令和4(2022)年度海外日本語教師教授法総合研修

研修参加者の声

(修了式のご本人による日本語のスピーチから一部を抜粋しました。)

能楽鑑賞での集合写真
能楽鑑賞

1クラス
ハイルンさん(ハイルン アル ラシド/KHAIRUN AR RASYID/インドネシア/中村学校)

ハイルンさんの写真

1クラスの代表、インドネシアのハイルンです。

私達が参加している研修はあっという間に終わりに近づいています。研修中は、教授対象者別にクラスで勉強してきましたが、授業だけではなく、研修参加者のみなさんと一緒に時間を過ごせたことはこの研修の一番の宝物だと思います。言語や文化は違っていますが、日本語を使って、自分の国と文化を紹介しあったり、ゲームやスポーツなどを一緒にしたりすることができて、とても貴重な思い出になると思います。私達も教師としてこの場で異文化理解をしながら、いろいろな活動ができました。

研修中に日本語国際センターの先生方に優しく教えていただき、大変感謝しております。難しそうな授業もありましたが、わかりやすいことばで教材を用意し、授業中にもわかりやすく説明してくださったので、非常に勉強になりました。先生方に教えていただいたことは私達の授業を改善するのにとても役に立つと思います。

また、この研修では、講義を受けるだけではなく、自分で決めた課題に自律的に取り組む個別研修の時間がありました。個別研修のはじめのころはどうすればいいか少しわかりませんでしたが、ご指導のおかげで個別研修も少しずつ進めることができ、やっと無事に発表することができました。大変でしたが、教師として自らの課題に向き合い、解決に向けて行動することの大切さを学びました。帰国してから、研修中に学んだことは自分の学校から始めて、できるだけ広い範囲まで共有したいと思います。

研修に参加できるまでいろいろやり取りをして、準備などしてくださったスタッフにも感謝の気持ちを伝えたいです。体調が悪く、病気にかかった研修参加者が授業や研修プログラムに参加できるように、優しく薬をくださったり、病院まで連れて行ってくださったりして、とてもありがたく思います。

明日、私達はそれぞれの国へ帰りますが、帰国しても、みなさんとまだつながっていけたらうれしいです。またみなさんと会える日を楽しみにしています。


2クラス
カデさん(ニ マデ ウィリアニ/NI MADE WIRIANI/インドネシア/ウダヤナ大学)

カデさんの写真

2クラスのカデです。2クラスの代表として、一言ごあいさつさせていただきます。

あっというまに、ついに私たちがそれぞれ自分の国に帰る時が来ました。たった6週間でしたが、この研修は私たち日本語教師にとって非常に役に立つと思います。

この研修に参加している間、私たちは多くの日本語教授法を学びました。また文化プロジェクトにも取り組みました。これらは将来、日本語を教える方法に多くの選択肢を与えてくれました。私たちがここで得た経験は、将来の日本語教育を以前よりも良い方向に変えてくれると思います。

また、日本文化を直接見た経験は、日本語を教える上で付加価値を与えてくれたと思います。特に初めて日本に来た私にとって、これは強く感じました。たとえば、スーパーのレジに並ぶ日本人はみなエコバッグを持っていました。宿泊棟には防災グッズが備えられていました。こうした日本社会の良い面についても授業で扱い、学習者に社会について習ってもらうようにしたいと思います。

さいごにこの機会を借りて、日本語国際センターのみなさんに心から感謝申し上げたいと思います。この研修に参加している間、常に私たちのすべてのニーズに対応してくださった職員の方々、本当にありがとうございました。非常に忍耐強く私たちを導いてくださった講師の先生方、ありがとうございました。そして、22の国と地域から素晴らしい仲間を集めてくださってありがとうございました。私たちは、議論し、協働し、協力しました。みなさんとは本当に仲良くなれました。これは本当に素晴らしいことだと思うんです。人生で大きな思い出になりました。ありがとうございました。

みなさんもっといい先生になりましょう。頑張りましょう。


3クラス
アレハンドロさん(セースペデス グティエーレス アレハンドロ/CESPEDES GUTIERREZ ALEJANDRO/コスタリカ/イディオマス・コスタリカ)

アレハンドロさんの写真

僕はコスタリカから参りしアレハンドロでございます。

日本に参ってからもう6週間経ちました。おそらく「あっと言う間に」と思われてしまいますが、僕の場合は真逆です。出来事がたくさん起こりましたから3か月ぐらい経った気がします。

最初、僕は少し不安でした。受ける授業とこちらの生活とやりたい事に僕の力が充分だろうか、友達が出来るだろうか、自国にない冬に対して体が大丈夫だろうか(まあ、これだけ本当に問題になりましたけども)、こんな心配がありました。おそらく幾人かの研修参加者は同じ気持ちであったのでしょう。それにしても、最後に僕を含めて外国から来たりし教師みんなは充実した楽しい生活が出来ました。

日々が過ぎれば過ぎる程、矢張り色々な国からの随分立派な教師と会いました。然し、一歩一歩、僕もその立派な教師のもう一人だった事に気付いて来た様になりました。当センターの授業のお陰で色々学びました。何を改善すべきか無論習いましたが、今までやった事の中で何を良く出来たかにも気付きました。
目標を完全に果たせなくても、きっとみんなは大事な事を少なくとも一つ、二つ学べたと思っております。

もう一つだけ申させて頂きます:無論、我々の学習者は人間です。でも、時には教師も人間であるのを忘れてしまう気がします。自分の性格と特徴が教師のもう一つの道具で、大事な宝物です。誇りを持って、人々に自分を見せれば、学習者はもっと楽になるかもしれません。では、これまでよりも「自分」になりましょう!

僕が来日したのは今回3回目、でも、色々「初めて」がありました。初めて信じられない程の寒さに遭ったり、歌舞伎・能・狂言を見たり、剣道を体験したり、転校生のように高校に行ったり、赤ん坊の為に雛人形を組み立てたり、400年以上の天晴れなお城を訪ねたり、初めて雪が降る事を見たり、友達と雪で遊んだり、外国で新しい友達と一緒に僕の誕生日を祝ったりした事など。その上、教師としてだけではなく、人としての自信をもっと得ました。

日本語国際センターの先生方とスタッフ、そして、教授法研修の参加者の皆さん、豊かな経験を与えたり、色々気付かせたり、一生忘れない思い出を作らせたり、時には不器用でこの大変わり者を迎えたりしてくださって、誠に忝のう御座りまする。

御清聴、恐悦至極にございます! ¡Pura Vida, Japón!


お問い合わせ

国際交流基金日本語国際センター
教師研修チーム
電話:048-834-1181 ファックス:048-834-1170
Eメール:urawakenshu@jpf.go.jp
(メールを送る際は、全角@マークを半角に変更してください。)