平成26年度 海外日本語教師長期研修
参加者の声
(修了式・歓送会のスピーチから一部抜粋しました)
集合写真
1クラス
ホセさん(オクデナリア ホセ マーリ エルミドさん/OCDENARIA, Jose Marie Elmido/フィリピン/セント・メアリーズカレッジ・タグム)
フィリピンから参りましたホセと申します。 本日、私は1クラスの代表として修了式のスピーチをさせていただきます。 まずは、1クラスの体験と学んだことについて少し、お話ししたいと思います。1クラスには研修参加者12人と担任の先生がいます。12人は世界の様々な国からきましたがこのチャンスは本当の国際的な出会いでした。 私たちは最初に出会った時、お互いのことについて何も知りませんでした。私たちは恥ずかしくてあまり喋れませんでした。私たちの文化は違ったし、宗教も違いました。しかし全員の目的は同じでした。それは日本語と日本理解を深める、とういことです。私たちは日本に着いたばかり、つまり、九月のころは6ヶ月が長い時間のような気がしましたが、6ヶ月は本当にあっというまでした。ここでの生活はすべてのことは簡単ではありませんでした。大変なこともあったし、楽しいこともありました。しかし1クラスは家族のような雰囲気でした。 私たちにとって6ヶ月は大変勉強になったと思います。授業だけではなくて、文化体験プログラムや小学校、高校訪問などで色々なことを教えて頂きました。すべてのことについて説明すると時間が足りないほど、多くのことを学びました。文化体験プログラムで、日本の伝統的な文化を体験して、とても楽しい時間を過ごしました。小学校と高校訪問のおかげで、日本の教育制度について観察しましたし、授業にも行って、学生達と一緒に色々な活動もやりました。それは人生に一回のチャンスだと思います。 私たちは世界の様々な国から来た日本語の教師ですが、皆さんの達成したいことは同じ目的なので、私たちはお互いに心から繋がって大きい家族になりました。どきどき考え方が違って、けんかもしましたが、今はいい思い出になって、帰国したら、思い出すたびに顔に笑みが浮かぶはずです。1クラスと一緒にここで人生の一番楽しい時間を過ごしました。1クラスのことと担任の先生のことを一生忘れないと思います。確かにこの長期研修は一期一会でした。 最後に、国際交流基金日本語国際センターの先生方、スタッフの方々に感謝の気持ちを伝えたいです。6ヵ月の間、先生方には教師に必要な日本語の力や日本理解を教えていただきました。また、スタッフの皆さんはいつも優しくて笑顔で日本のおもてなしを感じさせてくださいました。受付の方、掃除をしてくださる方、食堂のいつもおいしいご飯を作ってくださったみなさまにも、大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
2クラス
アメリアさん(メサ・バルデス クリスティアン アメリアさん/MEZA VALDEZ, Christian Amelia/メキシコ/ベラクルス州立大学)
皆さま、お早うございます。メキシコのアメリアと申します。2クラスを代表して、お礼の言葉を述べさせていただきます。 2014年9月、私たちは日本に参りました。その時、私たちはどのクラスに入るのか、今、持っている日本語の力が足りるのか、色々な心配がありました。そして、私たちインドネシア・フィリピン・ロシア・バングラデシュ・ブラジル・エルサルバドル・メキシコの7か国から来た11人が2クラスに入ることになりました。それから6ヶ月が経ちました。一般的に6ヶ月はかなり長い期間だと思われます。しかし、私たちにとっては、あっという間の短い期間でした。 この6ヶ月の間、私たちは色々な勉強と体験をしました。日本語の授業では日本の政治や経済、環境や気候などのニュースを読んだり、色々なテーマについて発表したりするなど、日本語の勉強だけではなく、日本の社会と日本人の考え方も少しずつ理解できるようになりました。教授法の授業ではコミュニケーションの三要素「インフォメーションギャップ、選択権、反応」などを勉強しました。面白い活動や生教材・教科書なども分かるようになりました。そして、クラスメートの模擬授業を見て、色々な国の日本語の教え方や練習の仕方を知りました。また、研修で色々な文化体験が出来ました。たとえば、茶道・和太鼓・書道・相撲・流鏑馬など、色々でした。自分の国ではなかなかできないこのような文化体験ができて、本当に良かったと思います。