令和7(2025)年度 大韓民国中等教育日本語教師研修

修了式でのご本人による日本語のスピーチを一部編集しました。

令和7(2025)年度 大韓民国中等教育日本語教師研修の研修参加者の集合写真

クォン チインさん(權智仁/KWON JI IN/蕙園女子高等学校)

今回スピーチをする研修参加者のクォン チインさんのポートレート

みなさん、こんにちは。
まず、佐藤所長をはじめ、センターのみなさん、私達のために今年の4月から準備してくださったとお聞きしましたが、本当にお世話になりました。心よりお礼申し上げます。

私達は、センターのみなさんのおかげで久しぶりに生徒の立場になってたくさんのことを学び、毎日楽しく過ごすことができました。特に、担当の先生方やスタッフの方々には細かいところまで気を遣っていただき、誠にありがとうございます。
それから研修団のみなさん、本当にお疲れ様でした。いつも真摯に研修に参加してくださり、副団長、総務、それから誰が先と言うこともなく全員が協力してくださったことに研修団を代表して感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。

みなさん、覚えているでしょうか。
センターでの2日目の授業オリエンテーションの時に、今回の研修の目標として3つが挙げられました。

目標1:教育上の課題解決に取り組み、教授能力の向上を図ること
これはセンターで受けてきたさまざまな授業と共に、皆さんが昨日までやり遂げた「課題プロジェクト」を通しても達成できたと信じております。

目標2:日本に暮らす人々とのコミュニケーションや日々の生活の観察を通して、文化に対する見方を広げること
これも短い間でしたが、高校生や高校の先生方との交流、それからお店や道ばたでバッタリ出会った人々とのちょっとしたお喋り、あるいは個人的に今回再会した日本人のお友だちや知り合いとの時間などを通して、改めて感じることができたかと思います。ここで私達が見て、食べて、感じたすべてのことで文化に対する見方を広げると同時に、それらは全部、これから教育現場で生教材として活用されるでしょう。

目標3:協働作業による学びを通して、参加者同士のネットワークを強化し、帰国後も自己研鑽の場が持てるようにすること
ここにいる私達はほとんどここで初めて出会いましたね。私達35人の教育経歴や経験などはそれぞれ違いますが、1つ共通だったのは、「生徒たちにもっと受け入れてもらいたい、自分で満足できる授業がしたい!と思っていること」でした。この研修を通して、今まで自分が歩んできた日本語の教師としての道を振り返りながら、これからはどういう日本語の教師の姿でいるべきなのか、生徒達とはどういうふうに向き合うべきなのかを描くきっかけになったと思います。
私達は、センターの先生方から日本語教育の教授法などに関するさまざまなことを教えていただきましたが、それと同時に私達同士でもたくさん学び合うことができたと思います。そして、昨日まで一緒にやってきた「課題プロジェクト」の協働作業を通してもたくさんのことが学び合えたと確信します。

でも本当のことを申しますと、私達がこの3週間で身に付けてきたことをまだ全部は吸収できず、たくさんの課題を持って帰ります。本当の研修、あるいは研鑽はこれから始まるのだと思いますね。自分のところに帰って、じっくりと時間をかけて色々と工夫させていただきます。 センターのみなさん、これからも末永いご指導やアドバイスをよろしくお願いします。

それから研修団のみなさん、開講式の時にも申しましたが、「韓日、日韓国交正常化60周年」というとても特別な年に出会った私達だからこそ、ここでのご縁とネットワークをもっと大事にしたいと思います。高校生交流の時、浦和実業学園高校の先生がおっしゃった<共生>というお言葉を少しお借りしますと、これからも韓国の日本語の教師として<共生>、つまり共に生きていきましょうね。そして、両国の若者達の交流や協力が積み重なることに私達韓国の日本語の教師が少しでもお力になれるように頑張りましょうね。韓国での日本語教育に同じ悩みや課題を抱えている私達なので、これからも末永いお付き合いをよろしくお願いします。自分の味方が一人でもいると思うだけで何だか心強いですよね。

最後に、本日無事に修了式を迎えることができてすべてのことに感謝申し上げます。色々とお世話になりました。
またいつかどこかでみなさんにお目にかかれること、楽しみにしております。 どうもありがとうございました。

お問い合わせ

国際交流基金(JF)日本語国際センター
教師研修チーム
電話:048-834-1181 ファックス:048-834-1170
E-mail:urawakenshu@jpf.go.jp
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