平成28年度 海外日本語教師長期研修

参加者の声

(修了式・歓送会での、ご本人による日本語のスピーチから一部を抜粋しました。)

1クラス
ハビエルさん(ダサ コマス ハビエル エンリケ/DAZA COMAS JAVIER ENRIQUE/コロンビア共和国/アトランティコ日本コロンビア協会)
ミノイさん(ポーティサーン ダオミーポン/PHOTHISANE DAOMIPHONE/ラオス人民民主共和国/サワンナケット大学)

ハビエルさんとミノイさんの写真 今日、私達は1クラスの代表として挨拶したいと思います。あと二日で私達は帰国します。今、私達は帰りたくない気持ちでいっぱいです。6か月間は短かったと感じました。研修中に私達は皆で一緒に日本語を勉強し、文化体験を行い、様々な行事や施設を見学しました。54人の友達に会えて、とても良かったと思います。もちろん皆、国が違うし、母語も違うけれど、日本や世界中の国の文化を体験して、日本語で話して、友達になりました。皆がセンターに来た目的は、良い日本語の教師になるためです。そのために、ここで一緒に色々な勉強しました。そして国際交流基金日本語国際センターの先生方と55人の研修参加者は、大家族になりました。皆は、お互いに姉妹になって、兄弟になりました。
研修の始めのときは、1クラスの私達は日本語が上手ではなく、あまり話せないので、恥ずかしい気がして、自分の意見をなかなか言いませんでした。でも、1クラスの友達は授業のことで分からなかった時や困った時、いつもお互いにサポートしました。1クラスの担任の先生もいつも心配し、応援してくれて、私達の日本語のレベルはだんだん上がりました。今回の研修に参加したおかげで、私たちは変わりました。自分が言いたい事や意見を、すぐ言えるようになりました。今は日本語が話せないという恥ずかしさはなくなりました。
6か月間で私達は色々な体験ができました。私(ハビエル)が一番良かった体験は教授法です。この授業で、自分が母国で担当する授業の教え方や教案の書き方などを学びました。そしてクラスメートの模擬授業を見て、とても勉強になりました。私(ポーティサーン)が一番良かった事は総合日本語AとBです。この授業のおかげで実用的な日本語や日本の生活について学び、そして様々な話題について皆で話すことができました。その他にも、大相撲や歌舞伎、落語、流鏑馬などの文化体験ができたことも貴重な経験です。 6か月間で学んだ事は、これからの私達にとって大いに役立ちます。帰国したら、センターで勉強した日本語の授業や教授法や文化体験を活かして、私達の国に役に立つように頑張りたいと思います。
国際交流基金日本語国際センターで、私達55人とセンターの先生達は大家族になりました。本当にありがとうございました。スタッフの皆様、先生方に感謝申し上げます。最後に私達はさようならとは言いません。その代わりに、皆さん、いつかどこかでまた、会いましょう!


2クラス
キアラさん(カバリエロ キアラ マリー ソムビロン/CABALLERO CHIARA MARIE SOMBILON/フィリピン共和国/ミンダナオ国際大学)

キアラさんの写真 2クラスの代表として、私達の経験や感想などについてお話をさせて頂きたいと思います。 私たち2クラスは8か国、インドネシア、ブラジル、エジプト、ペルー、メキシコ、バンラデッシュ、ブータン、フィリピンから来た10人が同じクラスになりました。男性と女性の人数が同じです。便利ですね。授業でペアが必要ならば、ちょうどいいです。そして話し合いのとき、男性と女性で意見が違うことによく気づきました。
この6か月の間、毎日、一緒に学んだり、笑ったり、冗談を言ったり、ときどき文句を言ったり、秘密の約束をしたり、遅くまで文法の宿題をしたり、話したりしました。映像視聴では次の研修参加者におすすめの場所や店など、ビデオを作りました。撮影をしたとき、本当に楽しくて、皆もっと親しくなりました。1クラスと3クラスに自分の国の遊びを紹介したときも、楽しくて面白かったです。総合日本語AとBの授業でスモールグループディスカッションを行ったとき、作文や日本文化について学んだとき色々とありました。ディスカッションのとき、自分の意見を言ったときは、同じ国から来た人でさえ、考え方はときどき合いませんでした。それもいいと思います。意見を交換して、いい勉強になりました。
日本に来る前は、6か月間はとても長いと思いましたが、そろそろ帰国が近づいた今、とても短いと感じます。実は、私は2年前に、長期研修に参加したかったですが、申込みに間に合いませんでした。2年前の長期研修の申込みに間に合ったら、皆の前にいないと思います。ですから、今回の長期研修に参加させてもらって、皆に会えて良かったです。
クラスの皆さんからたくさん学んだことがありました。担任の先生方、日本語についてだけじゃなくて、一般的な日本や日本人など、人間関係と人生についてまで、いろいろ教えて頂きまして、本当にありがとうございました。また、センターの皆さんは私たちが困っていることがあったら、いつも手伝ってくれて、本当にお世話になりました。ありがとうございました。
これから、2クラスの担任の先生に、皆からのメッセージを話します。先生、6か月間、いろいろ大変お世話になりました。授業で私達が冗談や失礼なことばかりしましたが、先生はいつも怒らないで、ニコニコしてくれました。ですから、先生のことが大好きです。先生と作った思い出を一生忘れません。チャンスがあったら、また会いましょう。私達は楽しみに待っています。
皆さん、私達はいつか会うことができると信じています。「さようなら」と言いません。これは終わりじゃありません。私達の国で私達を待っている現実に戻り、私達がここで学んだことと良い思い出を持っていきましょう。これからもよろしくお願いします。


