国際交流基金賞50周年記念 全米日系人博物館からのメッセージ

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平成11(1999)年度 国際交流奨励賞

全米日系人博物館

[米国]

国際交流基金50周年記念メッセージ

国際交流基金賞50周年おめでとうございます!全米日系人博物館(JANM)を代表して感謝を表し、日本と海外の文化交流および相互理解に卓越した貢献を行った歴代のすべての受賞者を称賛いたします。

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全米日系人博物館は、1999年に国際交流奨励賞を受賞したことを今も誇りに思っています。日系アメリカ人の歴史に関するコレクションを収蔵する全米博物館として、私たちは、日系アメリカ人の体験を通して米国の民族的、文化的多様性の理解と尊重を推進しています。当館は昨年、1992年の当館のヒストリック・ビルディングの一般開館から30年の節目を迎えましたが、これは設立後30年の私たちの成果を振り返る機会となりました。当館の成果の多くは、公開イベントや全米会議、そして「Perseverance: Japanese Tattoo Tradition in a Modern World (忍耐―現代世界における日本の入れ墨)」「Under A Mushroom Cloud: Hiroshima, Nagasaki, and the Atomic Bomb (きのこ雲の下で―広島、長崎、原子爆弾)」「BeHere / 1942: A New Lens on the Japanese American Incarceration (今ここに/1942―日系アメリカ人強制収容への新たな視点)」を含む展覧会に対する国際交流基金の寛大な助成のおかげで、実現したものです。

当館の創設者らは、1942年に日系アメリカ人に起きた悲劇が決してほかのどの集団にも繰り返されることのないよう、この博物館が公民権擁護の灯火となることを約束しました。全米日系人博物館はその施設と事業を通して、日系アメリカ人の暮らしや経験、文化がアメリカの社会から疎外されたコミュニティの体験と交差し共鳴し合うものだと示しています。今日JAMNは、我々の約束にあらためて誇りをもって取り組んでいます。それは、過去の歴史の光を照らして現代に学びをもたらし、より公正な未来を形作ることです。私たちは、決して忘れないために、歴史との関連性と危機感を示す力強いストーリーを語らなければなりません。

当館の初代理事兼館長にして最高経営責任者のアイリーン・ヒラノ・イノウエが、2012年に国際交流基金賞を受賞したことも懐かしく思い出されます。当館や米日カウンシルなどで活躍した彼女は、日米国民の絆を深めるため長年にわたり貢献しました。

国際交流基金、そしてこれまでの基金賞受賞者の皆さんの国際文化交流や文化の理解と受容を促すお仕事に、あらためてお祝いと感謝を申し上げるとともに、これからの50年を楽しみにしております。

全米日系人博物館
館長兼CEO アン・バロウズ

(原文 英語)

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