令和7(2025)年度 海外日本語教師教授法研修(冬期)

修了式での、ご本人による日本語のスピーチを一部編集しました。

令和7(2025)年度(冬期)海外日本語教師教授法研修の研修参加者の集合写真

1クラス

ガナーさん(アユルザナ ガンチメグ/AYURZANA GANCHIMEG/モンゴル/モンゴル国立教育大学)

アユルザナ ガンチメグ氏ポートレート

日本語国際センターの先生方、スタッフの皆様、そして研修参加者の皆様、本日はこのような場を作っていただき、心より御礼申し上げます。1クラスを代表いたしまして、一言ご挨拶を申し上げます。

まず初めに、この1か月間にわたる大変貴重な研修を企画・運営してくださった関係者の皆様、そして熱心にご指導くださいました先生方に、参加者を代表して心より感謝申し上げます。日々の業務に追われる私たちも、落ち着いた学びの機会を得ることができました。
本研修を通して、私たちは日本語教授法に関する専門的な知識を深めることができただけでなく、教師としての在り方や、学習者中心の教育の重要性についても改めて学ぶことができました。理論と実践を組み合わせた授業や、互いの経験を共有する機会は、私たちにとって大きな刺激と学びとなりました。
また、普段それぞれの現場ではなかなか学ぶことのできない教授法の知識や異文化理解について学び、自身の授業を振り返る貴重な時間を持つことができました。多くの気づきを与えてくださった先生方に、改めて深く感謝申し上げます。
さらに、さまざまな国から集まった教師同士が共に学び合い、それぞれの文化や経験を分かち合いながら、一つの目標に向かって歩むことができたことも、この研修の大きな財産です。 私たちは日本語によって結ばれています。私たちを一つにしてくれるものは日本語です。日本語を学び、教えてきて本当によかったと、今あらためて強く感じております。

帰国後は、本研修で学んだことをそれぞれの教育現場で活かし、日本語教育のさらなる発展に貢献してまいりたいと存じます。この研修は終わりではなく、新たな出発点であると感じております。
研修期間中、私たちが安心して快適に過ごすことができましたのは、さまざまにお力添えくださったスタッフの皆様、そして食堂のスタッフの皆様のおかげです。心より御礼申し上げます。

本研修のように10年以上のベテランを集めた研修は珍しいものだと伺いました。しかし、ベテラン教師には後輩教師を育てるという大切な役割があります。その私たちがここで仕事を振り返り、今後の目標を見つけたことは、機関を超えて日本語教育だけでなく社会を変えることにつながる、と研修参加者みんなが確信しました。このような研修をぜひ今後も続けていただきたいと思います。
1か月という短い期間でしたが、雪を見るという貴重な体験や22の国や地域の先生同士の語らいによっても、私自身大きく成長できたと感じております。このような機会をいただきましたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

2クラス

マリさん(キマネン 真理 カタリーナ/KIMANEN MARI KATARIINA/フィンランド/オムニア・エスポー成人教育センター)

キマネン 真理 カタリーナ氏ポートレート

皆さんも一緒に想像してみてください。
もし、世界の共通語が英語ではなく日本語だったら、どんな世の中になるでしょうか…。地球の人たちが、日本語で、お互いの気持ちや考えを分かち合える世界です。

ここ、日本語国際センターで、私たちはこのような体験を実際にすることができたのです。日本語を通して、お互いを理解し学び合う時間を過ごしました。
まず、センターに到着したときの、スタッフの皆さまの温かい笑顔が長旅の疲れを一瞬にして楽しみへと変えてくれました。
この1か月間、素晴らしい先生方のご指導のもと、私たちは生徒として授業に参加させていただきました。話し合い、協力し合い、励まし合い、実際に活動を通して体験を積み重ねることができました。その中で感じたのは、まず「十人十色」ということです。私たちは一人ひとり背景も考え方も違います。しかし、その違いがあるからこそ学びはより豊かになり、相互理解が深まるのだと実感できました。

