強く自覚しているところです。

コロナ禍やウクライナに代表される国際紛争によって、良質なグローバル化を目指してきた国際社会は、改めて国境の存在を突きつけられました。一方、AIの出現や社会のデジタル化は、国境を容易に越える新たな不安を世界に投げかけています。また、地球環境の行く末も、もはや国際協調なしでは改善の機会は得られない状況にあります。世界の平和や人間の尊厳が脅かされている昨今の情勢下において、ますます国際交流への取り組みは重要性を増しているものと思います。そして、それは社会全体の共有認識の下で果たされていくべきものと考えます。このような意味において、国際交流基金賞の存在は、その指針的意味合いを今後さらに強めていかれるのではないでしょうか。

貴基金の益々のご発展を祈念し、そのお役割に大いなる期待の気持ちを込めて、国際交流基金賞設立50周年のお祝いのご挨拶とさせていただきます。

上智大学 学長
曄道 佳明

(原文 日本語)

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