オレゴン州タイガードから活動報告

タイガード・ハイ・スクール
米田 仁美

緑豊かなオレゴン州と日本語教育

オレゴン州はアメリカ西海岸沿いに位置し、北はワシントン州、南にカリフォルニア州と接している州です。人口は約389万人(2012年)、面積は251,419 平方キロメートルで日本の本州と四国を合わせた面積とほぼ等しい大きさです。雨期が長いため広大な土地は大自然に富み、緑豊かな州です。州都はセーラムで、最大都市であるポートランドはCO2を排出しない路面電車、電気自動車(EV)及びEV用充電スタンド、自転車専用レーンを目にすることができ、全米で最も環境に優しい都市に選ばれています(2012年『Popular Science誌』)。また、ナイキやコロンビアスポーツの本社に加えインテルの工場などもあります。

オレゴン州では初等教育から大学に至るまでの各段階において、初級レベルから高度に専門化した分野まで、数多くの日本語教育プログラムが設置されており、これらのプログラムの下、毎年数多くの学生・生徒が日本語を学習しています。2012年の調査によるとオレゴン州における人口当たりの日本語履修者は、ハワイ州に次いで全米第2位でした。また、オレゴン州内においては48校の教育機関において日本語教育が実施されています(2013年)。

タイガード高校での日本語教育

派遣校であるタイガード高校はタイガード市にある公立高校で、ポートランドの南西、車で20分程に所在し、高校は緑豊かな公園と隣接しています。約2,100名の学生が在籍し、一年間にその内の約180名が日本語を選択します。90分授業4コマの時間割で、外国語を選択する学生は毎日1コマ外国語の授業があります。タイガード高校の日本語プログラムは、半年で1レベルを終了し、レベルは1から5までの構成になっています。また、タイガード高校は国際バカロレア(International Baccalaureate)を採用しており、学生は卒業までに国際バカロレア資格を取得することもできます。

タイガード高校の日本語プログラムは外国語科目の一つで、学生はスペイン語、フランス語、日本語から選択します。日本語教師はリードティーチャーの日本人教師一人とアシスタントティーチャー(以下、AT)である私の2人です。クラスは1クラス30人から40人程度で、主に日本語で授業が進められます。教材として、レベル1から3はImaKimono、4と5はYookoso!が使われており、授業内容は基本的に教科書に基づいて進められます。学生の多くは日本の文化に強い関心があり、特にアニメや漫画など日本のポップカルチャーが広く浸透している様です。

タイガード高校が地域に伝える

タイガード高校は、全米日本語優等生協会に加盟しているため、それに所属する学生が中心となるイベントがたくさんあり、この一年間を通し様々なイベントに携ってきました。ホームカミングのパレード参加、本校での地域の子供の参加出来るハロウィーンナイト、バレンタインデーの日に地域の介護施設にカードを配ったり、地域の図書館で折り紙のワークショップなどをしました。その中でも5月に行われた THS Japan Nightが最も大きいイベントでした。Japan Nightは、全米日本語優等生協会に所属する学生が中心となったイベントでタイガード高校で13年間続く、地域に日本文化を紹介するイベントです。準備に追われながらも、地域や日本語を履修していない学生に日本・日本文化を知ってもらうとても良い機会になったと思います。昔ながらの日本文化と現代のポップカルチャーを織り交ぜたイベントで、茶道・書道・琴・剣道・太鼓・着物・アニメコーナー・金魚すくい・ヨーヨー釣り・日本食の販売など、様々な日本文化が紹介されました。 今年度は300名近くの人が訪れ、賑わいの絶えないイベントとなりました。

一年目の所感とこれから

オレゴン州には日系スーパーや日系本屋さんなど日本の物が簡単に手に入るお店があります。また、日本語プログラムのある教育機関の行事だけでなく、日本領事館・オレゴン州日米協会・日系企業が主催する日本に関するイベントがたくさんあり、日本人を目にする機会も少なくありません。派遣される前は、これほどオレゴン州に日本人が住み、日本文化が浸透しているとは思っていませんでした。様々なイベントに参加をしたり、ボランティアをしたり、日本人の地道な努力が日本から遠く離れたこの地でも日本文化を支えているのだと実感しました。あと一年、様々な場面で少しでもその力になりたいと考えております。

この一年間、日本では出来ない様々な経験を積む事が出来ました。また毎日の授業に加え、学校以外でもたくさんの方に出会いました。J-LEAPの一員として様々な学校への学校見学も快く受け入れて頂き、大変貴重な体験となりました。一年目はすべてが初めての経験で毎日学ぶ事が多く日々の業務に追われるばかりでしたが、二年目は学びとチャレンジの姿勢を変えず、一年目で学んだ事を自分から発信できるように努めて参りたいと思います。ATとして、毎日が笑顔に溢れ、より楽しく、使える日本語が学べる授業になるサポートをしていきたいと思います。

  • 派遣先での写真その1
  • 派遣先での写真その2
  • 派遣先での写真その3

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