令和元(2019)年度 海外日本語教師教授法研修(冬期)

研修参加者の声

(修了式・歓送会のスピーチから一部抜粋しました。)

研修参加者、和太鼓デモンストレーションでの集合写真
和太鼓デモンストレーションにて

研修参加者代表
Aグループ
イオンさん(ディアス ララウリ デ ルイス イオン イマノル/DIAZ LARRAURI DE LUIS ION IMANOL/アルゼンチン/ブエノスアイレス日亜学院)

イオンさんの写真 国際交流基金日本語国際センターの教職員の皆さま、そして研修生の皆さん、こんにちは。海外日本語教師教授法研修(冬期)の2019年度Aグループの修了生を代表して、謝辞を述べさせていたたくことは、私にとって大変光栄なことです。 この6週間で、理論、活動、異文化コミュニケーション、たくさんの習ったことを、みんな自分の国で活かして全力を尽くしていきたいと思います。お世話になった先生方、そしてスタッフの方々に心から感謝を申し上げます。 さて、昨日研修のアンケートを記入して提出したところですが、私に「いやだ、出たなー」という気持ちにさせた質問がありました。それは「研修生活で一番の思い出になったことを書いてください」という質問です。一か月半は短い時間だと思う人がいるかもしれませんが、共同生活して、月曜日から金曜日まで毎日一緒に教室や食堂で時間を過ごしたいろいろな体験の中で一番の思い出を選ぶのは私にはとても無理です。大切にしたい思い出がいっぱいあります。皆さんもきっと同じでしょう。友だちに聞いたら、共感できる言葉をたくさんくれました。その中で「研修参加者がみんななかよくなって、家族のように助け合ってきたこと」という声がありました。お互いの悩みを聞いたり、相談に乗ったりして、そして、冗談を言ったりたくさん笑ったりして、一緒にできた幸せな思い出がいっぱいあるでしょう。娯楽室で、食堂で、教室で。 それに、素晴らしい先生方に教わって、大変ありがたいです。3人の先生たちが授業をやっている元気いっぱいな姿やアイスブレイクの楽しい活動、いつも最後まで聞いてくださって、考え中モードになった姿、穏やかにわかりやすく話してくださる授業、そして、いっぱい笑ってくださる思い出がたくさんあります。「人生で学ぶことはたくさんあって、常に勉強していくことは大事です。毎日勉強していきたいです」という声もありました。私たちの担任の先生とだけじゃなくて、先生方と過ごした授業の時間が楽しくて有意義な時間でした。教室を出るたびに、「研修に来たかいがあった」と感じさせられました。先生方に改めて謝意を表したいです。そして、センターのスタッフの方もとても丁寧にいろいろ説明してくださって、手続き、見学、そして病気のときにも研修参加者のみんなが大変お世話になりました。いつも親切で笑顔でいたことを忘れません。見学のときに楽しいお話ができてうれしかったです。 最後に、とても印象に残ったことばを伝えさせていただきたいです。担任の先生のことばでした。同じようには言えないですが次のようなメッセージでした。「みんな、もっと面白いやりかたなどを望んでこの研修にきましたが、いい教え方が教科書やどこかにあるわけではありません。きっと自分の心の中にあるでしょう」。この言葉を聞いて、研修で学んだこと、考えたことを振り返って、自分がやってきたことが間違っていないことに自信を得ました。先生方にはどんなに感謝しても、感謝しきれません。研修で習ったすべてを活かすように頑張ります。そして自分の授業を改善して、自分らしくやっていきたいと思います。研修参加者の皆さんも、自分の中の一番いい教授法にベストを尽くしてください。 みなさま、大変お世話になりました。どうもありがとうございました。


Bグループ
オリガさん(ホワンチュク・オリガ/KHOVANCHUK OLGA/ロシア/極東連邦大学)

オリガさんの写真 研修が始まって、長いようで短い6週間がたちました。開講式ではお互いを知らず、疲れた様子だった私たちが、今食堂で同じテーブルに座ると話しきれなくて、食堂を一番遅く出るほど仲のいいグループになったような気がします。 所長と先生方から頂いた言葉をもう一回振り返りたいと思います。聴くことと観ることの大切さを改めて体験することができました。また、人はそれぞれどんなに違っていても最も奥にある基礎はみんな一緒だということも深く感じました。授業に参加したり、時間を過ごしたり、悩みや喜びを分け合ったりして、文化と性格の違いを問わず、みんなは共通点がたくさんありました。これからも、どんな勉強・仕事・コミュニケーションをしても、まず共通点を探すことから始めるようにしたいと思います。 日本には一期一会という表現があります。私たちがこの研修に集まったのは偶然のことではないと思います。お互いにいろいろ学ぶことができました。家族のように親しくなりました。仲間や知識や力が増えました。この絆は一生の宝物だと思います。これからもこの出会いを大切にして、生きていきたいと思います。 センターの先生方の元気な、明るい、穏やかな姿を見て感心しました。見習いたい良い例に出会えて、感謝の気持ちでいっぱいです。私たちも自分の国へ帰ったら、先生として、習得した知識を伝えるだけでなく、学生に同じような姿を見せたいと思います。 6週間いろいろとお世話になりました。大変お疲れさまでした。 貴重な経験を作らせていただき心から感謝を申し上げます。


Cグループ
ヘンドさん(ヘンド フセイン アブデルアジズ フセイン/HEND HUSSEIN ABDELAZIZ HUSSEIN/エジプト/国際交流基金カイロ日本文化センター)

ヘンドさんの写真 教授法研修参加者のヘンドです。6週間は長いようで短かったです。楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうことを改めて実感します。 私がこの研修に参加する目標は「日本語教師としての専門能力を伸ばして他国の先生と交流しながら、教授法について学ぶことだ」と強気を出して申込書に書いておきました。しかし、心の中ではそれまでの教える経験が未熟でトライアンドエラーの繰り返しで、このセンターで通用する自信がありませんでした。そして、自分の日本語が本当に通じるかどうかもとても不安でした。つまり、気づかないうちに自分の学習者と同じ気持ちになっていました。 ところがこの不安が授業に出てみると徐々に消えて行きました。授業では、グループワークが多かったです。また、先生方のさりげないリードで日本語教育における様々な教え方と活動に関しての意見を交換し、それぞれの課題と悩みを共有することができました。そして、自分が考えていることを言葉にして説明したり、自分の教え方と国の教育環境を常に振り返りながらフィードバックをしあったりすることができる貴重な経験になりました。 授業以外でも、共に生活し、「週末はどうだった?」「この間、初めて桜をみた!」などの食事のときにたわいのない話しをしました。娯楽室で一緒に歌ったり遊んだりしました。人生の楽しみと悩みまで相談しあって、日本の生活で味わった小さな幸せと新しい発見をわかちあえました。 17か国からの色々な背景を持っていながら、私達の心は一つでした。日本語を愛し、生徒思いの先生で、ある意味日本語教育のファン、いいえ、「オタク」かもしれません。そういった環境を整えてくださった先生方とスタッフの皆さまに心から感謝しています。おかげ様で、今は少し自信を持って言えるようになった気がします。 私は日本語教師のヘンドです。

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教師研修チーム
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