国際交流基金賞50周年記念 東京YWCA「留学生の母親」運動からのメッセージ

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平成14(2002)年度 国際交流奨励賞

東京YWCA「留学生の母親」運動

[日本]

国際交流基金賞50周年記念メッセージ

国際交流基金賞50周年を心からお祝い申し上げます。

私ども東京YWCA「留学生の母親」運動は、2002年度国際交流奨励賞を賜り、外国人留学生支援活動を高く評価していただいたことを深く感謝申し上げます。

瀧澤 栄子さんの写真

当運動は、1961年に一人の留学生と一人の会員との交流から始まり、家庭交流と日本語支援を中心とした外国人留学生支援事業と、奨学金支給を中心とした留学生助成事業の2つの柱でボランティア活動を行っています。2002年度に奨励賞を賜った時は、この活動の開始からちょうど40年を超えたところで、当時は留学生が置かれた環境は現在とは違い、その状況を社会に訴え、改善に向けて運動を続けて参りました。それから約20年、2021年には60周年を迎えることができましたが、COVID19のパンデミックで今までとは違った対応をしなければならず、慣れないオンラインでの活動に挑戦し、今では在宅での会議、オンライン日本語支援など過去には想像もつかなかった展開で継続することができました。

国際交流基金の「文化」・「言語」・「対話」を基準にした事業は、私達の事業とは比べ物にならない大きな組織での働きだと思いますが、「留学生の母親」運動は、草の根の活動で、留学生を家族の一員として支援し、日本文化や日本語支援をし、お互いの国の相互理解を深め、平和な世界の実現のために、国、宗教を超えた交流を続けております。

特に日本語支援は、オンライン開催によって東京や近郊にいなくても日本語会話の練習ができ、日本語発表会も地方や海外からも参加することができました。2021年度、22年度は入国する留学生の数も極端に減少しましたが、本年度は年初から活発な活動がよみがえってきました。パンデミック以前と同じ形式ではなく、ハイブリッドでの開催や、Lineを利用して個別で日本語会話ができるなど、便利なツールはどんどん取り入れ、また対面での暖かい交流も加えて更なる交流や支援を継続しております。

貴団体の偉大な存在は、世界平和に大きく貢献されていることを身近に感じ、私どもも多方面で恩恵を受けており感謝申し上げます。

この50年間には沢山の困難なこともあったことと思います。どうぞ、これからの50年も世界平和のために、また小さな活動を支えつつ、益々のご活躍と発展を祈念してやみません。

公益財団法人東京YWCA
「留学生の母親」委員会 委員長
瀧澤 栄子

(原文 日本語)

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