それに、日常生活も私たちにとって良い勉強でした。休みの日にスーパーへ行ったり、近所を散歩したり、電車に乗ったりして、普通の日本人の生活が少しわかるようなりました。 日本の文化だけではなく、自分の国とクラスメートの国の文化、いわゆる異文化体験と理解もできました。違う国の習慣や歴史、気候などを聞いて、「えっ、このような文化もあるのか」「こんなこともあるのか」とびっくりしたことが沢山ありました。だんだんクラスメートの国についても分かるようになり、クラスの中で世界が見えるような感じでした。人間関係のこともとても大切なことだと分かるようになりました。皆は国が違うし、宗教や文化、言葉も違います。もちろん性格も違いますが、ここで、一緒に色々なテーマについて話をしたり、笑ったり、泣いたり、冗談をしたりして、いい仲間になりました。仲間というよりも私たちは家族のようになりました。お互いに前向きな考え方や日本語の知識やダンスなどを学び合うことができ、そして私たちの価値観も変わったのではないかと思います。 最後に国際交流基金日本語国際センターの皆様、この6ヶ月間本当にお世話になりました。いつも私たちのことを心配して、アドバイスをしてくださったり、見守ってくださったりし、お父さんやお母さんのような感じでした。お蔭さまで、私たちは困った時も、病気になった時も、安心して過ごすことができました、心から感謝します。 長期研修は本当にすばらしい研修でした。私たちはここで習ったこと、経験したこと、皆様のことを決して忘れません。いつまでもこの思い出を大切にしたいと思います。皆様も私たち2クラスのことを忘れないでください。
2クラス
ライラさん(ニスワトゥル ライラさん/NISWATUL, Laila/インドネシア/第9ムハマディヤー高等学校)
皆さんこんばんは。初めまして。インドネシアから来たライラと申します。北浦和に来てあっという間に6ヵ月がたって、長期研修の修了式の日となりました。まだまだ知らないことがいっぱいありますが、日本の生活にもだいぶ慣れました。 私は長期研修に選ばれて、すごく嬉しかったです。やっと私の夢は叶いました。しかしこのように長い間家族と離れるのは初めてですから、実は日本に来る前には不安や心配もありました。気候とか食べ物とか文化とか自分の日本語は大丈夫なのかなと思いました。そのほかの心配は友達のことでした。どうやって世界中から来た新しい友達と仲良くしたらいいな、日本語でたくさんしゃべることが出来るかなと思いましたが、センターに来て、そういう不安はなくなりました。毎日新しいことを一緒に学んだり、日本の文化を体験したり、夜遅くまで宿題をしたり、しゃべったり、また週末にどこかへ旅行したりして楽しかったです。まだすらすら日本語をしゃべれませんでしたが、皆と一生懸命頑張って、毎日楽しく過ごしている日々が続いていました。 それにさいたまに住んで、良かったと思います。なぜかというと、人々が温かくて親切な人が多いです。外国人にとって、これは大切だと思います。長期研修の皆さんもそう思ったのではないでしょうか。 私は日本人の温かい性格を感じた経験がありました。11月のホームステイの時でした。そのときもともとのホストファミリーは事故があったそうで、私はホームステイに行けなくなりました。センターでずっと一人だと思ったけど、他のホストファミリーが誘ってくださいました。しかし、自分でそのホストファミリーの家の近くの駅まで行かなければなりませんでしたが、その時電車に迷ってしまいました。大宮で乗り換えて、宇都宮行きの電車に乗りたかったけど、上野行きの電車に乗ってしまいしました。結局ホストファミリーを1時間半も駅で待たせてしまいました。日本人は時間に厳しいと聞いていたので、怖かったです。怒られるのかなと思っていましたが、逆にホストファミリーのママは心配しながら笑顔で迎えてくれました。ママは「電車に迷っちゃったの?」私は『すみませんでした』と謝りました。ママは『大丈夫よ、安心して、おなかすいたね、じゃ、食べに行こうか』と言いました。この家族は私のことを心配してくれて、すごく嬉しかったです。 それ以外に一か月間後、私のもともとのホストファミリーもわざわざメールを書いてくださって、家に誘ってくださいました。本当に温かくて、親切な家族だと思います。4歳のお嬢さんも可愛くて、ピアノを弾いてくれて、遊んでくれて、嬉しかったです。自分の家族みたいな感じがしました。神様に感謝しました。