令和6(2024)年度 海外日本語教師教授法総合研修(夏期)

修了式での、ご本人による日本語のスピーチを一部編集しました。

Mクラス

ポールさん(フィン ポール/FINN PAUL/アイルランド/ポストプライマリーラングエジズアイルランド)

ポールさんの写真

皆さん、こんにちは。
ただいま、ご紹介いただきましたアイルランドのポールです。今日は、Mクラスを代表してお話しできることを大変光栄に思っています。

まず、この度の素晴らしい研修を提供してくださった国際交流基金日本語国際センターの先生方とスタッフの皆様に、心より感謝申し上げます。6週間だけで、日本語能力、言語教育知識、異文化理解能力を高めることができて達成感が強くあります。
初めに、20か国からきた37人の私たちにとって、相互理解が無理だなという意見があったかもしれません。しかし、同じ日本語教師として、やっぱりお互いの似たような悩みや、学習者のために頑張りたいという気持ちなど、すこしずつ、島と島の間にあるような隠れている共通点に気づくのがとても楽しかったです!
最初の緊張感が思ったより早く溶けて、友達をたくさん作りました。娯楽室でカラオケをしたり、音楽を演奏したり、週末においしいレストランで外食したり、おみやげの買い物をしたり、風呂敷を結んだり、ダジャレに笑ったりしました。
ちなみに、ダジャレといえば、お父さんが嫌いな果物は何でしょうか?パパイヤ!

話を元にもどしますと、Mクラスには、素晴らしいお二人の先生が担当してくださいました。それぞれの教え方が少し違っていて、毎日新しい発見がありました。お二人には本当にお世話になり、多くのことを学ばせていただきました。
授業のほかにもちろんいろいろありました。日本の漫才が大好きな私は特に気に入ったのは、小川高校の学校見学の生徒たちが行ってくれたクイズゲームです。生徒たちが遠慮なく、いっぱい笑わせてくれました!
この貴重な経験を無駄にしないように、帰国してから絶対に研修のことを参考にしたいと思います。私の故郷のアイルランドで、後輩の先生を支援して、他の国に負けないように日本語教育をよりよくしたいと思います!
この6週間のすごい機会を忘れずに、元気いっぱいに日本と私たちの国の架け橋になって、立派な日本語教師だけでなく、世界中の相互理解を目指す人になりましょう。
最後に、心からの感謝を込めて、国際交流基金日本語国際センターの皆様、そして研修で出会った皆さん、またお会いできる日を楽しみにしています。ありがとうございました。

Tクラス

トォーンさん(ズオン ティ トォーン/DUONG THI THUONG/ベトナム/株式会社Sun Asterisk)

トォーンさんの写真

先生方、センタースタッフのみなさん、研修参加者のみなさん、こんにちは。
ベトナムから参りましたトォーンです。
Tクラスを代表して、スピーチをさせていただきます。
国際交流基金日本語国際センターの皆さん、この度は私たちに研修のチャンスをいただき、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。

さて、研修参加者の皆さんにとって、この6週間はどうだったでしょうか。
最初のオリエンテーションで、先生が、「暑い夏を熱い夏にしよう」とおっしゃいましたね。みなさん、覚えていますか。この暑い中で、研修に熱くとりくみましたか。
わたしにとって、この研修をとおして過ごした時間は、本当に貴重で、忘れられないものになりました。日本語教育や日本文化について、貴重な体験と豊富な知識が得られました。

日本語教授法は、先生がたからいただいた心温かいご指導と素晴らしい講義を通してたくさんのことを学び、大変勉強になりました。
音声・文法・話す・読む・文化の授業では、自分の授業を振り返りながら、新しくて面白い教授法を学んだり、研修参加者同士で情報を共有したりして、よりたくさんのアイディアが得られました。
特に、異文化理解の授業では、文化をどうやって教えるかだけではなく、文化プロジェクトを通して、研修参加者同士でお互いの違う文化を理解し、尊重することがとても貴重であるということを、体験を通して学ぶことができました。研究授業も、先生の指導のもとで、試行錯誤してやってみて、自分の授業を改善できるようになる活動でした。

三味線、着物、風鈴の体験では、ただ楽しく体験するのではなく、それぞれの起源は何だったのか、日本の伝統的な文化の背景が理解できるようになりました。
例えば、風鈴は、3年から10年ほど、作るスキルを磨く必要があるとわかりました。どれも深い意味をもっていて、日本人の精神が含まれていると感じました。

ホームステイや学校訪問もとても役に立ちました。
日本の学校はどんなものか、日本人がどんな家で、どのように過ごしているかを、より深く理解できました。
また、研修参加者のみなさんと友達になれたことは、私にとって宝物です。 37名、20か国から来た研修参加者のみなさん。
それぞれ違う文化、違う国ですが、日本語で繋がって、一緒に勉強したり、文化プロジェクトをしたり、娯楽室でカラオケをして、夜遅くまでしゃべったり笑ったりしたのは、忘れられない思い出です。
みなさんとの出会いは、一期一会として、大切にしていきたいと思います。
今後、みなさんは、それぞれの教育の現場で、この研修で学んだことを活かし、さらなる飛躍を遂げられることと思います。
ぜひ、これからも一緒に、日本語教育の発展に寄与していきましょう!

