日本語教育通信 海外日本語教育レポート JENESYS若手日本語教師 五十嵐 裕佳(マレーシア)

派遣国:マレーシア
派遣期間:2009年1月~(2009年11月予定)
氏名:五十嵐 裕佳

JENESYS若手日本語教師派遣プログラムの派遣先での写真3

 私の受入機関であるSekolah Tun Fatimahは全寮制の中高一貫女子校です。ここで私は、選択必修の第二外国語の授業で日本語を選択した学生に対して、二人の現地の日本語教師の方と一緒に日本語を教えています。

 私が担当する授業は全てチームティーチングで行われるため、授業前に先生方と一緒に授業の流れや活動の内容、そして必要な教材などを打ち合わせてから、授業に臨みます。実際のクラス内では活動に応じて私が主で教えたり、先生の補助に回ったりと、お互いの利点を生かした授業を目標に授業を進めています。発音に注意しながらの新出語の導入や、会話を中心とした応用練習、日本文化を紹介する場面では、私が主となることが多いです。特に、日本文化を取り扱うことが多い5年生の授業では『エリンが挑戦!にほんごできます。』を用いて、高校生の生活やファッションについて日本とマレーシアを比較する活動も行いました。その際に生きたリソースである私に対して、学生から多くの質問が投げかけられたことが、とても印象的でした。

 また、通常授業のほかに、日本文化や日本語に関連した行事や活動も担当します。4月にマレーシアの高校生を対象にした「高校生日本語スピーチ大会」の際には、出場学生の原稿作成からスピーチの練習まで私が中心となって指導を行いました。この先も、マレーシア全土の全寮制中高一貫校で日本語を学ぶ学生が、さまざまな日本文化を体験する「日本文化の日」や、ジョホール・バルで行われる盆踊り大会にも、学生や先生方と一緒に、準備をして参加する予定です。そのほかにも、日本語選択の学生だけではなく、その他の学生や教員の方々にも、より日本について知ってもらおうと、簡単な日本語を紹介する掲示物を学校内に掲示したり、学校行事に浴衣を着て参加したりするといった活動も行っています。

 私自身も学校生活を通じてマレー語やマレーシアの文化を学ぶことができるので、毎日がとても新鮮です。残りの派遣期間も、より充実した日々を学生と過ごせるように、「教える」ことと「学ぶ」ことに取り組んでいこうと思います。

What We Do事業内容を知る