平成28年度 中国大学日本語教師研修 参加者の声

参加者の声

(修了式・歓送会での、ご本人による日本語のスピーチから一部を抜粋しました)

中国大学日本語教師研修参加者の集合写真
地方研修 京都嵐山にて

研修参加者代表
代 紅光さん(ダイ コウコウさん/DAI, HONGGUANG/外交学院/団長)

ダイ コウコウさんの写真 本日は団員一同を代表して三つのキーワードでこの度の研修の感想も兼ねて感謝のご挨拶をさせていただきたいと思います。 まずは「実り」です。50日余りの研修生活は実に長くもあり、短くもあるものだと思います。なぜかと言いますと、授業の設定も、イベント活動もとても豊かで、日本語教育の全般にわたる教授法から、日本現代社会の文化まで、理論的なものに、実践的なものも、そのカテゴリーの豊かさから、本研修の23年にわたった歴史の積み重ねも窺えるし、我々も殆んど毎日、来てよかったと思うほどの日々でした。本当に日本語教師にとって役に立つ内容ばかりの実り豊かな研修ともいえましょう。ですから、52日間にわたる研修は充実していて短くも感じております。私はすべての中国の若手日本語教師にこの研修に申し込んでくださいと勧めてあげたいとも思っております。きっと私たちと同じように、実り豊かな研修になれると信じているからです。 次のキーワードは「絆」です。この度の研修は、授業の内容も、私たちの日常生活への行き届いたお心配りも、センターの方々を通じて本当に日本の「おもてなし精神」を、身をもって感じました。また、ホームステイ、ビジターセッション、さいたま市民交流会などの交流活動でホストファミリーの方々、さいたま市民の方々を通じて日本の一般国民の中国に対する友好の絆も感じました。このような生の交流で結ぶ絆は、中日友好交流の原風景を反映しているのではないかと私は思っております。つまり、古代から、中日両国の間の交流はずっとこのようなあり方で続けられてきたのではないでしょうか。ですから、われわれ現代中日両国の国民もこの絆を保っていくべきであると思っております。 最後のキーワードは「伝える」です。これにもいろいろな意味がありまして、まずはもちろん、国際交流基金の方々及び日本の一般民衆の方々特にさいたま市民の方々からの友好交流の誠意と絆が日々私たちに伝わってきたということです。また、われわれは国に帰ったら必ずこの度の研修で身につけてきた実り、心で感じた絆、目に見えてきた友好交流の原風景を国の人々に伝えていきたいと思います。そして、将来はこの中日友好交流の絆をまた日本に伝え返していきたいと思っております。


1クラス代表
陳 湘明さん(チン ショウメイさん/CHEN, XIANGMING/華東理工大学外国語学院)

チン ショウメイさんの写真 まだ着いたばかりだと思ったら、もう修了式なんて、時の立つのがほんとうに早いものであります。 短い52日間の研修生活でありますが、先生方や皆様には大変お世話になりました。おかげさまで、忘れがたく、大切な思い出もいっぱい作りました。 「ポートフォリオの記録用紙を使いきったんですが」と言ったら、先生が休みの10分間を利用してコピーしてくださいました。もっと多くの日本現代社会のことを知らせるために先生がプリントをよく宿舎にまで入れてくださいました。図書館や教材チームの方もいろいろと便利を図ってくれました。受付のスタッフさんが電話のかけ方を熱心に教えてくれました。うっかりしてカードキーを寮に忘れて電話したら管理員さんがすぐ姿を出してくれました。食生活の習慣が違うせいでしょうか、食堂の料理が嫌いな人もいるかもしれませんが、スタッフさんたちが一生懸命料理を作ってくれました。ホームステイの皆さんにも暖かくご招待いただきました。30以上の国から来た人たちが会ったらいつも簡単な挨拶をして毎日仲良くしてきました。 仕事に対する先生方のまじめさ、スタッフさんたちの親切さ、そして市民たちの活動への熱心さ、仲間たちの友好さ、すべてが私たちを励ましてくださって、元気付けてくださいました。 そんな前向きで元気いっぱいな毎日を本当に心から感謝しております。 また迷子になったとき、困ったことがあったとき、見知らぬ人に頼んだら、熱心に助けてくれた人が大変多いです。ビジターセッションやホームステイなどの形で市民たちといろいろ異文化のことを話し合って、ありのままの日本や日本社会のことを知ることができました。日本人と中国人は似ているところがたくさんあることにも気がつきました。上野原や神保原のような名もない見知らぬ町へも見物に行きました。見物できるものが少ないですが、実にきれいなところで、びっくりしました。日本は本当にきれいなところだと感心しました。 今後国へ帰ったら、教え子にセンターで学んだ教授法を生かしたり、この目で見た日本のことを教えたり、本当の日本を知ってもらって、これから日中両国人民がもっと仲良くなるようにがんばりたいと思います。


