国際交流基金賞50周年記念 エヴァ・パワシュ=ルトコフスカさんからのメッセージ

エヴァ・パワシュ=ルトコフスカさんの写真1

令和元(2019)年度 国際交流基金賞

ワルシャワ大学東洋学部日本学科教授 / 日本研究

エヴァ・パワシュ=ルトコフスカ

[ポーランド]

国際交流基金賞50周年に寄せて

エヴァ・パワシュ=ルトコフスカさんの写真2

国際交流基金賞50周年、誠におめでとうございます。この50周年は、日本と海外諸国の間に友情を育み、文化交流や言語、対話を通じて相互理解を深めることを目指す国際交流基金が、半世紀にわたり、基金と目標を同じくする個人や団体を表彰してきた証です。私自身も、ワルシャワ大学の日本研究者として受賞者に名を連ね、ポーランド・日本関係史の研究をはじめとする自分の研究および指導の成果が、価値ある大切なものとして認められたことを非常に光栄に思います。私にとって大きな意味を持つ、この賞を頂いたことに感謝します。この受賞にはもうひとつの意義があります。私はポーランドで2人目の国際交流基金賞受賞者ですが、1人目の受賞者(1990年)は私の大先生にして最初の指導教官であり、ワルシャワそしてポーランドにおける日本研究の祖であるヴィエスワフ・コタンスキ教授でした。2002年には、ワルシャワ大学日本学科に奨励賞が贈られましたが、私は学生、研究者、教員として51年間この学科に関わってきました。国際交流基金の歴史とほぼ同じ期間になります。私が研究者としてキャリアを歩めたのは、国際交流基金のおかげです。国際交流基金フェローとして最初の奨学金(1990~91年)を頂いたおかげで、(1945年以前の)ポーランド・日本関係の研究に着手し、やがて日本学科教授の地位に就くことができました。また、基金のさらなる支援(2013年)を受けてこの研究を続け、現代を含む研究へと発展させることができました。この研究の成果により2019年に国際交流基金賞も受賞しました。

このような賞を授与して下さった国際交流基金に改めて心から感謝するとともに、今後もポーランドで日本文化の普及に取り組むことを約束します。国際交流基金賞50周年を深い感謝を込めてお祝い申し上げます。

エヴァ・パワシュ=ルトコフスカ

(原文 英語)

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