3クラス
カマさん(グリエヴァ カマラ/GULIYEVA KAMALA/アゼルバイジャン共和国/バクー国立大学)

カマさんの写真 今日はクラスを代表して、6か月間の研修生活のまとめをさせて頂きたいと思います。
この6か月間のおかげで、私達は日本語教師として色々な体験ができました。日本語・教授法・日本文化に関する知識を深めることができ、自分の学習者に伝えることができるようになったと思います。このプログラムのおかげで良い友達ができ、日本語の運用力も伸びました。日本の伝統的な文化を体験することができて、とても嬉しいです。私達は新しい人になったと思います。
このセンターで暮らしていた6か月間は、日本語と教授法だけではなく、人間関係や異文化理解を体験する良い機会になったと思います。一番印象に残っているのは、クラスメートのことです。3クラスには、インドネシア、ベトナム、インド、ネパール、ブラジル、アルメニア、ウズベキスタン、キルギス、スロバキアから1人ずつ、タイから2人、そして私の12人がいました。日本に来る前、3クラスの皆はそれぞれ、「日本の生活はどうかな。私の日本語はどうかな。どんな人に会うかな。」と、様々な心配がありました。私もその中の一人です。6か月の間には色々なことがありましたが、3クラスになった11人の仲間とは、初めて会った日から今までずっと皆が仲良く過ごすことができました。皆さん、本当にありがとうございました。
3クラスと言うと、すぐ”ハグ”を思い出します。様々な発表の準備とか、宿題のこととか、ホームシックなった時、私たちは「ハグしよう」と言って、ハグをし合い、お互いを励まし合いました。私たち皆で努力して、良いクラスメートになることができました。それは3クラスの成功だと思います。
もう一つ忘れられないことは、お世話になった先生達です。いつでも何か異文化の問題が起きると、私の場合、日本料理になかなか慣れないことなどですが、そのような生活に問題があったら、先生はそれを聞いてくれて、少しでも良くなるように努力してくださいました。優しい心で、いつも笑顔でクラスに入って元気を出して周りを明るくしてくれました。3クラスは、時々元気が良すぎてうるさかった時もあります。でも、先生達は何でも理解してくれました。
時々つらいこともあったけれど、楽しかった日本での6か月の生活はもうすぐ終わります。お別れするのは残念ですが、皆さんに会うことができて、私は幸せでした。一生に残る思い出を、どうもありがとうございました。


4クラス
マリアさん(バウレンスカ マリア リュボミロヴァ/BAURENSKA MARIA LYUBOMIROVA/ブルガリア共和国/138総合学校)

