国際交流基金賞50周年記念 ケネス・パイルさんからのメッセージ

ケネス・パイルさんの写真

平成20(2008)年度 国際交流基金賞

ワシントン大学教授 / 歴史・国際研究

ケネス・パイル

[米国]

国際交流基金賞50周年

過去50年の間、私は自分の経験から国際交流基金が文化交流の支援と促進に顕著な役割を果たしてきたことを実感しています。私は、国際交流基金の優れた取り組みを目にする数多くの機会がありました。長年にわたり、私は日本研究米国諮問委員会(American Advisory Committee for Japanese Studies)の委員を務めており、同委員会による米国内の大学に新たに日本研究の職位を設けるための財政支援に参加しました。その結果、戦後間もない時期には比較的少数の著名な大学に限られていた日本研究の教育は、米国全土で一般的なものとなりました。

国際交流基金はその設立の年に、日本政府が発表した米国における日本研究のための1,000万ドルの助成金を管理し、10の大学にそれぞれ100万ドルの日本研究支援のための寄付金として提供しました。私の大学であるワシントン大学は、その寄付金の一部を使って日本研究の学術雑誌 The Journal of Japanese Studies を創設し、私はその創刊編集長を務めました。国際交流基金は長年にわたり、この日本研究ジャーナルを世界中のさまざまな大学に配布してくださり、これが日本国外の学者や学生にとって主要な学術誌となっています。

また、日米友好基金の委員長として、私は数年の間、日米両政府の二国間諮問委員会であるカルコン(CULCON:日米文化教育交流会議)の共同議長を務めました。カルコンは、日米両国関係における極めて重要な文化的・教育的基盤に日米両国の政府および国民の関心を集める役割を果たしています。国際交流基金の活動は、長年にわたりカルコンの活動に大きなインスピレーションを与えてきました。

国際交流基金賞の50周年を記念して、お祝いを申し上げることができて大変喜ばしく思います。また、2008年度国際交流基金賞を受賞できたことは大変光栄でした。

ケネス・パイル

(原文 英語)

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