国際交流基金賞50周年記念 フィリピン教育演劇協会からのメッセージ

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平成17(2005)年度 国際交流奨励賞

フィリピン教育演劇協会

[フィリピン]

国際交流基金50周年記念メッセージ

フィリピン教育演劇協会(PETA)は、2005年に国際交流奨励賞 文化芸術交流賞を受賞しました。この賞によって、PETAのアーティストと日本のアーティストの長年の文化交流に脚光が当たりました。PETAは数年にわたり、国際交流基金の支援のもと、日本の多様なコミュニティで演劇作品を上演し、舞台芸術に関わる総合ワークショップを実施しました。長年のコラボレーションを通して、PETAのアーティストは日本のアーティストに心からの敬意を抱くようになり、ひたむきに演技に打ち込む彼らが、鍛錬によって円熟した表現者への道を切り拓く様子を目の当たりにしてきました。こうした貴重なコラボレーションの年月は、両国のアーティストの間に理解と強い文化的結びつきをもたらしただけでなく、深い敬意と友情を育むことにもつながり、観客や公演・ワークショップに足を運んでくれる一般市民のために活動する、という共通の土台を見出しました。

新型コロナのパンデミックが続いたこの3年間、人々は孤立して自宅にとどまることを強いられました。この世界的な体験が、年齢を問わずあらゆる世代の人の心の健康を大きく損ないました。人間は本来、社会的な生き物であり、互いに関わり力を合わせることを求めます。世界は今、環境、移民、デマの蔓延、政治不安、紛争などこれまで以上に多くの問題に直面しています。文化を超える交流を維持継続することが一層切実に必要とされています。私たちが今日暮らす世界には、よいニュースや激励が必要です。誰もが今ー特に若い世代を含めてー社会共通の善のために、多くの場所で破壊された世界の治癒のために、人と人を分断するのではなく人と人をつなぐ橋を築くために、静かに取り組みを続ける周りの人々の、揺るぎない情熱を目撃し証人となる必要があるのです。

国際交流基金賞はこの50年の間、人と人をつなぎ、人々の理解と協力のネットワークを築くための幅広い分野の人々の地道な努力に光を当ててきました。それが、よいニュースの、そして私たちの誰もが追い求める希望の源となってきました。

過去50年間にわたる国際交流基金賞による積極的な貢献に、あらためてお祝いを申し上げます!

フィリピン教育演劇協会

(原文 英語)

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