このような出来事を経験して、日本に来て、新しい友達もできたし、日本語も勉強できて、それに日本の家族も二つもできて、良かったと思います。 住みやすいところ、温かい心で私たちを笑顔で迎えて下さったのはさいたまだと思います。私たちにとって、ここは自分のふるさとだと感じています。私たちは6ヵ月間さいたまにいて、いつかまた戻りたいと思って、その日までちょっとだけさようならの言葉を言いたいです。私たちの宝物はここにありますから、来年か再来年か10年後かまたいつか私たちは皆さんに会うかもしれません。 いつかもう一度日本に来る機会があったら、さいたまに来て、また温かい出会いをしたいと祈っています。その日まで、これから未来に向って、頑張って行きます。
3クラス
デスミさん(ウダワッタ デスミ イランカーさん/UDAWATTE, Desmi Ilanka/スリランカ/日本語教育協会)
スリランカから参りましたデスミと申します。3クラスを代表して、スピーチをさせていただきます。 日本で過ごした6ヶ月はあっという間に過ぎ、いよいよ大好きな日本とのお別れの日が、近づいてきました。皆さん、6ヶ月前、不安な気持ちとわくわくの両方をいっぱい抱え、日本に着いたことでしょう。私も、生まれて初めての一人暮らしの心配で、どきどきしながら日本に着きましたが、この6か月間一度も不安や、寂しさを感じたことがありませんでした。それは、「友情」と、皆様のあたたかいまなざしが、影のように力強く私を守ってくれたからです。 それぞれ違う文化、能力、意見を持つ29カ国57人が、「日本語国際センター」というお母さんに、平等に育てられてきたと思います。日本語と教授法だけでなく、茶道、凧作り、浴衣などはもちろん、流鏑馬、相撲観戦まで日本文化を体験させていただき、日本を味わいながら、頑張っていく道へと導いてくれたと思います。違う国々の人とつくえをともにし、授業を受けたり、意見を交換したり、冗談までも言いながら他人を励ましたり、頑張ったりしていた様子を思い出すと、「国境で離れて、違う生活をしていても、みんなの体内に流れている血は同じ赤だ。」という格言を頭に思い浮かべます。徹夜して、ポートフォーリオを完成したり、模擬授業の準備などの時、兄弟のようにお互いを助け合いながら楽しくやってきたことは、知らないうちに人間関係の勉強も、私たちにさせてくれたのではないかと思います。指導で済ますことでなく、一人ひとりのことに気を配りながら、よい教師への道を、みんな同じく歩いていくのを見守ってくれた先生には本当に感動します。先生のいつもの優しい笑顔と元気な姿は、何があっても、失望しないで元気よく頑張る力を与えてくれたと思います。その優しい態度は「今日もがんばるぞ」というメッセージを伝えてくれました。 最後に、この6ヶ月間大変お世話になりました長期研修の先生方をはじめ、スタッフの皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。皆さん、教えていただいたことを生かして、良い教師として、そして良い人間として人生の道を頑張って歩いて行きましょう。「さようなら」ではなく、「またご縁がありますように」。
4クラス
アメヤさん(パタキ アメヤ アジャヤさん/PATKI, Ameya Ajay/インド/第一日本語解決、ナーグプル)
インドから来たアメヤと申します。4クラスを代表し、皆さんの気持ちを言葉にしてお礼と最後の挨拶をいたします。 6か月の期間であってもあっという間に終わってしまいました。この間いつも手伝ってくれた教師研修チームの方々、毎日美味しい料理を作ってくれた食堂の方、夜遅く帰っても笑顔で「お帰りなさい」と言ってドアを開けてくれた管理室の方、毎週きれいに部屋を掃除してくれたおばさんたち、図書館の方や受付の方、みんなにとてもお世話になりました。私たちの日本の生活を支えてくれたセンターのスタッフの皆様のおかげで安心していろいろなことを勉強できました。 クラスのみなさんから学んだことがたくさんありました。担任の先生にも大変お世話になりました。クラスでいつも冷静でまじめに教えてくださった先生が猫の話が出て来ると目がきらきらしていました。先生に教えていただいたことを一生忘れられません。世界的なこのクラスと出会えたのは嬉しかったですが、離れるのはちょっと寂しい感じがします。 研修中、耳にした意見によると、私たちの4クラスは「静かでまじめ過ぎ」なクラスでした。