押尾 和美(おしお かずみ)OSHIO Kazumi

学歴

  • 津田塾大学学芸学部英文学科卒業
  • お茶の水女子大学大学院人文科学研究科日本言語文化学専攻修了
  • 明海大学大学院応用言語学研究科博士後期課程単位修得満期退学

おもな教授歴

  • 麗澤大学別科日本語研修課程非常勤講師
  • 中国吉林省東北師範大学赴日留学生予備学校日本語教育専門家
  • 千葉大学留学生センター非常勤講師
  • 政策研究大学院大学客員講師
  • 津田塾大学日本語教員養成課程非常勤講師
  • 津田塾大学日本語クラス非常勤講師

所属学会など

日本語教育学会、大韓日語日文学会、日本語教育方法研究会、お茶の水女子大学日本言語文化学研究会


執筆論文、著書、発表など

執筆論文

  • 押尾和美・木谷直之・根津誠・八田直美・前田綱紀(2004)「異文化理解を目的とした交流活動のあり方―外国人日本語教師と中高生の協働によって作られる授業」『日本語国際センター紀要』第14号、pp.33~50
  • 廣利正代・上田和子・押尾和美・歳森真紀(2005)「年少者を対象としたインターネット日本語試験「すしテスト」開発報告」『国際交流基金日本語教育紀要』第1号、pp.241~248
  • 秋元美晴・阿部洋子・押尾和美・高梨美穂(2006)「日本語能力試験『出題基準』語彙リスト作成中間報告」『清華大学日本言語文化国際フォーラム』、pp.382~394
  • 押尾和美・秋元美晴・武田明子・阿部洋子・高梨美穂・柳澤好昭(2007)「日本語能力試験のための語彙表作成─中間報告─」『語彙・辞書研究会第31回研究発表会』、pp.17~25
  • 秋元美晴・押尾和美(2008)「新しい日本語能力試験のための語彙表・漢字表作成中間報告」『日本語学』9月号、pp.36~49
  • 押尾和美・秋元美晴・武田明子・阿部洋子・高梨美穂・柳澤好昭・岩元隆一・石毛順子(2008)「新しい日本語能力試験のための語彙表作成に向けて」『国際交流基金日本語教育紀要』第4号、pp.71~86
  • 秋元美晴・武田明子・押尾和美(2009)「日本語学習者に必要なイディオムチャンク」,『東アジア日本語教育・日本文化研究学会』第12号、pp.1~13
  • 押尾和美・秋元美晴・武田明子(2009)「日本語学習者に必要なイディオムチャンク表作成中間報告」『第11回日本語教育学会研究集会』、pp.10~18
  • 押尾和美・秋元美晴・武田明子(2009)『日本語学習者に必要なイディオムチャンク表作成中間報告その2―日本語教師に対するレベル分け判定調査の結果報告」『第10回日本語教育学会研究集会』、pp.36~43
  • 押尾和美・秋元美晴・武田明子(2010)「一般日本人を対象としたイディオムチャンクの親密度調査」『日本語教育世界大会予稿集DVD
  • 押尾和美(2012)「補助動詞の難易度認識に関する調査報告-中国の大学で教える中国人日本語教師を対象に―」『明海日本語』第17号、pp.85~91
  • 木田真理・押尾和美(2013)「国際交流基金レポート17 海外日本語教師長期研修における教授法授業のデザイン―中級レベルの外国人日本語教師を対象としたコースの場合―」『日本語学』4月号、pp.76~91
  • 押尾和美・磯村一弘・長坂水晶(2013)「JF日本語教育スタンダードのCan-doデータベース」『日本語学』3月号、pp.44~56
  • 押尾和美(2014)「補助動詞に関するアンケート結果報告その2―海外日本語教師多国籍短期研修に参加したノンネイティブ日本語教師を対象に―」『明海対照言語学論集』第15号、pp.15~21
  • 押尾和美・長坂水晶(2016)「相互理解のためのやりとり能力養成を目指した授業実践:―聞き手の働きかけに着目した試み―」『日本語教育方法研究会誌』 22(3)、 pp.52~53 第7回日本語教育方法研究会優秀賞受賞
  • 押尾和美(2016)「内容言語統合型学習(CLIL)を取り入れた授業実践」『明海対照言語学論集第16号』pp.19~27
  • 押尾和美(2021)「ノンネイティブの若手日本語教師を対象とした教授法授業のデザイン―村野井(2006)『第二言語習得研究から見た効果的な英語学習法・指導法』を利用して―」『水谷信子記念日本語教育論集 第3・4合併号』pp.61~71

