日本語教育通信 本ばこ 『コロケーションで増やす表現 ほんきの日本語 vol.1』
本ばこ
このコーナーでは、最近出版された日本語教材や参考書の中から、「海外の先生にとって使いやすい教材」「授業や研究の役に立つ本」「知っていると便利な図書・資料」などを紹介します。
『コロケーションで増やす表現 ほんきの日本語 vol.1』
著者:小野正樹、小林典子、長谷川守寿
出版社:くろしお出版
URL:http://www.9640.jp/
発行年月:2009年10月
ISBN:978-4-87424-457-9
判型・頁数:A5判、120頁 別冊解答、CD-ROM1枚付き
定価:1,680円
「頭」という単語はどんなことばと結びつきやすいですか。例えば、「頭に来る」という表現はありますが、「頭に行く」という表現はありません。「コロケーション」とは2つ以上の単語の結びつきやすい表現のことです。「頭」と結びつきやすいことばは「来る」のほかにどんなのがありますか。それによって、どんな意味の変化がありますか。これらの問題は中上級学習者にとっても、難しいと思います。
この教材では、初級で習った基本的な単語の意味を復習しながら、その単語と結びつきやすいことばに何があるか、意味がどのように変わるかを勉強します。語義を理解し、表現をふやし、自然な日本語を身につけられるようになります。
練習を通して覚えましょう
1課の構成は、以下のようになっています。
「こんな意味があります」…単語の基本的な意味(基本義)を確認します。
「Q.基本義のどれに当たるか考えてみましょう」…結びつきやすいことばを見ながら、意味を考えます。
「練習」…基本義の確認問題をやってから、結びつきやすいことばの穴埋め問題をやります。
「調べてみましょう」…類義表現や似たような文法構造を持つ、違う組み合わせを調べて、さらに表現を増やします。
実践を通して覚えましょう
この教材は、日常的によく使われている表現が多く取り上げられていて、読解や会話や文法の授業で使えます。また、本の後ろに練習問題の答えがついているので、自習にも使えます。
この本にはCD-ROMがついています。読み方がわからないときに音声を聞くこともできます。また、インターネットにつながっていれば、googleサイトに行き、実例検索結果をたくさん見て、表現の意味と使い方が理解できるようになっています。
(高偉建/日本語国際センター専任講師)
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