2016年度国際交流基金地球市民賞 受賞団体

文化・芸術による地域づくりの推進

2016年度 受賞

ノルテ・ハポン(コスキン・エン・ハポン開催事務局)

福島県川俣町

代表者
齋藤 寛幸
設立年
1975年
ウェブサイト
http://www.cosquin.jp/
ソーシャルメディア
https://ja-jp.facebook.com/people/EnJapon-Cosquin/100015372516426
ノルテ・ハポン(コスキン・エン・ハポン開催事務局)の写真 クリックすると紹介動画にリンクします。

活動内容

アルゼンチン・コスキン市で行われている、世界的な「フォルクローレ」音楽祭にちなみ、1975年に日本のコスキンという意味の中南米音楽祭「コスキン・エン・ハポン」が、全国から愛好家を福島県川俣町に集めて始まりました。現在では1万人を集める国内最大級の「フォルクローレ」イベントに成長、3日間にわたり全国180のグループが夜通し演奏します。国内はもとより、遠くはアルゼンチン、ボリビア、ペルーからプロのミュージシャンも参加します。音楽祭初日は、川俣町内の子どもからお年寄りまで約1,300人が、参加者達をパレードで歓迎します。

授賞理由

1975年以来、「コスキン・エン・ハポン」を毎年開催。1999年には本場のフェスティバルへ優勝者を派遣、アルゼンチンのダンスのパレードが開始、近年はアルゼンチンなどからプロのアーティストが自費参加するなど、本場との交流も活発に行われています。このように「フォルクローレ」は川俣町の誇れる文化として生活に定着しており、町をあげて異文化と交流し受容してきた41年の歩みは国際文化交流による地域づくりの先進事例と呼ぶにふさわしいです。

受賞団体からのコメント

東北にある山あいの小さな町で41年前に始まった、地球の反対側にある国々の民族音楽の祭。当初全国から13チームの演奏家が集まった小さな音楽祭でした。今では、海外から多くのミュージシャンが出演する日本最大級の音楽祭に成長しました。文化には、小さな山あいの町からでも世界に発信する事が出来る力があるのです。この度、地球市民賞という大変大きな賞をいただき、ますます世界に発信して、小さな町を光輝くまちにしたいと思います。
think globally act locally


多様な文化の共生の推進

2016年度 受賞

一般財団法人 熊本市国際交流振興事業団

熊本県熊本市

代表者
吉丸 良治
設立年
1993年
ウェブサイト
http://www.kumamoto-if.or.jp/
ソーシャルメディア
https://ja-jp.facebook.com/kcic.kif/
熊本市国際交流振興事業団の写真 クリックすると紹介動画にリンクします。

活動内容

1993年の設立以来、多文化共生事業や地球市民育成事業等を通じて、地域のグローバル化の課題に、市民レベルで取り組んでいます。日本語支援ボランティアの協力で「くらしのにほんごくらぶ」を開催するなど外国人住民とのつながりをつくる一方、熊本の歴史や文化を国際的な視点で学ぶグローバルカレッジやフェアトレードへの取り組みを通して、市民の国際化も推進しています。2016 年の熊本地震では、外国人避難対応施設の開設、災害情報の多言語化を実施し、日常の地域の“つながり”が大きな力を発揮しました。 “多文化パワー”と“地域の力”をキーワードに活動しています。

授賞理由

熊本市国際交流振興事業団の多文化共生事業を支えているのは多くの市民ボランティアと多様な専門家で、現在1,136人が登録し、多言語相談窓口や医療通訳等、連携し協力している。2016年の熊本地震では、避難所を巡回して外国人が抱える不安や心配を聞き取りしてニーズに寄り添った支援を行った。外国人住民も一体となった支援が行えたのは、普段から外国人コミュニティと密接に連携していたからこそであり、本事業団の多文化共生事業は他のモデルとなるものです。

受賞団体からのコメント

2016年度国際交流基金地球市民賞を頂き大変光栄です。熊本地震での外国人被災者支援活動には全国多くの皆様の協力をいただきました。世界各国から沢山の暖かい励ましのお言葉が届きました。外国人被災者の皆様が避難所運営や炊き出しへ協力、助け合いが生まれました。今回の震災は大変不幸な出来事でしたが、国境を超えた人と人の“つながり”が育まれました。この度の受賞の喜びは、そんな皆様方と分かち合いたいです。


文化・芸術による地域づくりの推進

2016年度 受賞

硫黄島地区会

鹿児島県三島村

代表者
安永 孝
硫黄島地区会の写真 クリックすると紹介動画にリンクします。

活動内容

鹿児島県硫黄島とギニアの太鼓ジャンベの出会いは1994年、「ジャンベの神様」ママディ・ケイタ氏が来日した際、小さな村でこどもたちと交流したいと希望、村が受け入れたときにはじまります。以降毎年のようにケイタ氏が来訪し指導を続ける一方、硫黄島のこどもたちがケイタ氏の故郷ギニアを訪問、また2000年にはケイタ氏と「みしまっ子」が共同でドイツ公演を果たすなど、ジャンベを通じた国際交流が活発に続けられています。2004年にはアジア初のジャンベスクールが開設され、県内外からジャンベ留学生も受け入れています。

授賞理由

硫黄島はギニアの太鼓「ジャンベ」の島として知られている。1994年、「ジャンベの神様」ママディ・ケイタ氏が来島、以降活発に交流を続けてきました。島にはジャンベスクールがあり、毎年8月にインターナショナルワークショップが開催され海外から多くの参加者がある。ジャンベが島の文化として定着した背景には地区会、ジャンベスクール、島民が一体となってジャンベを通じた交流を楽しんでいることがあります。規模の小さい地域の国際文化交流のひとつのモデルといえます。

受賞団体からのコメント

硫黄島は人口120名程の小さな島ですが、1994年、ジャンベの世界的奏者ママディ・ケイタ氏と出会ってから、地元地区会が中心となり、遠く離れたギニアとの交流を20年以上も継続しています。こうした地域レベルの国際交流活動に対し、栄誉ある「地球市民賞」をいただいたことに、心より感謝します。ママディ・ケイタ氏をはじめ、ジャンベを通じて支えてくださった皆様に感謝するともに、地元硫黄島地区会として地域レベルの国際交流に引き続き努めてまいります。

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