国際交流基金賞50周年記念 土日基金からのメッセージ

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平成15(2003)年度 国際交流奨励賞

土日基金

[トルコ]

社会、文化、技術、経済、教育分野において、トルコと日本の友好協力関係の発展に寄与するため1993年に設立された土日基金は、今年30周年を迎えます。1998年に設置された当基金の文化センターは、25年間に700を超える日本関連のイベントを開催してきました。

ネジャット・ボラ・サヤンさんの写真

国際交流基金賞50周年そして土日基金設立30周年を迎えた今、私たちが2003年に国際交流奨励賞を受賞した際に感じた喜びと誇らしさを、改めて伝えさせてください。この受賞が土日基金の発展に大きく貢献したと思います。私たちはトルコで最も人気のある文化センターのひとつとしての地位を守り続けていると自負しています。また国際交流基金から頂いた励ましを原動力にして、トルコと日本の関係のさらなる発展に取り組み続けることを誓います。

2000年に日本語講座を開始して以来、土日基金は多くの参加者の強い関心を引きつけてきました。国際交流基金から派遣された日本語教育の専門家の協力を得て、日本の言語、文化、歴史を広く知ってもらうための努力を続けています。これら専門家の方々は、土日基金文化センターの日本語講座の教師に経験を共有し、日本語教育の質の向上に大きく貢献するのみならず、トルコ各地の大学で日本語教育の発展にも寄与しています。アンカラの文化センターでは、最も人気のある日本語講座を開催しており、レベル別(入門、中級、子どもクラス)に毎年300人を超える生徒に日本語を教えています。生徒は講座履修後、日本語能力試験を受験し、好成績を収めています。加えて、これまでに多くの生徒が奨学金を得て日本で教育を受けたり、研究に携わったりしてきました。

夏季には日本に関心を持つ11~15歳の子どもを対象にサマースクールを開催し、日本語や日本の文化、歴史、芸術などを紹介しています。トルコで日本語能力試験や弁論大会、文化行事を運営する国際交流基金は、トルコにおける日本語と日本文化の普及に大きく貢献してきました。土日基金は、国際交流基金が運営するこうしたイベントを開催できることをうれしく思っております。

土日基金文化センター内の図書館には21,000冊以上の蔵書が揃っており、これには国際交流基金が運営する図書・教材寄付プログラムを通じて提供された書籍も含まれます。この図書館の日本語書籍の蔵書数は、アンカラのみならずトルコ全土でも最多を誇ります。

このような活動に加えて、日本とトルコはともに自然災害の脅威に晒されてきたため、防災教育や災害リスク低減に関する日本の経験の共有を通して、災害対策に関する意識啓発にも取り組んでいます。

当基金、および日本に関する文化、社会、教育活動に携わるトルコ国内のすべての機関や団体に対する国際交流基金の支援は、両国の関係の発展と統合にとって大きな意味を持ちます。国際交流基金は疑いなく、日本を海外に紹介する活動を担う中心的な機関であり、多大な努力と緻密さでその任務を果たしています。

23年の間続いてきた私たちの協力関係が末永く続くよう願っています。この場を借りて、土日基金およびトルコと日本の関係の発展への国際交流基金の貢献に感謝します。

土日基金
理事長 ネジャット・ボラ・サヤン

(原文 英語)

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