国際交流基金賞50周年記念 ジェラルド・カーティスさんからのメッセージ

ジェラルド・カーティスさんの写真

平成14(2002)年度 国際交流基金賞

コロンビア大学名誉教授

ジェラルド・カーティス

[米国]

国際交流基金賞50周年を迎えて、日本と米国の文化交流の推進に大きく貢献してきた基金にお祝いの言葉をお送りできることをうれしく名誉に思います。国際交流基金は50年間、米国における日本研究の支援と日米間の異文化交流の推進に尽力してきました。時とともに、また国際システムや地域と世界における日本の役割に起きた重大な変化に伴って、国際交流基金はその事業を地理的にも内容面でも拡大しました。その一方で、米国をはじめ世界各地で日本に関する知識を広め、自由な意見の交換と文化理解を支援するという、基金の本来の目的に忠実であり続けてきました。

私は長年、国際交流基金と個人的に有意義で充実した関係を築いてきました。設立間もない1970年代には国際交流基金の米国諮問委員会メンバーを務め、1991年に新たに設置された国際交流基金日米センターの諮問評議会にも招へいされました。さらに基金設立30周年に当たる2002年には、皇太子殿下の前で国際交流基金賞を受賞する栄誉にあずかりました。毎年実施される国際交流基金賞は、今日に到るまで、日本と海外の文化交流の推進に貢献した国内外の個人と組織を表彰し続けています。

強固な日米関係は、国益の単なる現実的な評価の結果ではありません。両国の関係が確かなものである理由は、その関係が日米双方の社会に深く根差しているからです。国際交流基金は、草の根活動、知的交流、その他の文化プログラムの支援を通して、そうした関係の基盤を育ててきました。基金の活動はまだまだ終わりません。この交流の根を健やかに、さらに大きく成長させるという基金の役割は、今後50年も、これまでの50年同様、重要になるでしょう。

ジェラルド・カーティス

(原文 英語)

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