今回の研修を通して、学習者中心の授業の大切さを改めて感じさせられました。教師が一方的に説明するのではなく、学習者自身が考え、行動することが重要だということです。
それから、歌舞伎を実際に観る機会を得られたことは、私にとっては忘れられない経験でした。伝統文化を体験し、その背景や歴史を学ぶことで、日本文化への理解がより深まりました。これまでの私たちの授業は、多くが試験のためだったかもしれません。しかし、これからは、文化プロジェクトで得た経験を活かして、それらを少しでも加えた授業をしようという意欲を持つようになったのではないでしょうか。
また、生成AIに関するセッションも印象的でした。確かに生成AIを上手に活用することで、授業の可能性はさらに広がります。大切なのは、それを使う私たち教師の判断と姿勢です。私は、教師は生成AIがなくても専門性を発揮できる存在だと信じたいです。言語は、人と人とを結びつける人間が必要とするものだからこそ、教師としての人間性が最も重要になると確信しています。

国に帰ったら、ここで学んだ色々なことを実践していきたいと思います。もちろん、失敗することもあるでしょう。しかし、「七転び八起き」ということわざのとおり、何度でも挑戦し続けたいと思います。
「蒔かぬ種は生えぬ」。ここでいただいた多くの種を、それぞれの場所で育てていきたいと思います。
教師の仕事は時に孤独ですが、今は支え合えるネットワークがあります。今後この絆は、お互いに大きな力になると思います。

国際交流基金日本語国際センターのみなさま、このような貴重な機会を与えてくださり、心より感謝申し上げます。
2クラスを代表して、お礼の言葉とさせていただきます。本当にありがとうございました!

3クラス

アレクサンドラさん(ヴォンソヴィッチ・ペイナド アレクサンドラ アニエラ/WASOWICZ-PEINADO ALEKSANDRA ANIELA/ポーランド/ワルシャワ大学)

ヴォンソヴィッチ・ペイナド アレクサンドラ アニエラ氏ポートレート

3クラスを代表して ご挨拶させていただきます。アレクサンドラと申します。
本日は、3クラス全員の気持ちをお伝えしたいと思い、この挨拶を準備するにあたり、グループチャットで一人ひとりに、この研修を表す言葉や表現を一つ送ってもらうようお願いしました。皆さんから送ってもらったメッセージには、次のような言葉があります。

「出会い」「勉強」「交流の機会」「話し合い」「理解」「相談」「連絡」「感謝」
これらの言葉は、国際交流基金の使命をまさに表しているのではないでしょうか。

私たちはこの研修で出会い、ともに学び、何度も話し合い、交流を重ねながら、互いの理解を深めてきました。そして研修が終わった後も、連絡を取り合い、相談し合える関係を築くことができました。日本語教育をきっかけに、私たちの友情のネットワークは大きく広がりました。そのことに、心から感謝しています。
しかも、国際交流基金日本語国際センターでなければ、このような経験は、できなかったと思います。そして、このようなセンターは、日本にしかないのではないでしょうか。実際にクラスの皆さんに聞いてみても、各国には自国語教育を推進し、外国人教師を招いて支援する専門機関はないとのことでした。
そのため、日本語国際センターは、世界的にも大変ユニークな学びの場だと思います。私たちはその特別な環境を深く理解し、与えていただいたこの貴重な機会に、心より感謝しております。
このような理由から、私たちの中にはリピーターの研修参加者が多くいます。私自身も約9年前に短期研修に参加させていただき、今回で2回目になります。リピート参加となると、どうしても以前の経験と比べてしまいますが、個人的な感想を一言述べさせていただきます。
今回の研修は教授法を中心とした内容で、参加者の年齢や指導経験も比較的近く、そのおかげで非常に話し合いやすく、互いに理解を深めやすい雰囲気が生まれていました。
1か月というコンパクトなコースではありましたが、大変充実した、効果的な時間でした。授業の中で学んだこと、気づかせてもらったことの一つひとつが、私にとって大きなインスピレーションとなっています。

最後になりましたが、このような特別な時間と空間を実現してくださった、国際交流基金日本語国際センターの所長、担当の先生方、そしてスタッフの皆さまに、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

お問い合わせ

国際交流基金(JF)日本語国際センター
教師研修チーム
電話:048-834-1181 ファックス:048-834-1170
E-mail:urawakenshu@jpf.go.jp
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