マリアさんの写真 4クラスを代表してご挨拶させて頂きます。 研修参加者の皆さん、長期研修お疲れ様でした。半年間を長く感じた人も、短く感じた人もいるでしょうが、色々な意味でとても濃い6か月だったと思います。 まず、この6か月間、大変お世話になりました教師研修チームの方々、食堂の方々、管理室や受付の方、図書館の方々、指導して下さった先生方にお礼を申し上げたいと思います。
感謝の気持ちは言葉だけで表しきれませんし、いくら感謝しても足りないと思いますが、6か月間、この55人を研修参加者としてだけでなく、まるで大きい家族のメンバーとして温かく育てて下さり、心よりありがとうございます。おかげさまでとても充実した研修生活を送ることができました。
研修中、色々なことの大切さが分かってきましたが、特に印象に残っている1つは「話し合い」です。この4クラスでは、模擬授業や個別面談の順番など、大事なことを決める時、「話し合い」という特別な形で決めていました。それぞれ文化や性格が異なる12人ですが、不思議なことに1つの言葉、あるいは目線だけで、お互い考えていることを共有し、面白いアイディアが生まれることもありました。例えば、担任の先生のお誕生日です。授業がないはずの午後、クラス皆で教室に集まり、ケーキを食べながら、一人ずつどんな週末を過ごしたかなどについて話しました。
言うまでもなく意見が合わなかったり、寂しくなったりすることもあったかもしれませんが、一緒に笑ったり、ふざけ合ったり、そして何よりもお互い支え合ったりすることで、明るい雰囲気で研修生活を送ることができたと思います。
クラスの食事会で担当の先生が「座右の銘」という言葉を紹介してくださいました。いつも心に留めて励ましにする言葉のことです。今日皆さんと共有したいのは「世は情け」ということわざです。生きていくのに、お互いを思いやり、助け合ったりすることが必要という意味の言葉です。
私自身もたくさんの人に支えてもらい研修生活を送ってきました。これからも、ここで優しくしてもらい、一緒に作った思い出に支えられ生きていくと思います。 またいつか、どこかで会える日がきっとあると信じています。
これからもよろしくお願いします。


5クラス
チューさん(チュー ポェ ライン/CHU PWINT HLAING/ミャンマー連邦共和国/「星」日本語センター)

チューさんの写真 5クラスの代表として、まず、一言お礼の言葉を述べさせ頂きます。所長をはじめ、優しく指導してくださった先生方、6か月も私たちの面倒を見てくださったスタッフの皆さん、おいしい料理を作ってくださった食堂の皆さん、毎週部屋をきれいに掃除してくださった方々、いつも笑顔で挨拶してくださった管理人の皆さん、ありがとうございました。皆さんのおかげで、私たちは6か月間を心配することなく、楽しく過ごすことができました。
次に、私達5クラスを担当する先生へのメッセージです。最初は「私たちの先生、厳しいな」と思いましたが、まだできない人にできるように、できている人にもっと良くなってほしいという先生の気持ちがだんだん分かってきました。先生の授業を受けないとその優しさが分からないと思います。勉強のことだけではなく、生活のことや家族の問題まで優しく相談に乗ってくださった先生、ありがとうございました。
それから、私達5クラスのことをちょっとお話ししたいと思います。くじが大好きで、何でもくじで決める5クラスでした。5クラスには12人の研修参加者がいます。いつもたくさんの美人に囲まれている人、可愛くておいしいものが好きな人、いくら食べても太らない人、携帯が大好きな人、元気な笑い声の人、素敵なモデルママ、踊りが上手な人、静かで優しいママ、いつも元気でカラオケが好きな人、旅行が好きな人、いつも自分の意見をはっきり言える人、そして、私は「ダイエットは明日から」と毎日言うチューです。 私達は違う国から来て、それぞれ違う性格を持っています。でも、すてきな共通点が一つあります。それは「友達を気づかうこと」です。誰かの様子がちょっと変わっている気がしたら、すぐに「どうしたの?」とか、「元気?」と優しく聞くことです。とても心が温かく感じられました。最初のころ、私たちは自分の意見を優先的に言いましたから、何かを決めるたびになかなか意見が合わなくて本当に大変でした。今は互いに異文化も理解でき、それぞれの好き嫌いも分かるようになりました。それにともなって、私たちのHRももっと盛り上がって、楽しく話せるようになりました。先生が、みかん狩りでとれたみかんで作ってくださったジャムとお菓子を食べながら、いろいろ話した日や、皆で隠して涙を流した最後のHRの日のことは一生忘れられない思い出です。そして、一緒に踊りの練習をしたり、ポスターを作ったり、今日のスピーチのために皆で協力して考えたりした日々も本当に懐かしいです。
最後に、研修参加者の皆さんへのメッセージです。あっという間の6か月。短かったです。皆さんと別れたくないですが、もうすぐ帰国の日ですね。住むところは離れますが、心はいつも繋がっているからね、皆さん、帰国する日には「さよなら」と言わないで「また会いましょう」と挨拶しましょう。仲間になってくれて、ありがとうございます。これからもずっと友達でいましょう。
ここで、もう一度、皆さんに心から感謝の言葉を申し上げます。本当にありがとうございました。

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Eメール:urawakenshu@jpf.go.jp
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