最後になりますが、快適な環境で充実した日々を過ごせたのは、スタッフのみなさん、先生方、警備・清掃員の皆様のお蔭です。
日本に来る前だけではなく、来た後も優しく、困ったときにはすぐにサポートしていただいて、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。
6週間、本当にありがとうございました!

Hクラス

ノヴィさん(ノヴィ ハルディアンティ/NOVI HARDIANTI/インドネシア/国際交流基金ジャカルタ日本文化センター)

ノヴィさんの写真

みなさん、こんにちは!
Hクラスの代表のノヴィです。はじめに、日本語国際センターの先生方、特にHクラスの担任の先生に、たくさん知識とご指導を教えていただきまことにありがとうございました。それから、研修担当の方、いつも私たちの面倒をみてくださって、ありがとうございました。毎日料理を作ってくださった食堂スタッフのみなさんと部屋をそうじしてくださったスタッフのみなさん、ありがとうございました。

みなさん、私たちはこのセンターに来たのが7月16日で今は8月29日ですがここに来てもう一か月間ぐらいですね。明日は私たちは自分の国に帰ります。時間は早いですね。
みんなはここに来るために、家族や恋人などと離れています。悲しい思いをたくさん感じてましたね。開講式の日はホールに集まる前に食堂でも会いましたが怖くてなかなか話しかけられませんでした。実は直接日本人以外の外国人と話すのは初めてでしたから、色々な事を考えました。例えばみんなはどんな人ですか、どんな言語使いますか、など頭の中で言いました。それに、最初に自分から声をかけたら恥ずかしかったから遠慮して、待ってました。
でも、だんだんみんなと仲良くなって家族と離れていることが少しいやされました。この研修に参加した友だちにも感謝したいです。

最初の週はすぐ日本で私だけ体験できたことがあります。それは何だと思いますか。
はい、そうです。インフルエンザです。インフルエンザになって、気づいたときには、頭がとても痛くて勉強もできなくて大事な時間も無駄になりました。周りにも迷惑をかけて、心配もかけましたからみなさん、空港では必ずマスクをしてください。健康第一ですね。
みなさん、ここにきて自分たちの改善したい課題や問題があるでしょう。例えば:面白い授業をしたいとか、効果的な文法の教え方とか、読解が好きになる方法とか。研修に参加して、みなさんが改善したいことは全部解決できましたか。「はい」と答えた人もいると思います。よかったです。教授法の研修を受けてからたくさん知識いただいて、それに私たちを悩みから開放してくださって改めて先生方に心を込めて感謝しています。

これからは授業案を考えるとき手順はもうわかっているので、いい授業を頑張って計画しましょう。大事なのは何だと思いますか。Hクラスのみなさん、答えられますか。
愛とARCSがあることですね。なぜかというと、生徒に愛があればもっと簡単に日本語を教えたい気持ちがあって、先生の仕事が難しくても愛があるから好きになるかもしれませんね。私の国でも生徒たちが愛を持って日本語が好きになったら、もっと授業がすすみやすくなるかもしれません。学生は日本語がすきになるきっかけはたくさんあると思います。先生がやさしいからということも1つのきっかけですがもう一つはARCSです。AはATTENTION、注意、先生のメディアはおもしろいそうだ、なにかありそうだということ。次はR、RELEVANCE、授業にあったことは自分に関係があることか、何のために勉強するか。それからCONFIDENCE、SATISFACTION、授業にやることは生徒ができそう、できる、できたから、日本語を勉強しているとき満足できてやってよかったと感じるかもしれません。

国に帰ってこの6週間勉強したことを使いましょう。生徒たちに日本語を教えながら異文化理解も気づくことを与えましょう。質問は何ですか。先生がよく言いますよ。みなさん、覚えてますか。「どうしてですか」。たくさん「どうして」を聞いて、答えは学生に考えさせましょう。では、ご清聴ありがとうございました。これからも頑張りましょう。

お問い合わせ

国際交流基金日本語国際センター
教師研修チーム
電話:048-834-1181 ファックス:048-834-1170
Eメール:urawakenshu@jpf.go.jp
(メールを送る際は、全角@マークを半角に変更してください。)