平成15年度 国際交流基金賞/奨励賞 授賞式 極東国立総合大学付属東洋学大学スピーチ

平成15年度 国際交流基金賞・国際交流奨励賞

国際交流奨励賞/極東国立総合大学付属東洋学大学

尊敬するご列席の各位、同僚の皆様、

極東国立総合大学付属東洋学大学が、ロシアにおける東洋学研究の発展に貫献したことにより、名誉ある賞を授与されましたことを大変光栄に思います。


1899年10月21日にロシア皇帝ニコライ二世の指示により創立された東洋学院は、東洋学及び東洋を研究する人材を育成する中心的教育機関としての地位を確立し、1920年、東洋学院は極東国立総合大学東洋学大学として改編されました。本学の教職員、卒業生は、ロシアの日本、韓国、中国などの極東諸国との経済ならびに文化面における協力の更なる発展や友好関係の強化に、著しく貢献しております。


 日本の言語・文化・経済分野における高度な研究や教授法によって、極東国立総合大学は、ロシアの大学として初めてで現時点で唯一の海外分校を、1994年に函館市に開校することとなりました.現在、函館市長のご支援の下、分校の発展を検討中であり、特にロシア人学生が分校で日本語や日本文化についてより深く学べるよう、寮の設立を目指しております。

1995年、極東国立総合大学を基盤として、ウラジオストク日本センターが開設されたことは、日露関係発展の重要な一件となりました。今日、極東国立総合大学における日本研究学院の創設が検討されております。


 国際交流基金との共同事業が、極東国立総合大学東洋学大学日本学科の発展において果たした役割は計り知れません。10年間にわたって国際交流基金により、様々な将来性のある計画への援助が行なわれました。例としては、マルチメディア・コンピュータ室の設置、日露共同会議の開催、学術書・教科書の提供、研究報告書の出版、学術研究誌「東洋大学紀要」の発行、講師・大学陳生の研修などが挙げられます。

 本年6月、川口順子日本国外務大臣が極東国立総合大学を訪れ、本学と国際交流基金の第3次5ヵ年計画の開始を宣言しました。この5ヵ年計画が本日のような名誉ある式典で始まることは、ロシアでの東洋学の進展、日露友好親善・協力の発展における極東国立総合大学付属東洋学大学の大きな役割を象徴しているかのようであります。私達はロシアにおける日本研究の発展及び日露間の相互理解の形成をお約束いたします。


このような賞を頂きとても感謝しております。ご清聴ありがとうございました。


What We Do事業内容を知る