印象に残ることがたくさんありますが、今特に思い浮かぶことがあります。地方研修のとき残念ながらJさんは一緒に行けなくなりましたが、気持ちはいつもクラスと一緒でした。集合写真はどうしようかと思って、私たちは大きな紙にJさんの名前を書いて、Jさんの「欠かせない存在」を作りました。6か月で一つのファミリーになったので「みんなで、全員で楽しもう」という気持ちが重要でした。 去年私も、日本語国際センターも25歳になりました。自分の25歳とセンターの25周年の年に長期研修に参加できたのはとても誇りに思います。 みなさん、9月の初めてのHRクラスを思い出してください。そのとき、全く知らない人と同じクラスになった気持ちはちょっと不安だったかもしれませんが、きょう最後にみんなが「このクラスでよかった」という気持ちになっているのではないでしょうか。センターの先生方が私たちのためにしてくださった努力を見て、私たちも元気が出ました。日本語科目や教授法の詳しいことを教えてくださっただけではなく、生活や食べ物のことも心配してくださった先生方に感謝の気持ちを表したいと思います。6か月で習ったことを国で自分の授業で生かして、学生たちに少しでもより面白く、より簡単に教えながら、日本・日本文化・日本語に興味を持たせることができたら、それがこちらの先生方への最高な贈り物になると私は思います。 29か国から来た57人の研修参加者たちを一つの家族に結び付けてくださった日本語国際センターの皆様にもう一度心より感謝を申し上げます。皆様のおかげでこの6か月の期間は私たちの人生の中のとても貴重な宝物になりました。どうもありがとうございました。
5クラス
ジュンさん(ケオフォンランシィー ペンポーンさん/KAEWFOONGRUNGSI, Penporn/タイ/ピブンソンクラムラチャパット大学)
タイから参りましたジュンと申します。今日は5クラスの代表としてご挨拶することができとても光栄です。みなさん、いよいよ帰国する時間が近づいてきました。 幸せの時間はいつも短い」という言葉があります。みんな、この6ヶ月間の生活はどうでしたか。今、目を閉じながら、一緒に思い出してみましょう。 最初の3日間の連続プレースメント試験やOPI試験、飽きるほど全てのクラスでやらなければならない自己評価の矢印、努力を重ねた最初の模擬授業、新しい仲間ができたポップカルチャーの発表、冬休みの間に集めた資料で作った生教材の発表、授業の悩みや生活の問題についての担任の先生との個別面談、そして、苦労して作った教案、みんなと楽しい時間を過ごせた地方研修旅行、日本の文化や歴史を学べた文化体験、などがあります。 この6ヶ月間は長い時間のようでしたが、私にとってはとても短い時間でした。この研修に来てから「一期一会」という言葉をよく聞きます。この素敵な出会いはこの一回しかないかもしれないから大切にしなければならないという意味です。まさに私たちに似合う言葉ではないでしょうか。いろんな経験ができて、いろんな出会いができて とても貴重な思い出になりました。 私の大切な出会いはこの5クラスとの出会いです。11人のメンバーで11ヶ国の日本語教師が集まっているのでとても面白いクラスです。5クラスはいつも元気がいっぱいで、勉強はもちろん、パーティーも欠かせないクラスでした。皆の素敵な笑顔はいつも私を救ってくれたのです。毎日元気いっぱいで楽しいクラスでした。 いつも優しくしてくれてありがとう、いつも楽しいことを考えてくれてありがとう、いつも一緒に笑ってくれてありがとう。そして、いつも支えてくれた担任の先生、本当にお世話になりました。ありがとうございました。 これから、皆それぞれ自分の国に戻って活躍することになると思いますが、いつまでも友達なのでこれからもよろしくお願いします。世界は狭いのでいつかどこかで再びみんなと出会える時がやってくると信じています。 先生方、日本語国際センタースタッフの方々、食堂スタッフの方々、そして、世界中の日本語教師の皆さんこの6ヶ月間 お疲れ様でした。ここで学んだことや経験を生かして、よりよい授業をしていきましょう。どうもありがとうございました。
お問い合わせ
国際交流基金日本語国際センター
教師研修チーム
電話:048-834-1181 ファックス:048-834-1170
Eメール:urawakenshu@jpf.go.jp
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