口頭発表、ポスター発表

  • 押尾和美・秋元美晴・武田明子・阿部洋子・高梨美穂・柳澤好昭(2007)「日本語能力試験のための語彙表作成─中間報告─」、語彙・辞書研究会第31回研究発表会
  • 押尾和美・秋元美晴・武田明子(2008)「日本語能力試験のための語彙表・漢字表作成報告、第7回日本語教育国際研究大会
  • 押尾和美・秋元美晴・武田明子(2009)「日本語学習者に必要なイディオムチャンク表作成中間報告その1」、日本語教育学会第11回研究集会
  • 押尾和美・秋元美晴・武田明子(2009)「日本語学習者に必要なイディオムチャンク表作成中間報告その2-日本語教師に対するレベル分け判定調査の結果報告-」、日本語教育学会第10回研究集会
  • 秋元美晴・武田明子・押尾和美(2009)「日本語学習者に必要なイディオムチャンクの辞書化に向けての研究」、恵泉女子大学平和文化研究所
  • 押尾和美・秋元美晴・武田明子(2010)「一般日本人を対象としたイディオムチャンクの親密度調査」、日本語教育世界大会
  • 押尾和美・篠原亜紀(2012a)「Can-doを到達目標とした授業設計の試案」、日本語教育学会2012年世界大会
  • 篠原亜紀・押尾和美(2012b)「みんなの「Can-do」サイト」を利用した能力記述文の作成―各教育現場に合わせた「MY Can-do」―」、日本語教育学会2012年世界大会
  • 山本裕子・水谷信子・西川寛之・押尾和美(2013)「感じのよい表現」と補助動詞―日本語母語話者と非母語話者を比較して―」第9回OPI国際シンポジウム
  • 長坂水晶・ 押尾和美(2014)「JF日本語教育スタンダードに準拠した口頭テスト: 課題遂行能力測定のためのロールプレイタスクと評価指標の作成」、第46回 日本言語文化学研究会、お茶の水女子大学
  • 押尾和美・長坂水晶(2016)「相互理解のためのやりとり能力養成を目指した授業実践:―聞き手の働きかけに着目した試み―」
  • 長坂水晶・押尾 和美(2018)「教師研修におけるパフォーマンスタスク作成の意義と課題:タスク作成の留意点と評価観を共有する実践」第53回日本言語文化学研究会、お茶の水女子大学

開発教材

  • 阪田雪子・国松昭・守屋三千代・彭広陸・姫野伴子・押尾和美・近藤安月子・丸山千歌・今井寿枝・阿部洋子・谷部弘子・何琳・冷麗敏・郭勝華『綜合日語』(2004)第1冊~第4冊、北京大学出版社
  • 横山紀子・押尾和美・大隅敦子(2011)『国際交流基金日本語教授法シリーズ第12巻学習を評価する』、ひつじ書房
  • 磯村一弘・押尾和美・長坂水晶・藤長かおる・松井孝浩・関崎友愛(2016)『JF日本語教育スタンダード準拠ロールプレイテスト テスター用マニュアル第二版』、国際交流基金

参考書

  • 秋元美晴・押尾和美・丸山岳彦(2020)『日本語教育 よくわかる語彙』アルク)

ひとこと

日本語教師を目指したきっかけ

高校時代、NHKの語学講座を見るのが好きでした。当時は、ネイティブスピーカーがモデル会話を示し、日本人講師が文法の説明をするのをぼんやり見ているだけだったのですが、番組を見ているうちに、「世界のどこかに日本語を外国語として勉強している人たちがいるのではないか。もしそんな人たちがいるとしたら、私も何かの役に立ちたい。」という気持ちを抱くようになりました。単純ですが、これが、私が日本語教師を志すことになったきっかけです。

興味があること

第一言語、第二言語を問わず、人間がどうやって言語を習得するのかということに興味があります。2歳になる甥っ子がいるのですが、ついこの間まで喃語だったのに、「これはぁ?」が言えるようになり、「ごはん食べるぅ」が言えるようになり…と、どんどん単語や表現が増え、言いたいことが言えるようになっているので会うたびに驚かされます。自分も同じように、日本語を習得していった時期があったと思うのですが、どのように身につけていったのか、全く記憶にありません。日本語を習得してはや数十年、大人になった今は、それらがどのように収まっているのか、自分の頭の中を覗き、内省を続けていきたいと思っています。

一方、教室の中では、日本語以外の母語を持つ外国人の学習者が、意識的に日本語を学習しています。私にとっては何の難しさもない日本語のどんなところを学習者は難しいと思うのか。教師である私は、どのように教え、説明すれば学習者を助けることができるのか。授業のたびに答えにつまる難しい問題にぶつかりますが、これも日本語教師という仕事のおもしろさと思いつつ、日々首を傾げ、頭をひねっています。