国際交流基金賞50周年記念 東京大学大学院法学政治学研究科附属 近代日本法政史料センター 明治新聞雑誌文庫からのメッセージ

明治新聞雑誌文庫の玄関扉上部にある看板の写真

昭和52(1977)年度 国際交流基金賞

東京大学大学院法学政治学研究科附属
近代日本法政史料センター
明治新聞雑誌文庫

[日本]

国際交流基金賞50周年記念メッセージ

明治新聞雑誌文庫の看板の写真

当研究科の附属施設である明治新聞雑誌文庫は、1927年に開設されて以来、明治期から昭和前期までの新聞雑誌の収集を続け、国内外の研究者、展示への出陳、放映、出版などのために資料を提供しています。明治・大正期の日本で刊行された新聞雑誌の最大級のコレクションを誇ります。こうした当文庫の資料が諸外国との研究交流に貢献するものと評価され、1977年に国際交流基金賞を頂戴しました。深く感謝申し上げます。

山本 隆司さんの写真

当文庫は、2023年4月現在で新聞2,112種、雑誌8,185種を所蔵しています。2021年度に、開設後初の大規模な耐震・改修工事が完了し、収蔵資料の保存環境および利用者の閲覧環境が飛躍的に改善されました。原資料は、中性紙の保存箱に納め、24時間空調の書庫で安定した状態で保存しています。また、劣化する資料の保存対策として、マイクロフィルムへの撮影・フィルムの再作成およびデジタル化も積極的に行っております。デジタル化した資料は、東京大学デジタルアーカイブス構築事業において、新聞号外コレクションとして2021年度に公開し、好評を博しています。国文学研究資料館が構築する国書データベース、スタンフォード大学フーヴァー研究所の邦字新聞デジタルコレクションへの資料の提供など、学外機関との連携も行っています。

明治新聞雑誌文庫の玄関扉全体の写真

国際交流において重要なことは、深く固い相互理解のために、一回のイベントで終わらせず、次世代に着実に継承していく継続性と、基礎的な研究分野を含む様々な分野、様々な人々に及ぶ包括性です。国際交流基金が、こうした国際交流のために長年にわたり貢献されていることに敬意を表し、今後とも国際交流を牽引されることをお願い申し上げます。そして当文庫も、国際交流基金賞により、温かい激励と期待をいただいたことを胸に、これからも基礎的な研究分野における国際交流の発展に寄与して参る所存です。

東京大学大学院法学政治学研究科長・
同研究科附属近代日本法政史料センター長
山本 隆司

(原文 日本語)

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