2クラス代表
劉 琛琛さん(リュウ チェンチェンさん/LIU,CHENCHEN/杭州師範大学)

リュウ チェンチェンさんの写真 2クラスはすごいクラスです。なぜかといいますと、まず、2クラスは3つのクラスのうち、最も人数の多いクラスだからです。それに、団長さんもいるからです。でも、最もすごいのは、今回の研修団には3人しか男性の先生がいませんが、そのうちの2人が2クラスにいることです。2クラスのみんなは面白くて優しい人ばかりですから、暖かい大家族のようです。おかげさまで、毎日楽しく過ごしました。 ここでは、2クラスの担任の先生を始めとした、授業を担当してくださった諸先生方に熱くお礼を申し上げたいと思います。「個別相談、個別指導」、「山手線ゲーム、言葉遊び」、「相談のメール、居酒屋のロールプレイ」などなどは、私たちに深い印象を与えてくださいましたし、楽しい授業雰囲気も覚えさせてくださいました。センターのほかの先生たちが楽しい、そして知識豊富な授業をしてくださったことにも、大変感謝しております。先生たちのお陰で、日本語や日本文化・日本社会、また、日本語教育などに対して、より一層理解を深めることができ、充実した日々を過ごすことができました。 また、52日間、お世話になった事務の方々、管理室の方々、受付の方々、食堂の方々、部屋を綺麗に掃除してくださった方々にも深く感謝の意を表したいと思います。皆様のお陰で、センターで心地よく、快適に、安心に過ごすことができました。 52日間は本当にあっという間でしたが、大変貴重な経験だと思います。これから中国に帰ったら、研修で学んだ知識、体験した様々な活動、観光で行った所、感じたことなどを学生に伝えて、授業にも活かそうと思います。これからもご支援、ご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。 最後になりますが、2クラスのみんなを代表いたしまして、センターの方々にお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。


3クラス代表
金 文峰さん(キン ブンホウさん/JIN, WENFENG/上海交通大学)

キン ブンホウさんの写真 私たちは、担任の先生及び多くの先生方のご指導のもとで無事に研修を終えることができたと思います。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。 最初はちょっと長いと感じていた52日間の研修が、本当にあっという間に終わってしまい、今、私はなんだか複雑な気持ちでいっぱいです。明日家族に会えるという嬉しさ、その反面、センターの先生方やスタッフの皆さん、また52日間を一緒に過ごしていた友達ともお別れしなければならないという寂しさ、何とも言えない気分です。家族と離れた52日間というものは、時には長いと感じた時もありましたが、長い長い人生からすれば、このような有意義な52日間というものはそんなに多くはないでしょう。 ふり返ってみれば、本当に忙しい毎日でした。授業や発表の準備に、土日は近くへ旅行に、また最近はお土産の購入に、と本当に充実した毎日でした。しかし、何といってもこの52日間の研修で私たちが得た一番大きい成果と言えば、それは言うまでもなく、さまざまな科目の教え方について習ったことではないかと思います。今までは毎日忙しい日々を送っており、教授法についてはあまり深く考えることがなかったのですが、今回の研修を通じて、教授法の新たな動向についても分かるようになりました。いつも耳にはしていた「can-do」とは何か、「JFスタンダード」というのは何かというものを、今度の研修ではっきりわかったのではないかと思います。 2つ目の成果といえば、授業以外の社会勉強ができたことだと思います。さいたま市民との交流、ビジターセッションで普通の人々とのコミュニケーションを通して、日本人の各年齢層の人々がどういう考え方を持っているかがだいたい分かるようになりました。 3つ目の成果といえば、今回の機会で自分の担当した科目をふり返ることができたこと、いままでの授業で改正すべきところ、これから新しく取り入れたいところなどについて、明確になったことだと思います。特に各自が現在担当している科目、かつて担当したことのある科目について、自分が足りなかった部分などについてはっきりわかったのではないかと思います。 これ以外にも、日本での初めてのネットショッピングなど、皆さんにとって初めての経験がたくさんあったのも大きな成果だったと思います。帰国してからも、ここで習ったいろいろなものを必ず自分の研究や仕事に生かしてみたいと思います。どうぞ、遠くから見守ってください。

お問い合わせ

国際交流基金日本語国際センター
教師研修チーム
電話:048-834-1181 ファックス:048-834-1170
Eメール:urawakenshu@jpf.go.jp
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